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沼田まほかるの同名小説を映画化した本作は、人の死でしか心を満たすことができない女性・美紗子の物語。美紗子役の吉高、松山らが出演した過去パートと、松坂、木村らが登場する現代パートで構成されている。
7月に行われたキックオフ会見にて、現代パートのキャストに関して「別の現場の方たちかな?と思うくらい」と話していた吉高は、完成版を観て「改めて同じ映画を作っていたんだなと実感が沸いてきて、うれしく思っています」と喜びを語る。本作が約5日前に完成したばかりであることから、松坂に「間に合いましたね!」と言われた熊澤は、「後半のストーリーが原作と若干変わっていますので、原作を読んでいる方も楽しめると思います」とアピール。そして松山は「日本映画の丸い感じがない。ナイフのような映画になっています。観る方も覚悟がいる作品、それだけすごいものを与える作品になっていると思います」と自信満々に述べる。「原作を読んでから映画を観て、がっかりするパターンあるじゃないですか。絶対大丈夫です! 裏切りません!」と木村が断言すると、客席では笑いが起こった。
さらに松山は、過去パートの過酷な撮影を振り返る中で「あの大変な撮影が水の泡になるような作品になっていたら、こういう取材の場でもごはんを食べた話やパチンコに行った話しかしないって、由里子ちゃんとも言ってたんです。でも完成作品を観て、そんな言葉が出ないくらい、僕自身打ちのめされました」と告白。吉高にも「監督、ありがとうございます」と言われた熊澤は、「パチンコに行った話もしていいですよ(笑)」とうながす。しかし松山は「そんな話をしちゃ失礼だなと思って」と真摯な態度を見せた。
殺人犯の手記を見つける亮介役として、現代パートの軸を担った松坂は「濃厚な1日1日を過ごさせていただきました。撮影はあっという間だったんですが、それがずっと頭の中に残るくらい印象的でした。参加できてよかったと思う」としみじみ話した。
最後に吉高が「本当に(スタッフ・キャストの)皆さんが摩耗した作品だと思うので、観ていただけなければ私たちは報われないです!」と観客に訴えかけ、イベントは終了した。
「ユリゴコロ」は9月23日より全国でロードショー。なお映画ナタリーでは、このあと行われた舞台挨拶の様子も追ってレポートする。
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ONODERA Akira @TWDera
「ユリゴコロ」吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチら完成喜ぶ「ナイフのような作品」(写真38枚) - 映画ナタリー https://t.co/2aSK8TxWXl