原作は、謎に包まれた生物“蟲”と人間をつなぐ存在の“蟲師”、ギンコが各地を転々とするさまをノスタルジックな風景と共に描き出すファンタジー。2007年には大友克洋が監督、オダギリジョーが主演で実写映画化もされている。
公開初日を迎えて感無量と語る中野は「でもまだ長濱監督は燃え尽きてないようで……」と監督の長濱を見やる。対して長濱も「9年前からやってきた作品だったりするので、皆さんの顔を見られてうれしいです。感想を聞きたいですね」とほころんだ表情で観客を見渡した。
オーディションで役をつかみ取った齋藤は「当初はこんな場所に立てると思っていなかったので……こんなにたくさんの人に見ていただけてうれしいです」と緊張した面持ちでコメント。山の“ヌシ”となるべくして生まれた少女カヤを演じた齋藤について、長濱は「カヤは人間として描いていないですからね。すごく難しかったと思いますよ」と、齋藤の演技を褒めたたえた。さらに「最初の『去ね』というカヤのセリフにはこだわりましたね」と明かすと、中野は齋藤に「今やってもらっていいですか」と唐突にリクエストする。戸惑いながらもチャレンジする齋藤だったが、当時と同じようにできず納得のいかない様子で、会場の笑いを誘った。
最後に土井が「新しい発見もあると思うので、何回も観て蟲師の世界に浸ってもらえたらなと思います」と観客にメッセージを贈り、中野は「蟲師は永久に不滅です! またいつか」と力強く宣言する。そして長濱が「原作はすべてアニメ化してしまったので寂しいです。また次がやれたらいいなと、ずっと思っています。自分の中ではまだ終わっていないものなので、10年空けずにまた『蟲師』に帰ってこれることを、なんとか考えていこうと思っています」と正直な気持ちを口にすると、会場からは拍手が湧き起こった。
「蟲師 特別編『鈴の雫』」は新宿バルト9ほか全国にて公開中。なおコミックナタリーでは、監督の長濱と総作画監督の馬越嘉彦による対談を掲載している。
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【大友克洋ニュース】「蟲師」中野裕斗の無茶ぶりで、“ヌシ” 齋藤智美がセリフ生披露に挑む
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