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浅原ナオトの小説「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」を原作に、ゲイであることを隠す高校生・安藤純と、BL好きを隠している同級生・三浦紗枝の関係が描かれる本作。神尾が純、山田が紗枝を演じ、今井が純の恋人・佐々木誠に扮した。
世間にはびこる“普通”に対して悩みや葛藤を抱える役どころだった神尾だが、撮影では「日常的なシーンのほうが難しかった」という。「クラスメイトとは(ゲイであることを)隠しながら接するけど、観客には引っ掛かりを作らなければいけないのが大変でした」と苦労を明かした。病室で母親に感情をぶつけるシーンについても「僕が演じたのは台本の最初から最後まで。だけど純の人生ではずっと前から抑えてきたものがあったから、その分の感情を出せるように意識しました」と振り返る。
山田は「紗枝はまっすぐな子。自分も悩みを抱えているからこそ、純と対峙したときにしっかり向き合えた。そんな紗枝の姿が純の助けになればいいなと思いながら演じました」と述懐。体育館のシーンは撮影の数日前からプレッシャーを感じていたそうで「紗枝の思いをあそこで全部出してあげたかった。大事に演じたいと思いました」と伝える。神尾とラブシーンにも臨んだ今井は「純が美しく見えることを自分なりに心がけてやらせていただきました」と語った。
また神尾は「もう1つ印象的なシーンがありました!」と思い出したように述べ、純と誠のあるシーンについて言及。ラムネがこぼれてしまう演出はハプニングだったようで、神尾は「ふたを開けたらこぼれてしまったんですけど、今井さんがお芝居でカバーしてくださって。誠さんの優しさが出てるなと泣きそうになっちゃって……でも泣くのは違うと思ってこらえました」と回想しながら「今でもちょっと泣きそう」と切なげに語る。
草野が「僕もあれすごく好きで! (今井が)すっとハンカチを出すんですよね」と前のめりになると、今井は「撮影の合間に汗を拭いたときのハンカチを使ったんだと思います」とさり気なく裏話を披露。年齢は離れているものの、神尾とは同年代頃の自分と「顔の系統が似ている」とよく言われるそうで、今井は「撮影初日から身近に思えたので、お芝居に反映できたのかな」と共演の感想を口にする。そして「完成した作品には高校生たちの透き通った美しさが映っていたので、40歳になりましたが、願わくば学生服を着てお芝居できれば」と伝える今井に、草野は「よろしくお願いします!」と前向きな気持ちをのぞかせた。
「彼女が好きなものは」はTOHOシネマズ 日比谷で先行上映中。12月3日に全国公開される。
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