ドリフターズ上映会、「原作完結まで走り続ける」と中村悠一や上田Pが宣言

平野耕太原作によるテレビアニメ「ドリフターズ」の第1話から3話までの先行上映会が、去る9月11日に東京・新宿バルト9にて開催された。

上映後には島津豊久役の中村悠一、織田信長役の内田直哉、那須与一役の斎賀みつき、鈴木健一監督、上田耕行プロデューサーによるトークショーも実施。トークショーが鹿児島や岐阜、栃木など、各キャラクター縁の地でライブビューイングされていることもあり、キャスト陣は中継用のカメラにも手を振りながら挨拶していく。

まず司会者から「ドリフターズ」アニメ化の経緯を問われた上田プロデューサーは「（少年）画報社さんや平野先生とは、『HELLSING』のプロデュースをさせていただいたご縁がありまして。実は『ドリフターズ』も連載開始前にネームを見せてもらい、その後も連載を楽しく読ませていただいたので、アニメ化させてほしいなと思っていたんです」と説明。鈴木監督はOVA「HELLSING」のスタッフも多く参加している本作について、「『HELLSING』と比べられるっていうのはハードルが高いですし、どうやって（作品を）テレビシリーズのフォーマットに落としこむかという点はすごく苦労しました。とにかく（キャラクターが）着けているものがすごく多くて、描くのが大変なので日々物量と戦っているという感じです」と制作状況を明かした。

続いてメインキャラクター3人の紹介へ。スクリーンに豊久のカットが映し出されると、上田プロデューサーから「豊久はとにかく待たせたよね」と一言。2012年末にリリースされたOVA「HELLSING」最終巻に収録された予告編PVでも豊久を演じていた中村は、「3、4年前にやらせていただいて。その時には来年くらいから（アニメの制作に向けて）動ければと言っていたけど、翌年何もなかったなと。その翌年も何もなくて（笑）。ようやくやらせていただいたんですけど。収録自体は去年から行っていて、すでに撮り終わっているので、今日は僕も新鮮な気持ちで見ることができました」とコメントする。

一方内田はギャグパートに当初は戸惑ったと告白しながらも、「回が進むにつれてみんなと噛み合うようになってきて、非常に楽しく面白くやれました」と収録を回想。斎賀は自身が演じる与一を「頭のいいところをあんまり見せないながらも、すごく考えているキャラクター」と分析し、収録現場の様子を「キャストが豪華だったので耳が幸せでした（笑）」と振り返った。

その後スクリーンに投影された場面写真を見ながら、トークを展開する。豊久が敵に迫るシーンでは、血しぶきや首だけになったキャラが写っていることから中村が「これ、オンエアされるんですよね」とぽつり。これを受け鈴木監督は「僕も『放送倫理上大丈夫ですかね』と上田さんに聞いたんですが『原作の通り作っておけ』と言われたので、臆することなく作っています」と語った。

最後にアニメが全12話であることが告知され、テレビ放送のその後の動きについて問われた上田プロデューサーは「続きはゆっくり作っていくと思います（笑）。（我々も）原作ファンの一員であるので、原作を曲げることなく原作とともに我々スタッフも成長していく作品になるかと。長いお付き合いになるかと思いますが、原作完結まで走り続けられれば」と宣言。この発言に対し中村も、「まだ始まっていないのに、先がやりたいというのも変な気もしますが（笑）。まずテレビシリーズを観ていただいて、ゆっくりになるかもしれませんが、その先々も送り届けることができれば幸せです。我々も期待に応えるべく、全力を持って『ドリフターズ』を完走したいと思います」と続けた。

「ドリフターズ」は、実在する古今東西の英雄たちが、異世界に召喚され戦いを繰り広げる様を描くアクション。アニメは10月7日よりTOKYO MXほかにて順次放送されるほか、地上波と同時にAbemaTVでも配信される。