撮影が行われた場所は、佐賀・有田ポーセリンパーク内のツヴィンガー宮殿。剛力彩芽演じる主人・幻蜂汐璃(げんぽうしおり)が暮らす幻蜂家リビングのセットが、原作の雰囲気を忠実に再現し作り込まれた。
監督は「NANA」シリーズの大谷健太郎とTVアニメ「TIGER & BUNNY」のさとうけいいちのタッグ。大谷が演出面を、さとうがビジュアル面を手がけ、それぞれ役割を分担している。大谷は「今回監督が2人体制。エンターテインメントの要素をいろいろな角度からあますことなく描き出すことで、今までにないハリウッド映画のようなビジュアルを目指して、大きなスケール感で描いていく」と意気込みを語り、さとうは「私はアニメーションの監督もやっていますので、トリッキーな演出、シャープでカッコいいと言わせる画作りを目指しています」と画面作りに意欲をみせた。
完全無欠の悪魔執事・セバスチャンを演じる水嶋は、今作が3年ぶりの映画復帰作。水嶋は「セバスチャンは完璧すぎて僕では無理だ」と最初はオファーを断っていたことを明らかにしたが、スタッフの熱意に口説き落とされた後は、「思いつく限りの準備をすべてやる」ことで自信満々に舞台に立つ努力を重ねてきた。また「セバスチャンはストレートヘアだが、自分はくせ毛だし」と外見についても触れ、「すべてを原作通りに再現することは不可能なので、あくまでも自分ありきで演技に挑んでいる」と語った。衣装についても打ち合わせを重ね、セバスチャンの着用する執事服は「近未来が舞台なので、執事服を何かしらアップデートしたもの」をイメージし制作している。
初めて男装に挑戦する剛力も、「マンガ原作のファンにも納得していただけるセバスチャンだと思います」と太鼓判を押す。また「汐璃という子は、原作には出てこないオリジナルキャラクターなので、いろいろな意見が出てきていると思うんですが」と自身の役にも言及。「女の子が男の子の姿になって復讐するという役柄は人間らしさがすごく出てくると思うので、その生々しさを演じたい」と意気込みを語った。
またメイドのリンを演じる山本美月はコスプレ好きで知られ、「ツインテールやメイド服が大好き」。もともと「黒執事」の原作ファンだったという彼女は、「このお話をいただいたとき、いちばんうれしかったのは私だと思う(笑)」と笑顔で語り、「原作のメイリンは丸メガネだけど、実際にかけると浮くので……」と造形が変わっていることについても触れた。そして汐璃の叔母・若槻華恵(わかつきはなえ)を演じる優香は39歳の色香ある女性に挑戦。紫と黒を基調としたセクシーな衣装を報道陣にお披露目してみせた。
完全オリジナルストーリーが展開される映画「黒執事」は、2014年新春ロードショー。原作は19世紀のイギリスを舞台としているが、実写版では2020年の、西洋と東洋の文化が入り乱れたアジアの都市が描かれる。
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- 映画『黒執事』公式サイト|2014 新春 ROADSHOW
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