今回が最後の舞台挨拶となる「銀魂 THE FINAL」。ゲストと内容の異なる2ステージが開催され、その様子は全国約200館の劇場にライブビューイングとして中継された。1ステージ目には杉田、阪口、釘宮の3人が登壇。アニメ「銀魂」の公式Twitterで募集していた質問に答えるコーナーでは、「アフレコ中にセリフを言いながら、泣きそうになったり笑いそうになったりしたことはあるか?」という質問が投げかけられる。杉田は「(アフレコ中は)確実に感情が動いているので、怒りが込み上げるシーンでは発汗するし体温も上がる」と真面目に答えたかと思えば、実は今回のアフレコでは「高杉とのすごくいいシーンでケツの左側がつりそうになって、右足だけで立ちながらセリフを言った」というエピソードを披露し、会場を沸かせる。それを受け、釘宮は「私はゲラだし泣き虫なので、杉田くんの“左側”がつりそうになっていると知らずに、ただただ泣いてました!」と告白し笑いを誘った。
また「15年間の中で一番楽しかったこと、大変だったことは?」という質問には、阪口も釘宮も「ずっと楽しかった」「今も楽しい」と笑顔を見せる。対する杉田は神妙な面持ちで、アニメが始まった当初は大先輩の声優やスタッフが多い現場だったことから、主役として早く結果を出そうと焦っていたことを明かす。さらに「主役にはいろんなタイプがいる」と前置きしながら「僕は個性的な面々が大きなお皿の上で踊ったり楽しんだりしているのを下で支えるタイプ。でもそこは特等席なんですよ。そういう主人公像があってもいいのかなと思った」と分析し、「主演だからって優れているわけじゃないし、主役だからって人気投票で1位にはならないんですよ。『主役とは』が自分の原動力になって世の中に物申すのは違うなと。だけど年齢も若かったので、早く自分の言葉を聞いてほしいという焦りはありました」と、銀時を演じた当初の心境を吐露した。
舞台挨拶の後半では、高杉晋助役の
2ステージ目には杉田、阪口、釘宮の万事屋キャストに加え、近藤勲役の
イベントや取材のたびに毎回「ザキ(山崎)がいない」とほかのキャストに嘆かれていた山崎役の太田は今回、満を持して舞台挨拶に初登壇。「100万人に向かってスパーキング!!」と喜びを爆発させながら登場すると、「今日があったからこそ皆さんにお会いできました! 最後と言われても正直実感はないし、『銀魂』の世界は終わらないと思っているので、私の中では続くけど、いったんの最後、という感覚。皆さんにも楽しんでいただければ」とファンへ挨拶した。
1ステージ目と同様、ファンからの質問コーナーを展開したあとは、こちらも1ステージ目でも実施された、ファンから最も票が集まった選択肢を回答する企画「ファンのハートを読め!銀魂クイズ!」に7人で挑戦。「銀さんの年齢はいくつだと思いますか?」という問いに、杉田はアフレコ当初を振り返りながら「当時の自分の実年齢より少し上かな、30歳前後ぐらいのイメージだった」と言い、人気の選択肢は「26~30歳」と予想し見事正解を収める。なおアニメ「銀魂」の公式YouTubeチャンネル「銀魂チャンネル」では、銀時の年齢は27歳であることが明らかにされたばかり。「銀魂 THE FINAL」はその2年後を描いているため劇中では29歳ということになり、その事実はSNSを中心にファンの間で大きな話題を呼んでいる。
そして迎えたフィナーレでは、キャストそれぞれからファンへメッセージが贈られた。千葉は「15年はあまりに長く深く、このメンバーたちとも一緒にやり続けてきたことへの思いが深く重いので、これから終わったという実感がひしひしとくるのかもしれません。ただし、『銀魂』は終わったとしても不滅、ということもあるかもしれない。映画はまだまだ上映が続くので、これからも最後までよろしくお願いします」と挨拶。杉田は「この作品で、最後という言葉の意味が変化したり進化した印象があります。最後が当たり前になったときが、言葉の意味が変化したり進化した瞬間なのかなと。この映画に出てくる『さよなら』も、今や複数の意味を持った言葉に変化しています。その向こう側に行こうとするものを止めたり、否定したりは見たことないんですね。だから皆さんがその“向こう側”に行けるように、これからも作品の持つ力、いろんな人が動くその原動力を受け止めて……。まずはここまで来れたことに心より感謝申し上げます」と語り、イベントは幕を閉じた。なおキャスト7人からの挨拶は本文の最後に掲載している。
