本作はNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、テレビアニメ「TIGER & BUNNY」の脚本を手がけ、「小野寺の弟・小野寺の姉」で監督デビューした
舞台となる
スタンバイ中の丸山と市村は、談笑しながら階段の手すりにつかまって思いきり開脚する、腰を伸ばすなど、楽しそうにストレッチをしている。市村はバレエのようなポーズを決めながら記者たちに「今年柔らかくなりたいんですよ」と話しかけた。丸山は自毛にパーマをかけたもじゃもじゃ頭に青いチェックのシャツ、“LOSANGELES"と書かれた白いトレーナーと細身のジーンズという出で立ち。市村はマッシュルームカットのウィッグを被り、個性的なファッションで存在感を見せつける。今年68歳の市村について、西田は「体力があって一番元気。市村さんが丸山くんを上回るテンションを毎回持ってきてくださるので、本当すごいんですよ!」とコメント。「舞台でも拝見していましたが、もっと市村さんのお茶目でかわいらしい部分を出せないかなと思っていました」と話すように、市村の新しい魅力が花開いた作品と呼べそうだ。
掛け合いの面白さで見せる作品だが、西田がそれぞれのキャラクターの個性を生かしつつセリフのバランスを計算しているため、アドリブはないという。カメラが回る直前まで、西田が細かく演出を付けていく。西田が「集中型で真面目」と話す通り、丸山は真剣な表情で指示に耳を傾けていた。映画のオリジナルキャラクターである主人公のはじめを「丸ちゃんにやってもらいたいなと思った」という西田。その理由を「プライベートでもお付き合いさせていただいていますが、彼はどこか寂しげな印象と、世間一般的な明るい印象の両方を持っていると感じていました」と述べ、「はじめの抱えているバックボーンの切なさもうまく表現してくれるだろうと。彼のそういう部分を引き出せたらと思っていたのでオファーしました」と明かす。
西田が「彼は気遣いの人でムードメーカー」と述べる通り、丸山は分け隔てなくキャストやスタッフに気さくに話しかけ、常に明るい笑顔を見せてコミュニケーションを取っていた。現場では、隙あらば冗談を挟むユースケに宮川がツッコミを入れ、丸山と市村が楽しそうに笑うといった和やかなムードで撮影が進められていく。
西田は「丸山くんの長ゼリフのシーンは僕自身すごくこだわっていたので、丸山くんと2人でスタッフの皆さんがいる前で何度も練習しました。市村さんは小道具をいじったりしながら、ずっとその場にいてくれました。ただただ、そばにいてくれたんです。丸山くんもとてもありがたかったと言っていました」としみじみと述懐。そして「市村さんのそういう気遣いを、丸山くんも感じてくれる。そういうふうにお互いに感じ合うことができる、素敵な現場です」と語った。
高畑充希、石橋杏奈、片桐仁、峯村リエも出演する「泥棒役者」は11月18日から東京・TOHOシネマズ 新宿ほかにて全国ロードショー。
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