世界を魅了する坂本眞一の原画展「坂本眞一クロニクル:Past」開幕、その魅力を4つのポイントから紐解く

坂本眞一の画業35周年を記念した原画展「坂本眞一クロニクル:Past」が、6月28日に大阪・なんばマルイで開幕する。原画展は大阪会場を皮切りに、福岡、東京を巡回。坂本の初期作品をはじめ、「益荒王」「孤高の人」「イノサン」「イノサンRouge」などの原画や、初公開となる未発表原稿、ネーム、作画資料、さらにマンガ以外のアートワークも展示される。

コミックナタリーでは原画展の開催に際して、坂本眞一作品の魅力を紐解く特集記事を公開。美麗で緻密な坂本作品の魅力を、マンガライターが4つのポイントに沿って解説している。この特集が原画展を楽しむ一助となれば幸いだ。

坂本眞一作品の魅力を4つのポイントから紐解く

文 / 小林聖

1. 世界をも魅了する“坂本眞一の絵”

マンガにおけるオリジナルな絵、最もピュアな状態は何かというのは案外難しい問題だ。

普通に考えれば、アナログであれば原画がオリジナルであり、印刷された雑誌や単行本は複製である。だが、マンガはその複製こそが目標とする形でもある。原画には印刷に出ない指定や下描きの線が残っていることもあれば、生々しい修正の跡が残っていることもある。また、「印刷されたとき潰れてしまう、想定以上に黒くなってしまうから、原稿ではそれを前提とした濃さ・細かさに調整する」といった話も、さまざまなマンガ家への取材の中でしばしば耳にしてきた。もちろんそういうものも原画の重要な魅力の1つだが、その状態がマンガとして「オリジナル」なのかと言われたら疑問符が付く。

その意味では、原画は最も重要でありつつ、印刷物のための素材でもあり、必ずしも最終的な意図そのものを反映したものとは限らない。原画は原点ではあるが、完成形ではないのだ。

週刊ヤングジャンプ2013年9号(集英社)に掲載された「イノサン」連載開始の巻頭カラー ©坂本眞一/集英社

週刊ヤングジャンプ2013年9号(集英社)に掲載された「イノサン」連載開始の巻頭カラー ©坂本眞一/集英社

だが、坂本眞一の作品に関しては、それでも原画を見てみたいと思わされる。ドローイングの動画などを見ても、細かな線を重ねる気の遠くなるような作業の末に1枚の原稿を完成させている坂本作品は、単行本サイズではもったいないと感じてしまう。NHK Eテレの「浦沢直樹の漫勉neo」でどのサイズで原稿を見てもらいたいか問われた坂本は「欲を言えば雑誌サイズ」と答えたが、雑誌のサイズでも描画を味わい尽くせるとは思えない。マンガとしてはオーバースペックと言ってもいいくらいの絵だ。

原画に触れるとき、我々は単行本では見えてこなかった情報量や力に驚かされるが、坂本作品は単行本の段階で「見えていないもの」の存在を感じ取り、もどかしい気持ちになることすらある。それくらい画面が強烈なパワーに満ちている。

「イノサンRouge」のカラーイラスト。マリーはさることながら、額縁のように描かれるアーチ部分も非常に緻密だ。 ©坂本眞一/集英社

「イノサンRouge」のカラーイラスト。マリーはさることながら、額縁のように描かれるアーチ部分も非常に緻密だ。 ©坂本眞一/集英社

坂本作品の絵は、国内はもちろん海外でも評価されている。2016年には、ルーブル美術館からの招致で「ルーブル美術館BDプロジェクト」に出展。20万人のフォロワーを抱えるInstagramも、海外のファンが多い。国境を越え、誰もが一目で坂本眞一だとわかる、坂本眞一以外描けないだろうと思わせる強烈な絵を描く作家だ。

だが、そんな作風も最初から完成していたわけではない。短編集「ブラッディ・ソルジャー」に収録されているデビュー作「キース!!」などは、彼が最初に衝撃を受けたという「北斗の拳」の原哲夫の影響をダイレクトに受けている。坂本がインタビューで「借り物の絵を描いていた」と語っているように、アニメっぽい絵柄で描いていた時期もある。