15年続いてきたシリーズの“ラストラン”となる劇場アニメ「銀魂 THE FINAL」は全国で上映中。また本日付けで累計興行収入の15億円超えが確実となったことも明かされた。
太田哲治(山崎退役)コメント
今までありがとうございましたという気持ちとともに、これからもよろしくお願いしますという思いがあります。僕が演じる山崎は、映画の中でみんなと共闘もしているけど、本体はブリーフ姿でどこかに格納されていると思います。個人的にも知りたい、はしばしのエピソードが生まれたりしたらいいなと思いつつ、皆さんもこれからも心に「銀魂」を持ち続けてほしいです!
鈴村健一(沖田総悟役)コメント
15年間ずっと関わらせていただいて感謝しています。今は収録も終わり、スケジュール帳に「銀魂」という文字がなくなって、作品が終わるのはこういうことなのかと寂しく感じています。収録は終わっているけど、今日こうして皆さんに支えられていることを実感し、「銀魂」は永遠なんだろうなということを改めて感じることができました。きっと皆さんの心にもずっと残り続ける作品だと思います。
中井和哉(土方十四郎役)コメント
「銀魂」は終わりはするけど消えるわけでなないので、なんとなく今は「じゃあ!」というのがふさわしいのかなと。そのあとに続く言葉は、皆さんがそれぞれの心に持ってくれていたらいいんじゃないかなと思っています。
千葉進歩(近藤勲役)コメント
15年はあまりに長く深く、このメンバーたちとも一緒にやり続けてきたことへの思いが深く重いので、これから終わったという実感がひしひしとくるのかもしれません。ただし、「銀魂」は終わったとしても不滅、ということもあるかもしれない。映画はまだまだ上映が続くので、これからも最後までよろしくお願いします。
釘宮理恵(神楽役)コメント
これまでものすごく「最後」という言葉を浴びてきたんですが、最後ってなんだんだっけ?という頭になってきているというか。最後なのかもしれないですけど、最後じゃない可能性も、ないわけじゃないよね!と思ったりもします。そんな中で、こうして一堂に会して挨拶できる場があることをすごく感謝しています。これから何かの機会、収録がないとも限りませんし、そのときは楽しんで全力でやっていきたいと思っています。
阪口大助(志村新八役)コメント
皆さんの力があってここまで来ることができました。感謝だけなんですよね、ありがとうという気持ちでいっぱいです。今日は舞台挨拶が最後ということで、また何かの機会があれば「銀魂」として皆さんの前に現れることはある“かも”しれません。皆さんの中で「銀魂」を忘れないでいてくれたらうれしいです。
杉田智和(坂田銀時役)コメント
この作品で、最後という言葉の意味が変化したり進化した印象があります。最後が当たり前になったときが、言葉の意味が変化したり進化した瞬間なのかなと。この映画に出てくる「さよなら」も、今や複数の意味を持った言葉に変化しています。その向こう側に行こうとするものを止めたり、否定したりは見たことないんですね。だから皆さんがその“向こう側”に行けるように、これからも作品の持つ力、色んな人が動くその原動力を受け止めて……。まずはここまで来れたことに心より感謝申し上げます。
関連記事
モ〜さん @mowmow_san
【イベントレポート】「銀魂 THE FINAL」最後の舞台挨拶に万事屋&真選組キャスト登壇、ファンに感謝伝える https://t.co/h1RuLzCY46