「パラサイト」ソン・ガンホがポン・ジュノと来日「裕福な役だと思ったら半地下に」

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パラサイト 半地下の家族」の記者会見が本日12月26日に東京都内で行われ、主演のソン・ガンホと監督のポン・ジュノが出席した。

「パラサイト 半地下の家族」記者会見にて、左からソン・ガンホ、ポン・ジュノ。

「パラサイト 半地下の家族」記者会見にて、左からソン・ガンホ、ポン・ジュノ。

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「パラサイト 半地下の家族」ポスタービジュアル

「パラサイト 半地下の家族」ポスタービジュアル

第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞したほか、第77回ゴールデングローブ賞映画部門の監督賞、脚本賞、外国語映画賞にノミネートされている本作。全員失業中の貧しい一家とIT企業社長の裕福な一家が出会い、想像を遥かに超える事態が起こるさまを描く。「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」に続き、4回目のタッグを組んだ2人。そろって来日するのは「グエムル 漢江の怪物」のプロモーション以来、実に13年ぶりとなった。

ポン・ジュノ

ポン・ジュノ

世界中で巻き起こる熱狂を「まったく予想していませんでした」と語るポン・ジュノ。「今作も私はガンホ先輩や素敵な俳優たちと淡々と撮ったつもり。(熱狂は)楽しいアクシデントとして受け止めています。日本でもそういう事態が起きてくれたらうれしいです」と冷静に伝え、「全キャストが見事なアンサンブルを見せています。人間の感情とは万国共通の言語。それが俳優によって表現されたことでいい反応が生まれています」と続けた。それを受け、ソン・ガンホは「この物語は韓国に限らず、地球上すべての人たちに当てはまる物語。俳優の手柄だと言ってくれましたが、ポン監督の約20年にわたる長い間の努力、そして監督だけが持っている野心が身を結んだ作品だと思います」と返す。

ソン・ガンホ

ソン・ガンホ

またソン・ガンホは、約4年前から本作の構想を聞いていたと回想。「貧しい家族と裕福な家族の話と聞き、私は当然のことながら裕福なパク社長の役だと思っていました。そこそこの年齢になりましたし、その間に品位も高まりました。まさか半地下に連れて行かれるとは……(笑)」と嘆くと、すかさずポン・ジュノは「スミマセン!」と日本語で謝罪する。これまでも格差社会などを描いてきたポン・ジュノだが、それらの作品との違いを「明確な悪党や善人が出て来ないからストーリーを予測できないという声をよく聞きます。まさにこの映画が投げかけている質問と通じるところ。善悪が分かれていないという方向性やレイヤーが、共感を得ている理由だと思います」と推測した。

左からソン・ガンホ、ポン・ジュノ。

左からソン・ガンホ、ポン・ジュノ。

会見では互いに寄せ合う信頼を、時間を掛けて語る場面も。ソン・ガンホは「ファンとして、同志として、同僚として、ずっと一緒に作ってきました。監督は社会を鋭い視線で見つめ、時に温かく時に冷淡に描く。『パラサイト』は監督の芸術家としての1つの到達点。監督の進化の終わりは果たしてどこなのか、『パラサイト』の次に来るリアリズムはどんなものか。怖いようであり心待ちにしています。ドキドキさせてくれる唯一の監督です」と伝える。

左からソン・ガンホ、ポン・ジュノ。

左からソン・ガンホ、ポン・ジュノ。

ポン・ジュノは「ソン・ガンホという俳優の演技をこの世でもっとも早くモニターを通して目撃できる立場にいます。予想だにしていなかった本能的な演技が目の前で繰り広げられたときゾクゾクします」と演技を称賛。また「本作のクライマックスでは議論にならざるを得ないシーンが描かれます。私は悩んで脚本を書く手を止めましたが、そのシーンを演じるのがガンホ先輩だと考えると、安心してまた書き出せました。私の恐れや躊躇を突破し、この俳優であれば観客を説得できるという信頼を与えてくれる。自分にとってそういう意味を持つ俳優だと気付き、驚かされました」と特別な思いを明かした。

「パラサイト 半地下の家族」は、明日12月27日から1月9日まで東京・TOHOシネマズ 日比谷と大阪・TOHOシネマズ 梅田で先行上映。その後、1月10日より全国公開される。

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