そんな中で、のちに「これが自分の絵じゃないか」と気づいたのが「ブラッディ・ソルジャー」の背表紙のイラストだったという。この絵を原点として、後年の「孤高の人」や「イノサン」のキャラクターの顔が生まれていったと坂本は振り返っている。

多くの人が「坂本眞一らしい」と感じる絵が確立されていくのは、代表作の1つである「孤高の人」だろう。ディテールは精密になり、線はどんどん細かくなっていき、「坂本眞一の絵」のスタイルができあがっていく様子が見てとれる。

デフォルメ込みのケレン味があった筋肉の描写は写実寄りの力強くもすっきりとしたフォルムに。登山装備なども現実のものを精緻に再現。線は繊細だが、強烈なインパクトのある画面になっていく。

「孤高の人」4巻第34登より。 ©坂本眞一/集英社

「孤高の人」4巻第34登より。 ©坂本眞一/集英社

明暗の表現も印象的だ。「孤高の人」の初期はコントラストの高い絵も印象的だったが、徐々に淡いタッチなどを多用した表現になっていく。ほとんどを筆ペンで描いていたというのも影響しているのかもしれない。

フルデジタルに移行した「イノサン」になると、「白と黒」「明と暗」の対比というモチーフは維持しつつ、画面自体は淡くやわらかさを強く感じるようになっている。

今回の原画展でも、大きなアナログ原画やデジタル原画を通して、その変遷を見ることができるのではないだろうか。

2. 時空を超えてキャラクターの追体験をさせる比喩表現

「孤高の人」の連載中には、絵とともに表現手法や焦点を当てるポイントが大きく変わっていく。その1つは心象風景だ。

「孤高の人」は登山・クライミングに挑む森文太郎を主人公とした作品だ。連載初期では校舎をはじめとした登る壁の高さ、筋肉の躍動などの迫力が印象に残る。だが、実際に高山に挑むようになると、徐々にフォーカスが変わっていっているように思える。雪山の過酷さ、恐ろしさと美しさ、挑む者の孤独や陶酔など、体感としての山の姿や心の内が表現されるようになっていく。

それを支えるのが比喩表現だ。例えば文太郎が地球の骨のように感じたという槍ヶ岳の峰は、実際に巨大な骨として描かれる。あるいはビルの崩壊として描かれる雪崩。それは演出上のレトリックであると同時に、マンガという小さな紙の上で雪山の巨大なパワーを伝え、疑似体験させるための装置になっている。

「孤高の人」5巻第49登より。文太郎が地球の骨のように感じたという槍ヶ岳の峰。 ©坂本眞一/集英社

「孤高の人」5巻第49登より。文太郎が地球の骨のように感じたという槍ヶ岳の峰。 ©坂本眞一/集英社

「孤高の人」12巻第116登より。雪崩の音をビルの崩壊で表現している。 ©坂本眞一/集英社

「孤高の人」12巻第116登より。雪崩の音をビルの崩壊で表現している。 ©坂本眞一/集英社

物語終盤の第155話「恍惚」はまさに心の追体験といえるエピソードだ。画面は暗く、1話を通してセリフはなし。K2を進む文太郎の姿と、誰もいない陸上競技場のトラックを走る人の姿が重なり合うように描かれる。本来なら観衆の声援に満たされているであろう競技場をただひとり走るランナーの姿からは、孤独でありながらむしろトラックと自分しかいない世界にいる恍惚が伝わってくる。

「孤高の人」16巻第155登より。 ©坂本眞一/集英社

「孤高の人」16巻第155登より。 ©坂本眞一/集英社

プロットにしたら「ひとりK2を進む中で文太郎は恍惚を感じる」という一文で終えてしまってもいいくらいの地味なエピソードだ。だが、ひとりで山を行く文太郎の心の中が描かれるこうしたエピソードこそが、「孤高の人」という作品の強烈なインパクトになっている。私たちはそこで文太郎とともに、世の中と切り離され、世界にたったひとりでいるような感覚を味わうことになるのだ。

