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本作はSNSで妻の浮気を知って激怒した脚本家・海馬五郎が、投稿に付いた「いいね!」の数と同じく108人の女を抱き、たった1カ月で資産1000万円を使い切るという復讐計画に挑む愛憎劇。長編映画4作目を観客に披露し、松尾は「私の私による私のための映画を、赤の他人の皆様に見せてしまい……本当にすみませんでした!」と謝罪しつつ「こんなに大きな映画館でやるもんですかね? ドキドキしています」と緊張気味な様子で舞台挨拶に臨んだ。
約5年前、自身が2度目の結婚をするタイミングで本作の構想を思いついたという松尾。「結婚ってなんだ?としみじみ考えていたら、ふと降りてきた“夫婦の謎の物語”です」と本作を表現する。脱ぐシーンも多く、「演じるときは素っ裸。そのまま監督としてモニターを確認しに行くんですけど、どうしても何か1枚羽織りたい気持ちがあって。どうせすぐまた脱ぐのに。そういうことの繰り返しに体力を蝕まれました」と、監督と海馬役を兼任した苦労を独特の語り口で振り返った。
海馬の妻を演じた中山は、本作を観た感想を「ゲラゲラ笑いました」と回想する。また松尾について「撮影中は静かで、でも芝居を始めるとパッションが出てきて。日に日にかわいいなと思うようになりました」とほほえみ、隣に立つ本人を照れさせる一幕も。松尾は「思っていた大スター像と違って、監督を緊張させない女優さんでした」と中山への印象を口にする。
大東は、金髪メッシュにロン毛のホスト・聖矢を演じた。衣装合わせでカツラを被った際、松尾に「もう1個被ってみて」と言われたことを述懐。「カツラの上にカツラを乗っけてるんですよ。ホストの役ってこんな重いカツラ被るんや!って。千葉の繁華街で撮影したんですけど、『これやりすぎじゃないかな』と思ってたら、街にはもっとすごい方たちが歩いてました(笑)」と奇抜な役作りの裏話を披露した。
最後に松尾は「撮影してから1年経っている作品です。それでもこんなにキャストが集まってくれるというのは、皆さんが後悔していないという言質を取った形になったと感じております」と淡々と話し、登壇者たちの笑いを誘う。そして「(完成まで)5年かかって10日で打ち切りとか、死んでも死に切れないので……。SNSが災いとなる映画でございますが、悪い感想は胸に秘め、SNSが功を奏すような感想を、つぶやくなり“映える”なりしてください」とストーリーに絡めて観客に応援を呼びかけた。
「108~海馬五郎の復讐と冒険~」は、10月25日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
※「108~海馬五郎の復讐と冒険~」はR18+指定作品
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