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「Knights of Scarlet」こんなんもう序盤からクライマックスじゃんよ……おいしい部分てんこ盛り!騎士VS吸血鬼ファンタジー
2025年4月11日 13:00 PRRomi「Knights of Scarlet」
故郷が焼け落ちていく中、母親の命を奪う化け物・吸血鬼(ヴァンパイア)を前に震えることしかできなかった少年アル。吸血鬼殲滅を心に誓ったアルは、王立吸血鬼討伐騎士団“ブラッド・ナイツ”へと加入する。そんなアルの前に現れた謎の男ランスロットは、ひと目見ただけでアルの騎士としての実力を看破。ランスロットの本意を探りたいアルだったが、そこに吸血鬼が現れ……。ゴシックバトルダークファンタジー「Knights of Scarlet(ナイツ オブ スカーレット)」は、コミック アース・スターで連載中。
文
序盤からクライマックス感全開! 騎士VS吸血鬼のバトルファンタジー
因縁が積み重なった戦いはバトルファンタジーの華だ。キャラクター同士の過去や心情、人間ドラマがバトルという形で凝縮するからだ。
騎士と吸血鬼の戦いを描いた「Knights of Scarlet」でも、そんな宿命のバトルが繰り広げられる。しかも、最初から。序盤からクライマックスなんじゃないかというくらい、キャラクターたちの謎と因縁がてんこ盛りになっている。
物語の軸になっているのは、主人公アルの過去。少年時代に故郷の街が吸血鬼に襲われて壊滅したアルは、その復讐のために吸血鬼と戦う騎士となる。“ヴァンパイア・マフィア”と呼ばれるこの吸血鬼たちによる襲撃事件でアルは目の前で母を殺されている。強烈な無力感、絶望感はそれだけで十分な因縁なのだが、本作ではここにさらに謎めいた過去やキャラクターが絡み合う。
なかでも鍵となるのは謎の男ランスロットだ。彼は訓練生ながら飛び抜けているアルの実力に気づき近づいてくる。彼がいったい何者で、どんな真意を持っているのかが第1話の注目ポイントになる。
……のだが、ここからまだまだ急展開と謎が立て続けになっているのが本作のすごいところ。突如襲ってきた吸血鬼との戦いでランスロットの正体の一端が明かされたかと思ったら、今度はいきなり宿敵“ヴァンパイア・マフィア”のボス・ガレアーノが襲来。圧倒的な力を持つランスロットも苦戦する中、アルの隠された能力が開花……と、わずか数話でこれでもかというほど山場が続く。
アルの見せ場がきたと思えばランスロットの見せ場、ランスロットの見せ場かと思えば絶望のボス登場、ピンチかと思えば再びアルの見せ場と、息つく間もないスピードで中心が変わっていく。往時の「ドラゴンボールZ」だったら1年くらいかかる展開の量だ。
バトル描写も最初からクライマックス感満載。大技の連発に主人公覚醒と反撃と、最終回なのでは?と錯覚してしまうくらい熱量の高い展開と演出になっている。前菜から少しずつボルテージを上げていくというのでなく、最初から脂の乗ったメインを連続で出されているような感覚で、スタートから強烈な満腹感を味わわせてくれる。
明かされていく因縁はどんな結末へ向かう?
だが、物語自体はまだまだプロローグ。敵か味方かもわからないランスロットがアルに近づく理由や、「高貴なる血族(ノーブル・スカーレット)」と呼ばれる特別な血の意味、“ヴァンパイア・マフィア”の真の目的、アルの能力の秘密など、たたみかけるように描かれた因縁めいた設定もそのほとんどは謎のままだ。
特に注目なのはアルとランスロットの関係。吸血鬼を憎むアルと半吸血鬼であるランスロットが、どんな過去でつながっていて、どんな関係になっていくかといったところは、アルの復讐心がどういう結末へ向かうかとも絡んでくるだろう。
また、1巻ラストでチラッと顔を見せる“ヴァンパイア・マフィア”の幹部たちもクセのありそうなメンツ揃い。彼らとアルやランスロット、またガレアーノとの関係が見えてくるのも、今後の楽しみの1つだろう。
プロローグでは謎とバトルのおいしい部分のてんこ盛りだったが、今後はここに明かされていく因縁と新しい関係性という楽しみが待っている。もちろん、アルの成長や“ヴァンパイア・マフィア”たちの真の本気といった、より熱いバトル展開も期待できる。
いきなりクライマックスでもあり、これからが本番の物語、先々にもおいしい部分がたくさん待っていそうだ。