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電子コミック大賞、田村淳が「学びとワクワクを感じた」と大賞作を称賛

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前列左から月神サキ、水瀬マユ、池田美優、田村淳、江口まゆみ、松幸かほ。後列は各作品の担当編集者や関係者。

前列左から月神サキ、水瀬マユ、池田美優、田村淳、江口まゆみ、松幸かほ。後列は各作品の担当編集者や関係者。

電子書籍配信サイト・コミックシーモアが主催する「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2020」の授賞式が、本日1月21日に東京・恵比寿ガーデンプレイスのザ・ガーデンルームにて開催された。

「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2020」は出版社61社が推薦する“2020年に電子でヒットしそうなコミック”の中から一般投票を行い、得票数が最も多い作品を“みんなが選んだ、2020年にもっともヒットしそうな電子コミック”として発表するマンガ賞。3回目の開催となる今回より、これまでの女性部門、男性部門、BL部門、TL部門に加えて、ラノベ部門が新設された。

大賞に選出されたのははるこ「酒と恋には酔って然るべき」。女性部門賞は美森青「抱きしめて ついでにキスも」と水瀬マユ「いとなみいとなめず」、男性部門賞はさもえど太郎「Artiste」と福田晋一「その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする」、BL部門は重い実「愛しのXLサイズ」、ひじき「嫌いでいさせて」、TL部門はキラト瑠香「シーツの波間でみる夢みたいな」、龍本みお「年上の旦那様」、ラノベ部門は雲屋ゆきおイラストによる月神サキ「悪役令嬢になりたくないので、王子様と一緒に完璧令嬢を目指します!」、テクノサマタのイラストによる松幸かほ「こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯」が受賞した。

イベントにはゲストとして田村淳、池田美優が登場し、トークセッションも行われた。歴史マンガが好きだという田村は、ノミネート作について大和田秀樹の「ノブナガ先生」が気になるとし、「武将の中で織田信長が好きなので、(タイトルを見て)そのキャラがどういうことを教えてくれるんだろうと思いました」とコメントする。池田は「抱きしめて ついでにキスも」を以前から読んでいたと語り、「(読む作品を)タイトルとカバーと絵で決めてるんですけど、面白かったです。この作品は年下男子との恋が描かれているんですけど、私は年上男子が好きなので頭の中で置き換えて読んだりしています」と説明。また司会者が田村がアニメにハマっていることについて触れると、田村は「『ラブライブ!サンシャイン!!』っていう作品からハマり始めたんです。こういう女子高生のアニメを観てる人って、いやらしい気持ちで観ているんだろうなと思っていたんですけど全然違った。今しかできない青春を楽しむみたいな、高校球児を見ているような感覚。スポ根ですよ」と熱弁。さらに「オタクの人に『これを観ないでアニメを語るな』っていろいろな作品を勧められて、今は『涼宮ハルヒの憂鬱』を観ています」と明かした。

その後行われたトロフィーや盾の贈呈式には、各作品の作者や担当編集者らが出席した。男性部門賞を受賞した2作品からはともに担当編集者が登壇。「Artiste」の担当編集者は「一度読めば、この作品世界で生きる人間たちの未来が気になって仕方なくなる作品です。この受賞を機により多くの人に『Artiste』を知っていただけると幸いです」と挨拶し、「その着せ替え人形は恋をする」の担当編集者は「コスプレを題材とした作品を描くにあたり、模索する部分が多々あり、不安もあったのですが、皆さまによろこんでいただけていることがわかり、何よりうれしく思っております。今後も多くの方によろこんでいただけるような作品作りに務めてまいります」との福田からのコメントを代読した。

女性部門賞からは水瀬や「抱きしめて ついでにキスも」の担当編集者らが壇上に上がった。水瀬は「この作品は出版社の編集部の方や担当と一緒に作ってきたもので、私1人の力では今回の賞はいただけなかったと思います。私はマンガ家歴10年ほどですが、このような賞をいただけたのは初めてでして、非常に光栄です。(マンガを)描いてきてよかったなと思っています」と思いを口にする。「抱きしめて ついでにキスも」の担当編集者は「私自身この連載をとても大切に思っているので、読んだ皆さんにそれを楽しんでいただけたとしたら本当にうれしいです」と美森からのコメントを読み上げた。

大賞の「酒と恋には酔って然るべき」からは原案協力の江口まゆみと担当編集者が出席。担当編集者は「応援してくださる読者の皆様のお力添えをいただき、今回の受賞を賜われたこと、とても光栄に思います。今後も『酒と恋』の展開をお楽しみいただけるよう、力を尽くしてまいります」とのはるこのコメントを代読するとともに、「この作品は32歳のOLの恋愛と、彼女のお酒を愛する毎日を描いておりまして、実在の蔵元さんにご協力いただき、実際のお酒が大変たくさん登場します。若い女性には恋愛部分を、大人の女性の方には32歳のままならない大人の恋の行方を、男性には日本酒に関する部分を楽しんでいただければ」とアピールする。普段は“酔っぱライター”を名乗って酒に関する本を執筆しており、マンガに携わるのは本作が初めてだという江口は「文字の本とは違う新しい読者に出会えたこと、こうして素晴らしい賞をいただけたことをうれしく思っています」と謝辞を伝えた。

最後に田村は「マンガは学びを得られる場所だと思っていて、昔は本屋さんに行かないとコミックを買えなかったですが、今はスマホがあれば(マンガという)学ぶ場所に飛んでいける。これはすごくいいことだなと思います。大賞の『酒と恋には酔って然るべき』を少し読ませてもらったんですが、新政の『No.6』という若い人に人気のお酒が出てきたりして、『この作品はどんなお酒紹介してくれるんだろうな』っていうワクワクがありました。そういうワクワクと学びを同時に得られるのがコミックの良さだなと思います」と総括。イベントではこのほかラノベ部門受賞者へのトロフィーや盾の贈呈も行われた。

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