「ピース オブ ケイク」舞台挨拶、オネエ役の松坂桃李「イイ男がいたのよ」

ジョージ朝倉原作による実写映画「ピース オブ ケイク」の完成披露プレミアが、本日7月22日に東京・新宿バルト9で開催された。会場では舞台挨拶が行われ、志乃役の多部未華子、京志郎役の綾野剛、天役の松坂桃李、ナナコ役の木村文乃、あかり役の光宗薫、川谷役の菅田将暉、正樹役の柄本佑、千葉役の峯田和伸、田口トモロヲ監督が登壇した。

多部が演じる本作の主人公・志乃は、恋愛に依存し流されるままに男性を受け入れる。これまで演じてきたキャラクターとは違う役柄に挑んだ多部は「『わかる！ あるある！』みたいな気持ちにさせられました。女性なら誰しもあるんじゃないかなっていう出来事がいっぱいあって……」と共感した様子。志乃が思いを寄せる京志郎を演じた綾野は、初共演の多部について「物怖じしないですし、やり切りますし。型じゃなくて感情でぶつかってきてくれました」と振り返った。

志乃の親友“オカマの天ちゃん”に扮した松坂は、役作りについて尋ねられると「とにかく美意識を高めました」ときっぱり。「志乃とガールズトークを繰り広げなきゃいけないんですけど、監督がカットかけるのが遅くて。がんばってアドリブで『整体師にイイ男がいたのよ』とか言ってみるんだけど、どうしても内容がペラペラになって……」と苦労したエピソードを披露し、観客を爆笑の渦に巻き込んだ。田口監督も「1回やっていただいて、そしたらすごい引き出しを持ってたんですよ。これは引き出さなきゃいけないなと」と松坂のオネエ演技を絶賛。また京志郎の同棲相手・あかり役を務めた光宗は「同居していて顔を見慣れているという役だから、撮影中は綾野さんを携帯の待ち受けにしていました」と告白し、綾野を驚かせる一幕も。

志乃に言い寄るさまざまな男たちが登場する本作。どの男性が好みか尋ねられた多部は「どれがいいかなあ……」と男性陣を見渡し、最終的に菅田と柄本を指名した。多部は「キャラクターですからね」と前置きしつつ「（菅田演じる）川谷みたいなフラフラしてるキャラも好きだし、（柄本演じる）正樹みたいな支配欲の強い人も好き。選べないですね」と語り、ほかのキャストから「ダメ男好き」の烙印を押される。選ばれて大はしゃぎする菅田と柄本の横で綾野は「ちょっとでも（選ばれるかもと）構えた自分が恥ずかしい！」と悔しそうな声を上げ、選択肢から除外されていた松坂とともに肩を落とした。

「ピース オブ ケイク」は彼氏と別れボロアパートに引っ越してきた主人公・志乃が、その隣人でありバイト先のレンタルビデオ店の店長・京志郎に惹かれていくラブストーリー。9月5日より全国の劇場にて上映される。