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川村元気の小説をもとにした本作は、「この世界から大切なものをひとつ消すことと引き換えに1日の命をもらえる」という契約を結んだ、余命わずかな郵便配達員“僕”の決断を描く。上映後の会場は、佐藤が「いつもは少しくらいはキャー!っていう声があるんですけどね」と心配するほどのしんみりムード。「反応聞いてもいいですか? どうでしたか?」と佐藤が尋ねると、客席からは大きな拍手が鳴り響いた。
2014年秋頃に撮影された本作。“僕”と契約相手“悪魔”の2役を演じた佐藤は「アルゼンチンロケが楽しかったです。海外で映画を撮影すること自体が初めてだったので、それだけで気分が高揚しました」と振り返る。一方、元恋人の“彼女”に扮した宮崎は「アルゼンチンに行くまでが楽しかったです」と答え、佐藤から「おい!」とツッコまれる羽目に。宮崎はアルゼンチンまでの道中でさまざまなトラブルがあったことを明かし、「旅にはトラブルがつきもので、それが楽しめるか楽しめないかが大切。乗る予定だった飛行機に乗れなかったり、そういうのも後々思い出に残ります」と真意を説明する。
また佐藤と初共演した濱田は「同学年の人と仕事する経験があまりなかったのですごく刺激になりました」と回想するも、半ズボンルックのためか、客席から笑い声が。撮影中の思い出について「日数が短かったからなあ。撮影が終わってイカ食べて、ビール飲んで……それくらいかなあ」とのんびりした口調で続けると、再び観客から笑いが起こった。
各キャストがエピソードを語ると、続いて永井は佐藤について「最初はクールな人なのかなと思っていたけれど、等身大の男の子。背伸びしないし、気持ちのいい青年で、現場のみんなも自然と『健ちゃん』と呼んでいました」と印象を述べた。さらに「(佐藤は)アルゼンチンでも修学旅行生みたいにずっとはしゃいでいました」「彼のいないとき、スタッフは陰で『たけるん』と呼んでいました」と次々と打ち明け、「健くん、いい子ですよ」と佐藤がいかに“愛されキャラ”であったかを伝えて本人を照れさせた。
ここで一旦舞台袖にはけた佐藤は、“僕”の愛猫キャベツ役のパンプを抱いて再びステージへ。観客も登壇者も笑顔で見つめる中、佐藤はパンプを撫でながら「すごく優秀な猫。大御所って感じですよ」と“俳優”として立派な働きをしたというパンプを絶賛。永井から「健くんのほうがNG出してたよね? パンプは常に安定していた」と指摘されると、「すみません……」とたじたじに。そんなパンプと過ごした日々について、佐藤は「共演者が“自分”だけだったりして撮影中は本当に孤独な日もありました。唯一の癒しがパンプだったんです」と思いをめぐらせ、愛おしそうにパンプを見つめた。
※宮崎あおいの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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