ほったゆみ原作による
生原稿ならではの味わい
1998年から2003年まで週刊少年ジャンプ(集英社)で連載された「ヒカルの碁」。天才囲碁棋士の霊・藤原佐為に取り憑かれた少年・進藤ヒカルが、囲碁の世界へと足を踏み入れ、塔矢アキラらライバルとの出会いを通し「神の一手」を極めようとするさまを描く成長譚だ。原画展では、約400点におよぶ生原稿を展示。物語を追いながら、生原稿ならではのインクの濃淡やペンの走った勢い、トーン、写植、髪の質感や経年による劣化が味わえる。生き生きとしたキャラクターだけでなく、細部まで命が吹き込まれた背景描写にも注目したい。
囲碁部の部室を再現したフォトスポット
原画展で展開されるのは、「出会い編」「アキラとヒカル編」「囲碁部・インターネット碁編」「院生編」「プロ棋士編」「佐為のいない世界編」と題したゾーンと、カラーイラストのコーナー、佐為のパネルと屏風状のパネルが置かれたフォトスポット、物販コーナー。入ってすぐの「出会い編」では、紫の照明に包まれたヒカルと佐為の出会いのシーンと、光った囲碁盤が来場者を出迎える。「囲碁部・インターネット碁編」には、インターネット囲碁での“sai(サイ)”と塔矢の対局を画面に映し出したパソコンを設置。ヒカルが進学した中学校の囲碁部の部室も再現されており、フォトスポットとして実際に椅子に座って写真を撮ることができる。また「院生編」では、碁を始めてどれくらいかという門脇の質問に「千年!」と返す、ヒカルと背後の佐為のコマが大きく展示された。
ヒカルと佐為の別れをドラマチックに演出
「プロ棋士編」では、アキラの父・塔矢行洋と佐為との一局、「この一局をヒカルに見せるため、私に千年のときを長らえさせたのだ」と悟る佐為、ヒカルの前から消えてしまう佐為を描いたシーンなどの生原画が登場。「私の声 とどいてる? ヒカル 楽しか──」と書かれた暖簾をくぐると、ヒカルと佐為の出会いから別れまでをまとめた映像が正面に映し出される。そして映像が終わり、目の前に現れるのは、佐為が消えてしまったときのヒカルの部屋。部屋に光がゆっくりと差し込むなど、ドラマチックな演出が盛り込まれた。「佐為のいない世界編」では、ヒカルと一局を打ち、ネットのsaiを思い出すアキラや、「どこを探しても見つからなかった佐為が……こんな所にいた」と消えてしまった佐為を自分の碁の中に感じるヒカルの姿を描いた生原稿などが並ぶ。
「ヒカルの碁」の原画展は、東京のほか大阪、京都を巡回。大阪では9月5日から10月6日までアニメイト大阪日本橋別館3階のSpace Gratus、京都では10月31日から12月1日まで京都アバンティ6階のSpace Galleria KYOTOで実施される。
「ヒカルの碁 原画展」
会場:東京都 Space Galleria@アニメイト池袋本店 8F
会期:2025年7月4日(金)~8月4日(月)
会場:大阪府 Space Gratus@アニメイト大阪日本橋別館 3F
会期 :2025年9月5日(金)~10月6日(月)
会場:京都府 Space Galleria KYOTOs@京都アバンティ 6F
会期:2025年10月31日(金)~12月1日(月)
ティグレ @Masked_Tigre
「ヒカルの碁」原画展、本日開幕 ヒカルと佐為の別れをドラマチックに演出 - コミックナタリー
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