イベントでは、9月29日以降に放送・配信される「メイドインアビス」最終話の先行上映後に、リコ役の富田美憂、レグ役の伊瀬茉莉也、ナナチ役の井澤詩織、監督の小島正幸、プロデューサーの山下愼平が登壇。全13話にわたるTVアニメ版「メイドインアビス」を振り返った。
トークは、「2015年8月の時点で『面白いな』とツイートしていた」と語る原作ファンの井澤によるアニメ化の裏側に迫る質問からスタート。同じく「メイドインアビス」を一読者として楽しんでいたという山下プロデューサーは「(2014年7月に発売された)2巻でリコの母・ライザが初めて顔を出すコマを見て、発行元の竹書房に駆け込んだ」「ほかから話が来ていないことを確認し、すぐスタッフ集めに走った」と、早い段階からアニメ化に向けて動いていたことを明かす。またオファーを受けた立場の小島監督は「原作1巻の表紙とカラーページを見た瞬間に、絶対にやりたいと思った。でもすぐに返事するとカッコ悪いから『少し考えさせてください』と保留した」と当時を回想し、会場のファンを笑わせた。
アニメは基本的な物語の流れは原作に沿っているものの、第1話の構成やレグの腕が伸びるギミックを使ったロープウェイのような移動方法など、随所にオリジナル要素が加えられている。その最たるものとして紹介されたのがほぼオリジナルストーリーとなった第9話。小島監督によると「原作で深界三層のエピソードが短くまとめられているのがもったいないと思い、脚本の倉田英之さんや原作のつくしあきひとさんと相談して話を膨らませた。だいぶ力を入れたおかげで、たぶん全13話で一番作画枚数が多い」と、思い入れの強さを見せた。
小島監督が「とんでもない話だった」と語ったのが第10話。モンスターとの激闘を通じて受けた猛毒の影響で、リコの左腕をレグが切り落とすことになるというショッキングなエピソードのため富田と伊瀬の口は重たげ。「原作を読んでいるから覚悟はしていましたけど」と口を開いた伊瀬は、「(モンスターの)タマウガチからリコを守りながら逃げるシーンの緊迫感は、今でも思い出すと脂汗が出るくらい。すごいエネルギーを使ったアフレコだった」とコメント。さらに富田も「ナイフでリコの腕を切るところは3~4回収録した」と苛烈だったアフレコを振り返る。そんな富田による迫真の演技に、伊瀬からは「本当によくがんばった」、井澤からは「ナイス悲鳴だった」と労いの言葉が送られた。
最後の挨拶では、登壇メンバーの多くが口を揃えて10月25日に発売される「メイドインアビス」Blu-ray&DVD BOX上巻をアピール。山下プロデューサーが「値段を見るとわかると思いますが、話数単価は非常に安くなっております」と紹介すると、小島監督、伊瀬、富田も作品愛を語りながら「皆さんにさらに応援していただき、ぜひ続きを作りたい、演じたい」と熱っぽく語り、イベントの幕を下ろした。
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【イベントレポート】「メイドインアビス」上映会で10話リコの叫びに井澤詩織「ナイス悲鳴」 - コミックナタリー
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