京都ヒストリカ国際映画祭が初のオンライン含め開催、例年の4倍以上となる85本上映

第12回京都ヒストリカ国際映画祭が、10月31日から11月8日に開催される。

“歴史”をテーマにした同映画祭。コロナ禍を受け今年は京都・京都文化博物館でのリアル上映と、オンライン上映を組み合わせた初のハイブリッド型での実施となる。本日開催された記者会見にて、実行委員長の武田功は「慎重に慎重に議論した結果、安心安全を第一に実施することを決定しました。ウィズコロナの時代に観客の皆さんに夢と感動を与えたい」と開催を決めた理由について話した。例年のラインナップは20本弱、大型展開となった2018年と2019年も30本程度だったが、今年は85本もの映画が用意された。

ヒストリカ・スペシャルでは、山田洋次の「たそがれ清兵衛」を上映。10月31日には山田がスペシャルトークに登壇する。さらに京都芸術大学と東映京都撮影所のコラボによって生まれた、福岡芳穂の監督作「CHAIN」のワールドプレミアを行う。

ヒストリカ・ワールドでは、世界の歴史映画4本を日本初上映。第49回ロッテルダム国際映画祭のオープニングを飾ったジョアン・ヌノ・ピントの監督作「モスキート」や、フェルナンド・ペレスの監督作「魂は屈しない」などが用意された。

ヒストリカ・フォーカスでは、時代劇と京都に着目したセレクション12本をスクリーンにかける。100周年を迎えた松竹映画から、衣笠貞之助の「忠臣蔵」や溝口健二の「残菊物語」、大島渚の「御法度」などがそろえられた。

さらにフェデリコ・フェリーニの生誕100周年を記念し「カサノバ」「サテリコン」の上映も。ヴェネツィア・ビエンナーレでは、キアラ・カンパラ監督作「愛することのレッスン」のジャパンプレミアを行う。京都フィルムメーカーズラボ連携企画では、竹葉リサとエルラン・ヌルムハンベトフが監督し、森山未來も出演した「オルジャスの白い馬」をスクリーンにかける。

そして動画配信サービスMIRAILにて、71本の映画をオンライン上映する。ヒストリカ・ワールドの4作品や、「歌う弥次喜多 黄金道中」など初配信作を含む時代劇、子供時代劇からスーパーヒーロー作品への進化を追う“スーパーヒーロー前史”45本がラインナップ。東映の「笛吹童子」「百面童子」「快傑黒頭巾」といったシリーズや、「仮面ライダー対ショッカー」「秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン」が配信される。さらに本木克英によるコメンタリー付きの「超高速！参勤交代」の上映も実施予定。

第12回京都ヒストリカ国際映画祭

2020年10月31日（土）～11月8日（日）京都府 京都文化博物館

ヒストリカ・スペシャル

「たそがれ清兵衛」
「CHAIN」

ヒストリカ・ワールド

「モスキート」
「魂は屈しない」
「義理の姉妹」
「荒地の少女グウェン」

ヒストリカ・フォーカス

「忠臣蔵」
「残菊物語（1939年）」
「治郎吉格子」
「楢山節考（1958年）」
「蛍火」
「切腹」
「暗殺」
「忠臣蔵外伝 四谷怪談」
「御法度」
「壬生義士伝」
「武士の家計簿」
「超高速！参勤交代」

タリア文化会館 - 大阪連携企画／フェデリコ・フェリーニ

「カサノバ」
「サテリコン」

ヴェネツィア・ビエンナーレ - ビエンナーレ・カレッジ・シネマ

「愛することのレッスン」

京都フィルムメーカーズラボ連携企画／カムバックサーモン・プロジェクト

「オルジャスの白い馬」

第12回京都ヒストリカ国際映画祭（オンライン上映）

動画配信サービス・MIRAIL

ヒストリカ・ワールド

「モスキート」
「魂は屈しない」
「義理の姉妹」
「荒地の少女グウェン」

ヒストリカ・フォーカス／松竹映画100年

「雪之丞変化（1963年）」
「宮本武蔵（1973年）」
「名刀美女丸」
「歌う弥次喜多 黄金道中」
「超高速！参勤交代」ほか
※うち4本はシアター上映あり

ヒストリカ・フォーカス／スーパーヒーロー前史 子ども時代劇エボリューション

「新諸国物語 笛吹童子 第一部 どくろの旗」
「新諸国物語 笛吹童子 第二部 妖術の斗争」
「新諸国物語 笛吹童子 第三部 満月城の凱歌」
「百面童子 第一篇 ギヤマンの秘密」
「百面童子 第二篇 サタンの窟」
「百面童子 第三篇 バテレンの宴」
「百面童子 完結篇 イスラムの女王」
「御存じ快傑黒頭巾 マグナの瞳」
「御存じ快傑黒頭巾 新選組追撃」
「御存じ快傑黒頭巾 危機一発」
「御存じ快傑黒頭巾 神出鬼没」
「仮面ライダー対ショッカー」
「秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン」
「超忍者隊イナズマ！」
「超忍者隊イナズマ!!SPARK」ほか