高橋幸宏企画の六本木ヒルズGW無料イベントに1万6000人

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フリーライブイベント「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S YUKIHIRO TAKAHASHI EDITION」が5月3日、5月4日の2日間にわたって東京・六本木ヒルズアリーナで開催され、2日間で1万6000人を動員した。

2日間のイベント終了後に挨拶する高橋幸宏。

2日間のイベント終了後に挨拶する高橋幸宏。

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「TOKYO M.A.P.S」はJ-WAVEと六本木ヒルズの共催で毎年ゴールデンウィークに開催されている、音楽、アート、パフォーマンスなどさまざまな表現を発信するイベント。4回目となる今年は高橋幸宏がオーガナイザーを務めた。

初日の5月3日は肌寒い天気ながら、開場と同時に客席は満員。トップバッターのコトリンゴはスピッツのカバー「渚」からスタートし、途中でチェリストの徳澤青弦をゲストに迎えつつ、ふんわりした歌声と卓越したピアノで観客を魅了した。

2番手はクラムボンのmitoによるソロライブ。mitoのギターとドラム、徳澤青弦のチェロという編成で、クラムボンとはひと味違ったオシャレで都会的な世界観を作り出した。彼はこれまでに発表した自身のソロプロジェクトの楽曲からのお気に入りの曲と、5月末に公開が予定されている映画「マイ・バック・ページ」のサントラ曲、そして最後には最新ソロアルバムの収録曲「white state 18」を披露した。

オーディエンスからの大歓声を受けてステージに現れたトクマルシューゴは、MCもほとんどなく30分間で8曲を演奏。どこか懐かしく、ときに穏やかでときにダイナミックな聴きごたえたっぷりのパフォーマンスを展開した。

続く坂本美雨のステージでは5曲目の「THE NEVER ENDING STORY」で、この日3度目の登場となる徳澤青弦と、「本当に偶然通りかかった」というタブラ奏者のU-zhaanがサプライズでステージに登壇。まったくの予定外だったためU-zhaanはタブラを持ってきておらず、タンバリンでの参加となった。

雨がしとしとと降り始めた夕暮れの六本木ヒルズアリーナに、続いて現れたのは安藤裕子。くるりのカバー「ワールズエンド・スーパーノヴァ」や、震災後に書き下ろしたチャリティソング「地平線まで」などを、独特の歌声で六本木の空に響かせた。

初日のラストを飾ったのは、高橋幸宏+宮内優里+高野寛+権藤知彦によるユニット「TYTYT」。今回は体調不良のため権藤知彦が欠席し、幸宏、宮内、高野の3人でのステージとなった。ライブはインストの曲からスタートし、一瞬にして会場をその世界観に引き込んでいく。幸宏のボーカル曲「Blue Moom Blue」や、高野が歌う「See You Againn」など、インストとボーカル曲を交互に織り交ぜたあっという間の1時間だった。

2日目の5月4日は無事快晴に恵まれてイベント開始。トップバッターの4 bonjour's partiesは、J-WAVEの帯番組「Rendez-Vous」のテーマ曲やジングルを担当しており、高橋幸宏が番組にゲスト出演したときにジングルを聴いて気に入ったことから今回のTOKYO M.A.P.Sに出演が決まった。4 bonjour's partiesのメンバー8人はカラフルな帽子をかぶって登場。ギター、ドラム、ベースに加えてフルートやトランペット、アコーディオンも入って、魔法の国の音楽隊を思わせるアーティスティックな演奏を繰り広げた。

2人目は前日にTYTYTのメンバーとしてトリを務めた高野寛。高野のギターとパーカッションの2人だけによる「節電仕様」の編成でライブが行われ、午後のやわらかな日差しにのびやかな歌声が溶け込む、前日とうってかわった雰囲気のステージとなった。

3組目のリリー・フランキーは、1曲目から楽しいトークで会場を笑いに包んだ。ギタリストは福島県いわき市出身で、同じ福島県出身のアートディレクター箭内道彦と福島県を支援する曲を配信している富澤タク(Number the.)。2曲目には箭内もステージに登場し、配信中の楽曲「予定~福島に帰ったら」を演奏した。

続くキリンジのライブはキャロル・キングのカバー「YOU’VE GOT A FRIEND」からスタートし、計4曲を披露。心地よい午後の風に吹かれながら、2人の穏やかな歌声が満員の六本木ヒルズアリーナに響き渡った。

