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鳴かず飛ばずの劇団「劇団50%」を主催する斎藤麻奈美のもとに、妹・尚の訃報が入ったことで展開していく本作。劇団員の結婚祝いで集まっていた夜に、東京で働く尚は資材置場で亡くなったのだった。実家の美容室を手伝う麻奈美を松井、亡くなる当日に麻奈美へ電話していた尚を筧が演じた。また、しゅはまが麻奈美らの母・京子に扮したほか、日高が水淵早苗役、江野沢が三橋ほのか役で出演する。
本作で映画単独初主演を果たす松井。30歳を迎える年に主演作が公開されることについて尋ねられると「活動をしていくうえで年齢は気にしていないんですが、節目となる年に作品のメインに置いてもらえるのはありがたいですね」と感謝を述べる。続けて自身の役を「かなり内向的で、感情を表に出さないキャラクター」と説明し、「そんな彼女の好きなものや携わっているものからキャラクター像を膨らませていき、監督ともお話ししてバックグラウンドからも役作りをしました」と述懐。長編映画に本作で初挑戦した前田は「松井さんには脚本の第1稿から関わっていただいてやりとりしていました」と振り返った。
松井は初共演となる筧について「ずっとかわいらしい方だと思っていました」「現場では一緒にいられる時間はそんなに長くなかったのですが、期間中は筧さんのことをずっと思ってました」とにっこり。照れた様子を見せた筧も「松井さんは多彩で聡明な方だという印象だったので、ご一緒できるのを楽しみにしていました。松井さんが麻奈美そのもので現場に存在されていたので、姉妹関係をすっと築けましたね。松井さんのおかげです」と共演を喜んだ。
脚本を読んだしゅはまは、自身の役について「いわゆる毒親なのかな」と感想を抱いたという。「でも、愛情表現がとにか下手くそな人なんだろうなと。読んでいて、実の母が思い浮かんできたんです。私は褒めてこられずに育ったので、もっと愛してほしいと思ってきました。でも、大人になると母の愛もわかりました」と思いを吐露。「母性について無理に考えず、がむしゃらにやってきたら娘たちが大きく育っていた……という人物が京子、ということでいいのかなと」と自身の考えを述べた。娘役である松井が「親子関係がぎくしゃくすることが多かったですが、厳しい言葉の掛け合いの中でもまっすぐな思いや愛情が伝わってくる瞬間が多かった」と言うと、しゅはまが「お互いに言葉を選ぶのが下手くそな親子なのかな」とほほえむシーンも。
また「お互いに早苗像、麻奈美像がしっかりできあがっていた」と話したのは、麻奈美のバディ的存在・早苗を演じた日高。続けて「撮影の合間にソファで休んでいたら、松井さんが控室から出てきてトンと隣に座って、小説を読み出したんです。その空気感がすごくしっくり来たのを覚えています」と回想すると、前田は「初日に入った瞬間から2人がバディにしか見えなかったんです。ほっこりしたり、ぴりついたり、微妙な距離感もよく出ていた」と驚きを交えて語った。
江野沢は「ほのかはキャピキャピしている役だと思っていたのですが、現場で話していくうちに彼女自身にもいろんな思いや葛藤があることを知りました」と述べる。また「ほかのキャラクターの悪口をアドリブで言わなくてはいけないシーンがあったんですが、監督は鬼だなと(笑)。でも松井さんがそれに乗ってくださったので、すごく楽でした」とエピソードを披露し、会場の笑いを誘った。
前田は「家族の個人的な話を描こうと思っていたのですが、コロナ禍での準備期間を経たことで、『伝えたいことは伝えないと後悔する』ということを改めてテーマとしておきたいと思った」と述懐。松井は「登場人物の人間関係や抱えているものに、何か感じてもらえる部分があるんじゃないかと思います。あと見どころとして、筧さんがダンスを踊るシーンがあります。撮影隊の皆さんが『すごく美しかったよ』とおっしゃっていたので、私も劇場で観るのが楽しみです」とイベントを締めた。
なおイベントではフリップトークのコーナーも。キャスト陣は「今一番会いたい人」や「今年開花させたいこと」について語った。
JamFlavorが主題歌「CRY~戻りたい夜を~」を手がけた「幕が下りたら会いましょう」は、11月より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次ロードショー。脚本は
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「幕が下りたら会いましょう」主演の松井玲奈、筧美和子を「かわいらしい方」と表現(写真23枚)
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