「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。左が金城宗幸によるネーム、右がノ村優介が作画した原稿。

マンガ原作者のお仕事 第4回 [バックナンバー]

金城宗幸と「ブルーロック」

“読む麻薬”を作るつもりで描いてます。

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“マンガ原作者の仕事”にスポットを当てた本コラムは、なぜマンガ原作者という仕事を選んだのか、どんな理由でマンガの原作を手がけることになったのか、実際どのようにマンガ制作に関わっているのかといった疑問に、現在活躍中のマンガ原作者に答えてもらう企画。原作者として彼らが手がけたプロット・ネームと完成原稿を比較し、“マンガ原作者の仕事”の奥深さに迫る。

第4回は「神さまの言うとおり」「僕たちがやりました」など多数の原作を手がけ、現在は週刊少年マガジン(講談社)で「ブルーロック」を連載中の金城宗幸が登場。マンガ原作の仕事は“適職”と語る金城に、その醍醐味を語ってもらった。

構成 / 増田桃子

「ブルーロック」の裏話

「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。左が金城宗幸によるネーム、右がノ村優介が作画した原稿。

「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。左が金城宗幸によるネーム、右がノ村優介が作画した原稿。

第1話はとにかく読者と一緒に、主人公を「ブルーロック」の世界に引きずり込もうと思って作りました。ただ、割と過激に表現した部分もあったので、いろいろなサッカー関係者に念のためお見せしたところ「そのとおりだ!」とお会いした方々全員に言ってもらえたので、逆にビビりました。
僕がファンとして、勝手に日本サッカーに対して想像していたことって、やっぱりみんな感じてたんだと思って、勇気が湧いたのを覚えています。

マンガ原作者になったきっかけ

もともと、マンガ家志望だったのですが絵が一向に上達せず。ペン入れするのが苦行になって行き詰まってたところを、マガジンの編集者さんに「ネーム原作者にならない?」と提案いただいたのがきっかけです。

最もこだわっている作業

「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。上がノ村優介が作画した原稿、下が金城宗幸によるネーム。

「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。上がノ村優介が作画した原稿、下が金城宗幸によるネーム。

ネームの気持ちよさです。僕の場合、このシーンが描きたいという場面から発想が始まるので、そこへ向けてどうやって読者を気持ちよくさせるか。ほぼそれだけを考えてやってます。
“読む麻薬”を作るつもりで描いてます。

マンガ原作者という仕事の魅力

「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。左が金城宗幸によるネーム、右がノ村優介が作画した原稿。

「ブルーロック」1巻収録第1話:「夢」より。左が金城宗幸によるネーム、右がノ村優介が作画した原稿。

自分の描いたネームを超えた原稿をマンガ家さんが完成させてくれる瞬間です。マジでうれしいです。ヤバいです。
編集者さんも含めて、ひとりでは絶対にできなかったことをチームで創り出せるのが「原作者」の特権だと思います。
「ブルーロック」の中でも描いてるような「他人との化学反応」を楽しめるこの仕事は、自分にとって適職だと最近思えるようになりました。
もっとがんばって面白いマンガ描きます。

マンガ原作者を目指す人へ

「ブルーロック」1巻

「ブルーロック」1巻

僕は成り行きでマンガ原作者になったので、どうすればいいかとかは正直わかりません!(笑)
ただ、コマ割りやネームを描くことがまったく苦にならない人は向いてると思います。僕はそうなので。
ペン入れするのが苦になってマンガ家を挫折した僕が言うので、たぶん間違いないです。

金城宗幸(カネシロムネユキ)

2011年に「神さまの言うとおり」(ART:藤村緋二)で原作者デビュー。代表作にTVドラマ化も果たした「僕たちがやりました」(漫画:荒木光)、「ジャガーン」(漫画:にしだけんすけ)などがある。2021年に「ブルーロック」(漫画:ノ村優介)が第45回講談社漫画賞少年部門を受賞。同作はTVアニメ化も決まっている。

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