「イノサン」でもこうした比喩表現は引き継がれていく。特に「イノサン Rouge」終盤では、フランス革命の狂騒とともに比喩が加速する。印象的なものの1つは、国王を処刑して国家の主権者となった民衆たちが暴走していくシーンだ。人民主権という強烈な力を持ちながら、その力をどう振るえばいいかは知らないまま暴走していく民衆を、坂本は生まれたての巨大な胎児=ゴーレムとして描く。

そして、そのゴーレムの上では、革命とその後の政府を主導するジャコバン派のロベスピエールとサンジュストが踊る。そこには恐ろしさだけでなく、滑稽さがある。自由や平等、人権など現在につながる思想や制度の礎となったフランス革命だが、同時にそれが凶暴で地に足の付かない滑稽な顔をしていたことを印象づけるこのワンシーンは、風刺画のようでもある。

「イノサンRouge」10巻n°65より。 ©坂本眞一/集英社

「イノサンRouge」10巻n°65より。 ©坂本眞一/集英社

最終章ではマリー・アントワネットから見た王権崩壊の過程を、突然画風をガラッと変えた学園もの少女マンガ風にして描いたり、処刑されたアントワネットの首を花束として描いたりと、大胆な比喩や抽象表現の連続になっていく。ゴーレムの上で踊るジャコバン派の2人のシーンを風刺画のようと書いたが、1コマ、1枚の絵の中でさまざまな心象や社会、意味合いが絡み合うようになっている「イノサン」は、一枚絵として見ても魅力的なシーンが多い。

3. 静と動を同居させる緻密な描写

「孤高の人」後半から「イノサン」シリーズにかけての特徴的な変化として、擬音の消滅もある。改めて説明するまでもないことだが、描き文字の擬音はマンガの特徴的な表現の1つだ。「ガタゴト」といった直接的な音の表現から、「ドンッ」といった心象上の演出音、「シーン」のような音がないことを示すものまでさまざまな擬音がマンガをつくっている。

だが、「孤高の人」の途中から坂本作品ではこうした擬音がなくなる。坂本はインタビューで、リアルを追求する中でマンガの擬音にも疑問を持つようになったと語っている(これは輪郭線なども同様で、明確な輪郭線を描かない手法も模索している)。描き文字の音よりも、読者の頭の中で再生される音のほうがリアルなのではないかと考えたのだという。これは言い換えれば描き文字でなく、読者の頭の中にある音が自然と再生される原稿を目指したということだ。

その試行錯誤の中で、「孤高の人」には独特の緊張感も生まれていると思う。同作では雪崩などの音さえ描かれない。それが「山と自分」という2つ以外の不純物が存在しない、究極の世界としての山を際立たせる。ある種の極限状態とも言える画面だ。

「孤高の人」17巻169登より。 ©坂本眞一/集英社

「孤高の人」17巻169登より。 ©坂本眞一/集英社

また、読者が自然に音を感じ取る絵は、動きを想像させる絵にもなっている。

例えば、血の描き方の変遷は見ていると面白い。「益荒王」の頃でも濃淡や血の流れ方などがかなり丁寧に描かれているが、「イノサン」シリーズの頃にはさらに細かく精緻になっている。処刑後のシャルルの顔に飛び散った血は、それがどの方向に向かって飛んでいるか、勢いよく飛んできたのか、比較的おだやかに飛んできた故にゆっくり流れていっているのかなど、その1つひとつに動きが見える。また、ルイ16世の処刑シーンのように、斬られた首から血がらせん状に流れていく表現もある。これらは静止している絵に動きを与えている。

左から「イノサン」2巻、「イノサンRouge」11巻。単行本表紙には必ず血が描かれており、ぽたりと滴り落ちたようなものから、血しぶきが飛んだかのような血まで、さまざまな形で表現されている。 ©坂本眞一/集英社

左から「イノサン」2巻、「イノサンRouge」11巻。単行本表紙には必ず血が描かれており、ぽたりと滴り落ちたようなものから、血しぶきが飛んだかのような血まで、さまざまな形で表現されている。 ©坂本眞一/集英社

