NANO-MUGEN FES.熱狂の2日間「ジャンルの壁をなくしたい」

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ASIAN KUNG-FU GENERATIONが主催するロックフェスティバル「ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN FES.2012」が、7月15日・16日に横浜アリーナで開催された。

写真は15日のASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブの模様。

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写真は15日のFEEDERのライブの模様。

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写真は15日のKREVAのライブの模様。

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写真は15日のストレイテナーのライブの模様。

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写真は15日の秦基博のライブの模様。

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写真は16日の10-FEETのライブの模様。

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16日のステージでコラボレーションを果たした橋本絵莉子(写真左 / チャットモンチー)と後藤正文(写真右 / ASIAN KUNG-FU GENERATION)。

16日のステージでコラボレーションを果たした橋本絵莉子(写真左 / チャットモンチー)と後藤正文(写真右 / ASIAN KUNG-FU GENERATION)。

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写真は16日のCharaのライブの模様。

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写真は16日のSUEDEのライブの模様。

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写真は16日のthe HIATUSのライブの模様。

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写真は16日のチャットモンチーのライブの模様。

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今年もアジカンがリスペクトする洋楽アーティストや、親交の深い邦楽アーティスト、フレッシュな新人などさまざまな出演者が顔を揃えた「NANO-MUGEN FES.」。初日の15日、トップバッターとして登場したDr.DOWNERは初出演とは思えない堂々とした演奏で会場を盛り上げる。途中では高橋"JEDI"ケイタ(G)が約80メートルのシールドを引きずりながらステージを降り、スタンディングエリア後方で豪快なギターソロを披露。彼ららしい自由奔放なパフォーマンスに、会場は大いに沸き返った。

続くMATES OF STATEは、ポップなサウンドと美しいハーモニーを会場中に響かせる。「この曲はチャットモンチーがカバーしてくれた曲です」という紹介の後には、チャットモンチーがシングルで日本語詞を書き下ろしカバーした「Proofs」も演奏し、大きな拍手を浴びた。「2005年くらいから呼びたかった」という紹介で登場した初出演のMOTION CITY SOUNDTRACKは、エモーショナルなロックサウンドと、日本語のMCでオーディエンスを楽しませた。そしてこちらも初出演のKREVAのステージは「ストロングスタイル」からスタート。ゲストとしてSONOMIも登場して花を添えた。KREVAはオーディエンスに向けて「みんなで一緒に歌を作りましょう!」と呼びかけ、巧みなコール&レスポンスで会場の一体感を高めた。

SPACE COWBOYが華麗なDJプレイでフロアを沸かせた後は、ストレイテナーがアコースティックスタイルでのライブを行った。普段のアグレッシブなパフォーマンスとは異なる、彼らの楽曲の魅力をストレートに伝えるステージに、会場はうっとりと聴き入る。MCでホリエアツシ(Vo, G, Key)は「アコースティックツアーが昨日でラストで、もったいないからこのまま出ちゃえってことで(笑)。『NANO-MUGEN』は俺らにとってホームだから、いつも『今のストレイテナー』の姿を出せるんです」と、この日のステージに込めた思いを語った。続く秦基博はアコースティックギター1本での弾き語りライブを披露。横浜のレコーディングスタジオでよくアジカンの隣になる、という縁を語り、会場を和ませた。そして「ホリエさんが挨拶してくれたとき、僕の曲で『アイ』が好きだって言ってくれたんですけど、やる予定に入ってなくて。だから今後の人間関係のために(笑)、最後の曲を『アイ』にさせてください」と、急きょ予定外の「アイ」を演奏。圧巻の歌声で観客を圧倒した。

FOUNTAINS OF WAYNEのライブは、強力なアンサンブルでオーディエンスの心をつかみ、場内の熱気をさらに高めていく。名曲の数々で会場を盛り上げ、ライブが終わると客席からはアンコールを求める声が上がっていた。洋楽勢のラストを飾ったFEEDERのステージでは、アジカンから後藤正文(Vo, G)が2曲参加するサプライズも。タカ・ヒロセ(B)はMCで「僕がイギリスに渡って20年くらい経つんだけど、戻ってくると“洋楽の人”として扱われて。そういうのをバンドレベルでぶち壊そうとしたのが『NANO-MUGEN』でありアジカンだと思います」と語り、彼らの姿勢を称賛した。トリを務めたアジカンは、7月25日リリースのニューシングル「それでは、また明日」から往年の名曲まで、幅広いセットリストを展開。後藤は「さっきタカさんも言ってくれたけど、ずっといろんなジャンルの壁とかなくなったらいいなと思って続けてきたので、このあったかい雰囲気はすごくうれしいです」と、観客に向けて語りかけた。

