仲代達矢
ナカダイタツヤ
1932年生まれ、東京都出身。幼い頃から映画に憧れ、1952年に俳優座養成所の第4期生となる。千田是也に師事し、「ハムレット」「四谷怪談」などの舞台で活躍。その後、映画監督・小林正樹の「人間の条件」シリーズで主演を務め、スター俳優の地位を確立した。黒澤明の監督作にも多数出演。「用心棒」「椿三十郎」では三船敏郎演じる主人公の敵役を演じ、「影武者」「乱」では主演を務めた。また成瀬巳喜男、岡本喜八、市川崑、五社英雄ら日本を代表する監督陣の作品に参加したほか、後年にはNHKドラマ「大地の子」や小林政広が監督を務めた「日本の悲劇」などに出演した。
1975年には、俳優・脚本家・演出家であり妻の宮崎恭子とともに俳優を育成する私塾「無名塾」を設立し、塾員・塾生とともに全国を巡演する。「無名」という言葉には、どんな役者でも“無名に戻ったつもりで”修業に帰って来られる場所という意味が込められており、役所広司、益岡徹、滝藤賢一ら次世代を担う俳優を輩出してきた。
2007年には文化功労者に選出され、2015年に文化勲章を受章した。