清竜人はニューアルバム「PEOPLE」からの楽曲を中心に5曲を熱唱。恥ずかしそうに話すMCとは正反対の魂のこもった歌声に、来場者もじっと聴き入っていた。

だんだんと暮れてきた六本木ヒルズアリーナに、次に登場したのはサニーデイ・サービス。当初は曽我部恵一のソロ出演がアナウンスされていたが、メンバーが揃ったことからサニーデイ・サービスでの出演に変更となった。客席はあいかわらず超満員で、アリーナが見下ろせるベランダにもたくさんの人が集結。多くの人々がサニーデイ・サービスのサウンドに酔いしれた。

大トリを飾ったのは小坂忠。プログラムオーガナイザーの高橋幸宏と2人でステージに現れると、小坂のギターで「ありがとう」を共演し、会場から大きな拍手と歓声が沸き起こった。続いてバンドメンバーがステージに登場。鈴木茂と高野寛、中野督夫(センチメンタル・シティ・ロマンス)がギター、TATSU(LÄ-PPISCH)がベース、坂田学がドラムという豪華メンバーで、ラストにふさわしい圧倒的なステージを繰り広げ2日間を締めくくった。

ライブ終了後にはオーガナイザーの高橋幸宏が再びステージに登場。「いつもは、ライブは非日常だけれど、今はその非日常を感じることで日常を取り戻してほしい。東京のど真ん中でこんなライブができるなんて夢のようでした。ありがとう」とオーディエンスにメッセージを贈った。

2011年5月3日「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S YUKIHIRO TAKAHASHI EDITION」セットリスト

コトリンゴ
01. 渚
02. Downtown
03. 恋とマシンガン
04. こんにちは またあした
05. おいでよ
06. tiey tiey tea

mito(クラムボン)
01. アメリカガエリ
02. BONO UFO
03. Till When I come to own world
04. My Back Page sound track 1
05. My Back Page sound track 2
06. 312
07. white state 18

トクマルシューゴ
01. Platform-Tracking Elevator
02. Lahaha
03. Future Umbrella - Green Rain
04. Linne
05. Vista
06. The Map
07. Rum Hee
08. Parachute

坂本美雨
01. Ride
02. 波間にて
03. You Raise Me Up
04. 空中庭園
05. THE NEVER ENDING STORY
06. Sister M(The Other Side Of Love)

安藤裕子
01. ジ・アザー・サイド・オブ・ライフ
02. 夜と星の足跡 三つの提示
03. ワールズエンド・スーパーノヴァ
04. 問うてる
05. 地平線まで

TYTYT
01. sievi_(inst)
02. Blue Moon Blue(vocal: 高橋幸宏)
03. See You Again(vocal:高野寛)
04. 夜の海を走って月を見た(vocal:高野寛)
05. ael(inst)
06. 君住む街へ(vocal: 高野寛)
07. okt_(inst)
08. Everybody Had A Hard Year(vocal:高橋幸宏)
09. 春がいっぱい(inst)

2011年5月4日「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S YUKIHIRO TAKAHASHI EDITION」セットリスト

4 bonjour's parties
01. valzer di onesti
02. pins and needles
03. optical song
04. omicron
05. tap tap

高野寛
01. 相変わらずさ
02. 雪どけ
03. アトムの夢
04. ベステンダンク
05. 夢の中で会えるでしょう
06. 確かな光

リリー・フランキー
01. バラ
02. 予定~福島に帰ったら
03. ジェイミー

キリンジ
01. YOU'VE GOT A FRIEND
02. エイリアンズ
03. Drifter
04. 夏の光

清竜人
01. ぼくらはつながってるんだな
02. パパ&ママ愛してるよ!
03. 痛いよ
04. ボーイ・アンド・ガール・ラヴ・ソング
05. ホモ・サピエンスはうたを歌う

サニーデイ・サービス
01. baby blue
02. 恋におちたら
03. 今日を生きよう
04. ふたつのハート
05. コーヒーと恋愛

小坂忠
01. ありがとう(小坂忠+高橋幸宏)
02. 夢を聞かせて
03. ほうろう
04. 機関車
05. 雨はいつか
06. 花いちもんめ
07. I believe in you
08. 勝利者
09. WHAT A WONDERFUL WORLD

※記事初出時、見出しに誤字がありました。訂正してお詫びいたします。

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ハルユキ @hasymoto

幸宏さんと優里さんの共作「Sparkle」が収録された『ワーキングホリデー』の情報解禁が、この「Tokyo M.A.P.S」の時に配られたフライヤーでだったんです。
この時のTYTYTはゴンドウさんは骨折により欠席で、代わりに沢ケイスケさんがシーケンスとベースで参加しました。 https://t.co/QHo8X9zrR0

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