カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日2月27日は「国際ホッキョクグマの日」。絶滅の危機に瀕しているホッキョクグマことシロクマの現状について知り、環境について考えることを目的として制定されました。それに合わせてコミックナタリーでは、シロクマとの触れ合いの物語を紹介します。マンガを読んでシロクマのことが好きになったら、きっと放ってはおけなくなるはず!
文・
ころも「恋するシロクマ」(KADOKAWA)
シロクマにとってアザラシは大事な食料! だけど食べない「大好きだから」
大きなシロクマと遭遇してしまい、もう逃げられないと悟ったアザラシくんは「食べるなら どうかひと思いに」と涙ながらに懇願。それを聞いたシロクマさんは「そんなことはしないよ 僕は君のことが大好きだからね」と愛を囁くが、アザラシくんは「だから食べるんでしょう」と相変わらず震えが止まらない。そんな、シロクマさん(♂)がアザラシくん(♂)に一目惚れしてしまったことから始まる「恋するシロクマ」は、どこか噛み合わないけど愛らしい2匹のやり取りを描いた物語。BL(ビーストラブ)な展開がキャッチーな作品だが、アザラシくんがシロクマさんに圧倒的な恐怖を覚える様子からは、弱肉強食の厳しさが感じられる。現実でも、エサとなるアザラシの数が気候変動の影響で減少していることがホッキョクグマの生態系に影響を与えているという。それを踏まえて2匹の関係を見ると、アザラシくんを食べないシロクマさんの愛の深さがより一層強く感じられるかもしれない。
「恋するシロクマ」 - pixivコミック(月刊コミックジーン)
しろさめ「やさしいしろくま」(KADOKAWA)
少女の孤独に“灯台”のように寄り添う、大きくてやさしいシロクマとの暮らし
自由に絵を描くため家を出た少女。望み通りの暮らしを送れているはずなのに、いつも不安に押しつぶされそうになる。そんな彼女が自分らしくいられる場所は、大きなシロクマと小さなシロクマのいる家だった……。全編水彩画によるやわらかいタッチで、シロクマと暮らす少女の繊細に揺れ動く気持ちを描いた「やさしいしろくま」。その作中で少女はシロクマのことを「私の灯台」と表現する。「大きくて 真っ直ぐに立っていて」「まぶしいくらい真っ白で」「どんなに離れていてもどんなに夜が深くても」「私はあなたを見つけることができる」──寒いときはモフモフとした体で抱きしめてくれたり、小熊といっしょに居眠りしている少女の周りにぬいぐるみのシロクマをたくさん置くイタズラをしたり。少女の孤独に寄り添ってくれる、やさしいシロクマとのあたたかくてちょっとだけさびしい日々の物語が展開される。
「やさしいしろくま」 - pixivコミック(ピクシブエッセイ)
コマツシンヤ「午后のあくび」(亜紀書房)
北極を知らない、都会生まれのシロクマのやっているかき氷屋のお話
ヘンテコなことが頻繁に起こる白玉町を舞台に、そこで暮らすOL・ひび野あわこの生活を見せるショート集「午后のあくび」。1巻に収録されている「北極とかき氷」は、夏の白玉町に現れたかき氷の屋台をめぐる物語だ。かき氷屋の店主は少しくたびれたシロクマで、間近でシロクマを見たのが初めてだったあわこさんは、シロクマといえば北極と思い「オーロラってやっぱりすごかったですか?」と質問する。しかし店主のシロクマはとなり街の出身で、北極は行ったことがないという。そんな都会育ちのシロクマも一度は北極に行ってみたいと思っており……。「午后のあくび」はPHPスペシャル(PHP研究所)と、亜紀書房のWebサイト・あき地で連載中。また「北極とかき氷」は、
「北極とかき氷」 - コマツシンヤ(@IZIGEN_s_koma)|Twitter
「午后のあくび」 - あき地(亜紀書房)
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2月27日は「国際ホッキョクグマの日」ということで
「午后のあくび」を紹介いただきました。
(シロクマの登場は少しだけではありますが) https://t.co/SSai7hUDLy