遠藤ミチロウ、監督作トークイベントで上條淳士の「かわいい」発言に大照れ

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1月29日、「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」の公開記念イベントが東京・新宿K’s cinemaにて行われ、監督を務めた遠藤ミチロウとマンガ家の上條淳士が登壇した。

左から上條淳士、遠藤ミチロウ。

左から上條淳士、遠藤ミチロウ。

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遠藤ミチロウ

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本作をすでに「4、5回観た」という上條は、「実際は1時間40分ぐらいの長さの映画なのに、感覚的には70分くらいに思えて、それがまず最初の驚きでした」と述懐。さらに、「よくできたハリウッド映画は観客が100人いたら大体98人ぐらいの人が同じところを面白がると思うんですけど、この映画は1人ひとり持ち帰るものが違うんじゃないかな」と感想を述べる。

上條淳士

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遠藤は本作について、「最初は僕自身のロードムービーを撮ろうと思ってたんですよ。実家なんて映したくないと思ってたし。ただ震災が起きて(故郷の)福島に向かわざるを得なくなって、『しょうがない、全部出そう』という形になったんです」と説明。上條は遠藤と母親の対話シーンに触れ、「ずるいなって思うのは、ミチロウさんが息子としてかわいいことなんですよ(笑)。スターリンのステージはあんなに過激なのに」と笑う。

「母親との会話のシーンがかわいい」と言われ、思わず照れる遠藤ミチロウ(右)。

「母親との会話のシーンがかわいい」と言われ、思わず照れる遠藤ミチロウ(右)。[拡大]

遠藤は「バッグ1つ持って旅に出たいという思いがもともとあって、それは高校生ぐらいのときに読んだマンガの影響だったんですよ。でも誰のマンガだか、どの雑誌に載ってたのかも全然覚えてなくて」と述べ、そのマンガが松山善三原作によるながやす巧の「ぶらりぶらぶら物語」であることを上條から教えてもらったことを告白。「今日はそのことですごく感動してるんです」とうれしそうな顔を見せる。

イベント終盤、上條が「映画の中で、ミチロウさんがお母さんから何かもらってましたけど」と聞くと、遠藤は「小遣い渡されてたんです」と回答。会場が笑い声で包まれる中、「自分では特に意識せずあのシーンを入れたんですけど、けっこうな数の人が『あれ、なんだったの?』って(笑)。60歳にもなってね、親から小遣いって……。でも、親は小遣いをやることによって愛情を確認してるのかな。あのシーンも恥ずかしくて『出したくねえな』と思ってたんだけど」と遠藤が続けると、上條は「いいシーンですよ。あれは必要です」と言い切っていた。

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東樹 かず @kazuhir1

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