擬音は音であると同時に、静止画であるマンガを動かすツールでもある。鍋料理の絵に「グツグツ」という文字が描かれていれば、仮に気泡が描かれていなくても、一般的なマンガ読者は沸騰して気泡が上がり、湯気が立つ様子を自然に想起する。「ドスドス」なら重厚な動き、「シュッ」とあれば素早い動きを感じ取る。擬音を使わないというのは、動きの表現手法を1つ封印しているとも言える。

だが、坂本は静止画の中に動きの過程を入れることで静と動を表現している。飛び散っている血は、止まっていながら運動の最中であることがわかるように描かれている。ピッケルで削れ落ちる氷壁の欠片や、割れるグラス、馬車の車輪の下で跳ねる小石など、細部まで精緻に描くことで、効果線も少ないまま動きを伝える絵になっている。

大ゴマの1カットならいざ知らず、小さなコマでもこうした絵を重ねる必要があるこの手法は、マンガとしてはあまりにハイカロリーだ。だがこのハイカロリーな作画によって、擬音がなく、効果線もほとんど見当たらないながら、リアルな動きや音の響きを感じられる画面ができあがっている。美しい一瞬を切り取る静と、運動の途中という形で描かれる動が同居する、独特の静寂さを持つ絵だ。その静と動が同居した緻密な原画を、是非原画展にて、その目で確かめてほしい。

4. 正邪の果ての美しさ

さて、ここまで表現手法的な魅力にフォーカスしてきたが、ではその手法を使って坂本作品は何を描いているのだろうか。

もちろん作品に描かれることはひとつではない。例えば、「孤高の人」のラストでは当時起こったばかりの東日本大震災のイメージが取り込まれているし、「イノサン」シリーズや「#DRCL midnight children」では、ジェンダーや人種といったテーマも印象的だ。

ただ、そうした中で「孤高の人」以降一貫して感じるのは、人を超えた領域、そして無垢と美への執念だ。

「孤高の人」では「山と自分」という極限のシンプルさに飛び込んでいく森文太郎が描かれる。その中で、文太郎は「俺はもう人じゃない」とまで感じる境地に至っている。意識は混濁し、あらゆるものが消え失せ、ただ山と向き合う中で、彼は純粋で無垢な状態にたどり着く。

「イノサン」シリーズでは、処刑人の家系に生まれ、自身も歴史に残るほどの処刑を行いながら、死刑廃止といった美しい理想を追うシャルル=アンリ・サンソンをはじめ、フランス革命に翻弄され、その熱に当てられた人々を描いている。

「イノサン」では特に明と暗、正(あるいは「聖」)と邪という対比も象徴的だ。人々に忌み嫌われる処刑人・シャルルは、暗闇や黒をまとっている。一方、きらびやかなベルサイユ宮殿の人々──ルイ16世やマリー・アントワネットたち──は明るく、白が印象的な衣装、デザインになっている。

だが、それがそのまま正邪や無垢さの象徴になっていないのが本作の面白いところだ。黒く闇を背負ったシャルルは、血まみれの宿命の中で狂気にとらわれながら無垢でもあり続けている。

「イノサン」3巻n°27より。 ©坂本眞一/集英社

「イノサン」3巻n°27より。 ©坂本眞一/集英社

マリー・アントワネットは華やかさの象徴だが、彼女にとっての幸福は白く美しいベルサイユ宮殿にはなかったことが描かれていく。運命に翻弄された彼女だが、その本質は恋や青春に憧れる、無邪気で無垢な田舎娘のような少女だ。

その無垢さが残酷でもあったことが「イノサン」には描かれている。命の危険を感じてベルサイユから逃亡する途中のアントワネットが、かつて婚礼に向かう彼女を見た同い年の女性に詰め寄られるシーンは象徴的だ。市井の人々と隔絶され、無邪気な夢だけを食べて生きてきたようなアントワネットは少女の面影のまま。一方、さまざまな不幸を経験し、それでもなんとか生きてきた村の少女はすっかり老婆のようになっている。同じ夢を見る少女だった2人は、今やまるで違う人間。2人を分かつものがいったいなんなのかに目を逸らし続けてきた、逸らしながら生きることができたことがアントワネットの無垢さを形づくっている。それは罪を背負った無垢といえる。だが、坂本は同時に、その純粋に殉じることを選んだ彼女の首を花束として描いている。

