日本漫画家協会、Googleブックサーチに拒否声明を発表

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社団法人日本漫画家協会は、アメリカ連邦裁判所がGoogleブックサーチ集団訴訟に対して出した和解案を受け入れず、協会員のマンガ作品をGoogleが無断で使用することを拒否する、との声明を発表した。

Googleによるブック検索サービスでは、すでに多数の日本のマンガが検索結果として表示されている。

Googleによるブック検索サービスでは、すでに多数の日本のマンガが検索結果として表示されている。

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Googleブックサーチ集団訴訟とは、本を無断でスキャンして検索可能にするGoogleブックサーチサービスに対し、米国作家協会らが著作権侵害にあたるとして起こした裁判。

アメリカ連邦裁判所は、ブックサーチで得た利益の63%をGoogleが著作者に支払うことなどを盛り込んだ和解案を提示し、これを米国作家協会が受け入れたことで、2008年に一応の決着をみていた。

問題はこの裁判が、クラスアクションというアメリカの法制度で行なわれたことだ。これは同じ被害を受けた人が多数いるとき、他の被害者の承諾を受けずとも、ひとつの裁判で複数の訴訟を解決できる制度。

極端な例を挙げれば、100人が同じ詐欺被害に遭ったとき、1人の裁判結果が他の99人にも適用され、裁判を100回開かずに済む利便性がある一方、その裁判結果が望んだものでなくとも、他の被害者に自動的に適用されてしまう側面も持っている。

このクラスアクションのため、Googleブックサーチ訴訟の和解案は、著作権の基本条約であるベルヌ条約に加盟しているすべての国の著作権者と出版物に適用されることになってしまった。もし著作権者が和解案に同意できない場合、個別に拒否を表明しなければならない。

今回の拒否声明はこうした背景に迫られての行動で、日本漫画家協会の協会員が自動的に和解案の適用下に置かれることは回避された。その上で協会側は、協会員がGoogleと個別に契約を結ぶことは問題ない、と発表している。

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