また会場4階のバー「GUESTReALM」ではPHONO TONESのライブが行われたほか、シークレットで後藤正文(Vo, G)の弾き語り演奏、2日目に出演する岩崎愛とアジカンの伊地知潔(Dr)、PHONO TONESの宮下広輔(Pedal Steel)によるライブも実施された。後藤はリリースが発表されたばかりのアジカンのニューアルバム「ランドマーク」から、喜多建介(G)が作曲したという新曲を演奏し、居合わせたファンを喜ばせていた。

2日目のトップバッターはChara。「起きてる?」と観客に語りかけつつ、8月1日にリリースされるニューシングル「プラネット」のほか、「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」「やさしい気持ち」といった新旧取り混ぜたセットリストで会場を沸かせた。続いてアコースティックステージに現れたのは、弱冠20歳の女性シンガーソングライター片平里菜。緊張した面持ちの彼女は、アコギの弾き語りやアジカンの喜多&山田らを迎えたバンド編成で伸びやかで張りのある歌声を聴かせてくれた。

3組目に登場したのは、こちらも「NANO-MUGEN」初出演となる10-FEET。1曲目「RIVER」からフロアはピークと呼べる盛り上がりを見せ、会場の空気を一変させた。TAKUMA(Vo, G)は「カッコいいバンドがたくさん出てる中、こんなポケモンみたいですみません」などMCで緩急をつけつつ、ライブではハードな演奏で会場を盛り上げた。続いてアコースティックステージに登場したMATES OF STATEは、パワフルなポップチューンを次々に披露。2日連続出演ということもあって、この日は前日以上に熱く支持された。MATES OF STATEのライブが終わると、彼らのファンを公言しているチャットモンチーのステージへ移行。6年ぶりのNANO-MUGEN出演となる彼女たちは、そのMATES OF STATEの楽曲「Proofs」の日本語カバー「夢みたいだ」からライブをスタートさせた。ライブ中盤では彼女たちの楽曲をプロデュースしたアジカン後藤をゲストギタリストに迎え、3人編成でステージを展開。後藤は「(チャットモンチーに)だんだん入りたくなってきた」と言って、メンバーや観客を笑わせる一幕もあった。

15:00からスタートしたGUESTReALMでのステージは、トップバッターとしてPHONO TONESが登場。開始早々に入場規制がかかり、熱気に満ちあふれたライブが展開された。続く岩崎愛のステージでは伊地知らがサポートで参加。Keishi Tanakaはアコギの弾き語りでシンプルなライブを行った。一方のメインステージでは、初日から引き続きの出演となったFOUNTAINS OF WAYNEが前日とは異なるセットリストでフロアを魅了。続くMOTION CITY SOUNDTRACKはこの日限りのアコースティック編成で、日本のファンを喜ばせた。また、the HIATUSはエモーショナルなロックチューンと繊細なアコースティックナンバーを織り交ぜた選曲で、満員のフロアは熱狂。細美武士(Vo, G)は観客に向けて、何度も笑顔で感謝の言葉を送った。そして、この日唯一ダンスステージに登場した80KIDZは、リズム隊を含むバンド編成でライブを展開。エッジの効いたギターを前面に打ち出したバンドアレンジと会場を覆うレーザー光線の演出に、観客は興奮を隠せない様子だった。

フェスもいよいよ佳境に突入。昨年の「SUMMER SONIC 11」以来の来日となるSUEDEは、往年のヒットナンバーを次々に演奏していった。ブレット・アンダーソン(Vo)は激しいアクションと力強いボーカルで観客を惹きつけ、ラストナンバー「Beautiful Ones」ではフロアまで降りて観客とコミュニケーションを図った。約1時間にわたるSUEDEのパフォーマンスを経て、いよいよ2日目のトリを飾るASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブがスタート。「サイレン」から始まったアジカンのステージは、「ソラニン」「君の街まで」「ループ&ループ」「リライト」などヒットシングルを多数含む選曲で進行していった。ライブの合間には後藤が「35歳にもなると人生折り返した感があって。自分もいつか亡くなってしまうからこそ、こういうところで一瞬でも『いいな』っていう気持ちをみんなと共有できることをうれしく思います」と、真剣に語る場面も。そして、「こうやってどんどん音楽を好きな人を増やして、音楽好きの領土を広げれば、日本はもっといい国になると思います」と言ってから、バンドは「マーチングバンド」を力強く奏でてステージを降りた。

アンコールでは、チャットモンチーの橋本絵莉子をゲストボーカルに迎えた「All right part2」や、水色&ピンクのパーカーを着用したダンサーを交えた「踵で愛を打ち鳴らせ」を披露。最後は、後藤の「また会いましょう、どうもありがとう」の言葉に続いて演奏された「転がる岩、君に朝が降る」で、2日間にわたる「NANO-MUGEN FES.2012」を締めくくった。

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