「イノサンRouge」11巻n°74より。 ©坂本眞一/集英社

「イノサンRouge」11巻n°74より。 ©坂本眞一/集英社

森文太郎しかりだが、無垢であることが正しいことではない。純粋であるが故に、社会に馴染まないし、問題も起こす。だが、それでも純粋さに殉じようとする人は、人の領域を超えた何かを見ることがある。その姿は残酷であったり、悲惨であったりしながら、目を奪われる美しさを持っている。

坂本作品の絵と物語には、そういう正邪の果ての美しさが描かれている。だから、目をそらせなくなるのだ。

画業35周年!
「坂本眞一クロニクル:Past」概要

新田次郎の小説を題材にした登山マンガ「孤高の人」や、フランス革命時代に生きた処刑人一族・サンソン家の運命を描く「イノサン」などで広く知られるマンガ家・坂本眞一。「坂本眞一クロニクル:Past」は、そんな坂本の画業35周年を記念して行われる原画展だ。

「坂本眞一クロニクル:Past」ビジュアル ©坂本眞一/集英社

「坂本眞一クロニクル:Past」ビジュアル ©坂本眞一/集英社

会場には週刊少年ジャンプ(集英社)に掲載された初期作品をはじめ、「益荒王」「孤高の人」「イノサン」「イノサンRouge」といった代表作の原画を展示。初公開となる未発表原稿やネーム、作画資料なども展示され、ファンは必見のイベントとなっている。さらに過去公開された「ベルサイユのばら」や5人組バンド・DIR EN GREYといった、他作品とのコラボワークも登場。美麗で精細な原画を間近で見れるチャンスをお見逃しなく。

また会場では坂本眞一作品のイラストを使用したグッズを多数販売。「孤高の人」「イノサン」などの複製原画はもちろんのこと、坂本の直筆サインが入った高品質・高精細なキャラファイングラフなども用意されている。そのほか「イノサンRouge」の主人公・マリー=ジョセフ・サンソンの名言「最悪」のシーンを集めたステッカーセットや、サンソン一族をイメージしたピンバッジ、牛乳を入れると雪山が現れる「孤高の人」の「雪山グラス」など、ファン心くすぐられる雑貨グッズも多数ラインナップしている。なお坂本の直筆サイン入りキャラファイングラフは数量限定販売のため、ゲットしたい人はお見逃しなく。

開催日程

大阪会場

日時

2025年6月28日(土)~7月13日(日)11:00~19:00
※最終入場は閉場の30分前まで

会場

大阪府 なんばマルイ5Fイベントスペース

入場料

税込1800円

福岡出張展

日時

2025年9月6日(土)~15日(月)10:00~21:00
※最終入場は閉場の30分前まで

会場

福岡県 博多マルイ7Fイベントスペース

入場料

税込600円
※展示スペースの都合により、抜粋展示

東京会場

日時

2025年11月1日(土)~16日(日)11:00~19:00
※最終入場は閉場の30分前まで

会場

東京都 有楽町マルイ8Fイベントスペース

入場料

税込1800円

特典

入場者には「イノサンRouge」より、“ふたりのマリー”を描いたオリジナルクリアカードをプレゼント。カードには手を取り踊るマリー=ジョセフとアントワネットが描かれている。
※特典はなくなり次第配布終了。

クリアカード ©坂本眞一/集英社

クリアカード ©坂本眞一/集英社

期間中、エポスカードを利用して税込3000円以上購入するごとに、購入者はグッズが当たる抽選会に参加可能。1会計最大10回(計3万円分)まで参加できる。グッズのラインナップは下記の通り。会場で新規入会すると、「オリジナルブックマーク(全5種)コンプリートセット」がプレゼントされる。

