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「マロナの幻想的な物語り」は、ルーマニアのアンカ・ダミアンが監督を務め、東京アニメアワードフェスティバル2020(TAAF2020)コンペティション部門・長編アニメーションのグランプリに輝いた作品。ハート形の鼻を持つミックス犬・マロナの生涯が描かれる。のんはマロナ、小野は曲芸師のマノーレ、平川は工事現場の監督イシュトヴァン、夜道は少女ソランジュの声を担当した。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、マスコミや関係者のみを招いて行われた本日の試写会。初めに、完成した本作についてのんは「映像表現がすごくて、アート性が強いです。異なる絵柄の人たちがこんなに共存してる映像はほかにないんじゃないかと。犬の視点で描かれているのも新鮮で、人の世界はこんなふうに見えてるんだなあと思いました」と感想を伝えた。小野は「日本のアニメと土壌が違う気がしました。芸術に全振りするとこうなるんだというカルチャーショックもあって」、平川は「アーティスティックなんですが、ストーリーラインはシンプルで、キャラクターの生きる理念みたいなものが見えてきます。だから不思議に思うところは少なくて、スッと心に入ってきました」とそれぞれ話す。
のんの声について聞かれた小野が「率直に思ったのが、オリジナルの方の声とイメージが近いということです。のんさんは意図をくみ取りつつ、自分のニュアンスも取り入れていて、耳に染み入る感覚がありました」と称賛すると、のんは照れた様子でうつむき顔をにんまりさせた。収録は小野、平川、夜道と別だったというのん。「完成した映画を観たときにマロナと皆さん(演じるキャラクター)が出会っていると感じて。満たされた気持ちになりました」と目をキラキラさせる。また夜道は「ソランジュの成長に伴って声や演技も変わっていくんです。幼い頃、反抗期、落ち着いたとき、大人になってからなど、演技を変化させていくのが大変でした」と振り返った。
犬のマロナを演じたことにちなみ、動物に関する思い出を尋ねられたのん。彼女は小学生の頃にハムスターを飼っていたと言い、「砂場でハムちゃんと一緒に遊んだことがあるんです。山にトンネルを掘ってもらうという。最後に山を潰して終わったんですけど、ハムちゃんだけがいなくて」と続ける。ほかの登壇者たちが不安そうな表情を浮かべる中、のんは「山の下にいて無事救出しました」と無事だったことを強調。そして「今でも心が痛いです。ごめんなさい」と天国の“ハムちゃん”に言葉を掛けた。
最後に「観た人の心が温まる作品に参加していく。表現していくことが大切だと思っています」と自身の姿勢を明かしたのん。「マロナの目線で人の世界を見ることはすごく新鮮です。そしてそれを自分に置き換えて考えられる映画だとも思います」とアピールした。
「マロナの幻想的な物語り」は字幕版が8月29日に東京・ユーロスペースで先行公開。9月11日より字幕版・吹替版が全国で順次ロードショーとなる。
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