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「プリニウス」文芸誌・新潮で連載再開、創刊114年で初のマンガ連載

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ヤマザキマリとり・みきによる「プリニウス」が、12月7日発売の新潮2019年1月号(新潮社)にて連載再開することが発表された。

百科全書「博物誌」の著者としても知られる、古代ローマの博物学者・プリニウスの活躍と、その時代を描いた本作。これまで新潮45(新潮社)にて連載されていたが、同誌の休刊を受け、新潮での再スタートに至った。なお新潮でマンガが連載されるのは、創刊114年にしてこれが初。また本作は新潮で掲載された後、Webマンガサイト・くらげバンチでも掲載される予定だ。

連載再開にあたり、ヤマザキは「『新潮45』の休刊は唐突な顛末ではありましたが、これはこれで有り難いご縁だったと受け止め、プリニウスの連載当初に抱いていた思いどおり、文芸という領域でも捉えていただけるような漫画作品を描いていくことができれば本望です」とコメント。とり・みきは「『新潮』初のマンガ連載だそうで、何であっても通念を塗り替えて顰蹙を買うのは横紙破り冥利に尽きます(そんな冥利があるのか)」と述べる。また新潮の矢野優編集長は「文芸誌は文明誌でもありたい――『プリニウス』連載で114年越しの願いが実現して幸福です」と言葉を寄せた。

ヤマザキマリコメント

漫画家になるずっと以前、イタリアで画学生をしながら母親に時々送ってもらっていた文芸誌のひとつがこの「新潮」でした。絵と文章が、まだ自分の中では表現として繋がっていなかった頃のことです。若かった私はイタリアの文学者達に日本文学についての無知を指摘され、安部公房や三島由紀夫を始めとする様々な作家の書籍を日本から送ってもらっては、貪るように読みました。その時に受けた強烈な知的触発が、文章から画像を生み出していくという現在の私の漫画技法の礎となっています。
「新潮45」の休刊は唐突な顛末ではありましたが、これはこれで有り難いご縁だったと受け止め、プリニウスの連載当初に抱いていた思いどおり、文芸という領域でも捉えていただけるような漫画作品を描いていくことができれば本望です。

とり・みきコメント

まずは再開かなって嬉しい。いち早くお申し出をいただいた編集部と、休載の間ご心配とご支援のお言葉をいただいた読者の皆様に感謝致します。自分は文芸誌であれ情報誌であれマンガ誌であれ、極端にいえばずっと「場所を選ばず」仕事をしてきました。なので今回も気負わず淡々粛々とこれまで通り続きを描くのみですが、とはいえ「新潮」初のマンガ連載だそうで、何であっても通念を塗り替えて顰蹙を買うのは横紙破り冥利に尽きます(そんな冥利があるのか)。

新潮編集長・矢野優氏コメント

文芸誌は文明誌でもありたい――「プリニウス」連載で114年越しの願いが実現して幸福です。

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