PFFアワード2019でグランプリを受賞した「
中尾いわく「船」「風船」は、どちらも“家の中から始まる小さな冒険”の物語。アニメーションを盛り込みつつ、日常や自然の風景をイマジネーション豊かに映し出していく。「船」はPFFアワード2015で、「風船」はPFFアワード2017などでそれぞれ入選を果たした。
中尾は自身の公式サイトで「今、新型コロナウィルス感染拡大防止のために自宅にいる事を余儀なくされている子供たちも 限られた空間やモノに無垢無限の想像力を働かせて 自分だけの新しい遊びや物語を考えていることだと思う。『よく見ること』『夢をみること』僕の少年時代のそんな愉しみは今の創作の原点にもなっている」「こんな時だから、家の中でのんびり自由に冒険でもしよう」とメッセージをつづった。
なお「おばけ」は4月18日に東京・ポレポレ東中野で封切られる予定だったが、新型コロナウイルスの影響により公開延期となった。最新の情報は映画公式サイトなどで確認を。
※動画は現在非公開です。
中尾広道 コメント
期間限定で「船」と「風船」をyoutubeで無料公開します。
どちらも「家の中から始まる小さな冒険」です。
僕の部屋には、どっかで拾ってきた石ころ、葉っぱ、木の実、タネ、貝なんかがある。
子供の頃住んでた家には、小さいながらも庭があって
そこでもよく色々拾って机に並べたものだ。
それらを眺めながらあれこれ空想するのは昔も今も変わらず好きだ。
今、新型コロナウィルス感染拡大防止のために
自宅にいる事を余儀なくされている子供たちも
限られた空間やモノに無垢無限の想像力を働かせて
自分だけの新しい遊びや物語を考えていることだと思う。
「よく見ること」「夢をみること」僕の少年時代のそんな愉しみは
今の創作の原点にもなっている。
例えば「風船」は、拾ってきた石ころや葉っぱが含む時間
ここ(僕の部屋)に至るまでの「過去」に着目した話だ。
そこにフウセンカズラやメダカの成長、つまり「未来」へ馳せた思いも加えて
観察日記ふうの構成とした。「船」はもっとシンプルに
自分の好きなものをバーっと並べて流れる様に繋いだだけの雑な作りだ。
映画というよりは日々の空想、つまり、起きながら見る夢みたいなものの映像化だ。
「夢くらい夢見させてくれよ」と思うから、そこには僕の好きなものしか登場しない。
映画としては失格、リアリティに欠ける。
夢としては首席で合格、少なくとも、僕には心地良い。
と、まあ「おばけ」に比べると、かなり恣意的で個人的な2作だけど、
根底にあるエッセンスは同じだから、それなりに通じる所もある。
こんな時だから、家の中でのんびり自由に冒険でもしよう。
中尾広道の映画作品
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「おばけ」中尾広道の短編をYouTubeで公開、“家の中から始まる小さな冒険”2作品 https://t.co/sltG6F9C9x