A賞でもらえる非売品キャラファインボード。 ©坂本眞一/集英社

A賞でもらえる非売品キャラファインボード。 ©坂本眞一/集英社

B賞、C賞でもらえるオリジナルブックマーク(全5種)。B賞では5枚セット、C賞ではランダムで1枚が贈られる。 ©坂本眞一/集英社

B賞、C賞でもらえるオリジナルブックマーク(全5種)。B賞では5枚セット、C賞ではランダムで1枚が贈られる。 ©坂本眞一/集英社

最新作「#DRCL midnight children」をじっくり楽しめる「坂本眞一クロニクル:Present」今秋開催

「坂本眞一クロニクル:Present」ビジュアル ©坂本眞一/集英社

「坂本眞一クロニクル:Present」ビジュアル ©坂本眞一/集英社

グランドジャンプ(集英社)で連載中の最新作「#DRCL midnight children」の世界観を存分に楽しめる展覧会が、9月に東京・ヴァニラ画廊で開催される。原稿の展示や写真スポットの設置のほか、オリジナルグッズの販売も予定。「坂本眞一クロニクル:Past」に続き、坂本のこだわり抜かれた美意識と超絶技巧の比類なき作品世界を堪能しよう。


会期:2025年9月6日(土)~28日(日)
会場:東京都 ヴァニラ画廊

「坂本眞一クロニクル:Past」に行く前に……
坂本眞一の代表作をおさらいしよう

「益荒王」

腕っぷしが強く、不良たちから慕われる高校生・大和武士。彼が喧嘩に明け暮れる理由は、人並み外れた“デカチン”から周囲の注目を逸らすためだった。そんな大和は父の転勤で引っ越してきた大阪で、街を牛耳る絶対的な存在“益荒王”を知る。誰からもバカにされないよう益荒王を目指すことを決めた大和は、その戦いに身を投じていく。

「孤高の人」

「孤高の人」1巻 ©坂本眞一/集英社

過去のとある出来事をきっかけに、他人に心を閉ざす男子高校生・森文太郎。彼は転校初日に同級生・宮本にけしかけられ、素手で校舎を登ることになる。そしてその一件をきっかけに、クライミングに“生きていること”を実感するようになり……。北アルプス全山縦走やパキスタンのナンガ・パルバット、さらに人類未踏の氷壁・K2東壁に文太郎は挑んでいく。新田次郎の同名小説を原案とした山岳マンガだ。

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「イノサン」

「イノサン」1巻 ©坂本眞一/集英社

18世紀フランスを舞台に、国王ルイ16世の首を刎ねた実存する死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの生き様を描く歴史もの。代々国王直属の死刑執行人を務めるサンソン家に長男として生まれたシャルルだが、人々から“死神”と呼ばれるその生業を継ぐことに苦悩していた。人の命を奪う行為が本当に正義なのか、疑問を持ったシャルルは死刑制度廃止の志を持ちながら、人の命、国の制度と向き合っていく。

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「イノサンRouge」

「イノサン」の続編に当たる同作では、一般市民が自由と平等を手にするフランス革命期に突入。サンソン家の4代目家長となったシャルルと、ベルサイユの処刑人プレヴォテ・ド・ロテルとなったマリー=ジョセフ・サンソンの生き様が描かれる。

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プロフィール

坂本眞一(サカモトシンイチ)

1972年生まれ、大阪出身のマンガ家。1990年に「キース!!」で週刊少年ジャンプ(集英社)の第70回「ホップ☆ステップ賞」に入選し、同作でデビューを果たす。その後、新田次郎の小説を題材にした登山マンガ「孤高の人」で注目を集め、同作が「第14回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門優秀賞に選出される。2013年から2015年まで週刊ヤングジャンプ(集英社)で、フランス革命時代に生きた処刑人一族・サンソン家の運命を描く「イノサン」を連載。その後、続編となる「イノサンRougeルージュ」を2020年までグランドジャンプ(集英社)で連載した。同作は「第21回文化庁メディア芸術祭」「第22回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門審査委員会推薦作品を受賞している。現在、グランドジャンプで「#DRCL midnight children」を連載中。