星野みちる「星降る街角」ツアーファイナルでバースデーサプライズ

星野みちるが11月21日に東京・ヤマハ銀座スタジオにて、最新アルバム「黄道十二宮」の発売記念ツアー最終公演となるワンマンライブ「星野みちるの『星降る街角』ツアーファイナル～スター誕生～」を開催した。

6月21日発売のアルバム「黄道十二宮」を携え、全国各地でライブを行ってきた星野。最終公演はレーベルメイトであるブルー・ペパーズの井上薫（Piano）と福田直木（Key）をはじめ、伊吹文裕（Dr）、林あぐり（B）、竹之内カズヤ（G）という気鋭のバンドメンバーを従えて2部構成によるステージが展開された。

1stステージは「黄道十二宮」に収録されたメロウなナンバー「週一ロマンス」で幕を開けた。星野は白いトレンチコートで大人っぽく決めて登場したが、途中おもむろにコートを脱ぎ、カラフルなワンピース姿に。中盤の「風を吹かせて」「気がつけばLooking for your love」は椅子に腰掛けてしっとりと歌い上げた。そして「私は小学校のときに習い事をしてたんだけど、ピアノは3歳から19歳まで習っていて、もう1つ長く続いたものがあります。それはECCジュニアなんです。今日はその英語がついに発揮できるときが来ました。なんてったって私は英検5級」という前振りを経て歌われたのは、The Ronettesのカバー「Be My Baby」。そこからオールディーズタッチのオリジナル曲「坂道の途中」へとメドレーでつなぎ、「雨の中のドリーマー」では傘を使ったパフォーマンスも見られた。そして星野は「ヤマハ銀座スタジオはキレイでかしこまった雰囲気だけど、それでもやっちゃう」と告げると、「星野みちる最高かー」「最高でーす」のコール＆レスポンスで盛り上がり、「ディスコティークに連れてって」「恋のファンフェアー」「亜熱帯都市」とダンサブルなナンバー3連発で1stステージを終えた。

幕間には、ツアーファイナルに向けて彼女のYouTubeチャンネルに連日アップされた告知動画「みちるとチャーリーのライブまでのカウントダウン」で星野とトークしていた相方・チャーリーもステージへ。星野はチャーリーと2人でユルいトークを繰り広げた。そして2ndステージは「彼のアイリッシュ・セッター」からスタート。モノトーンのドレッシーな衣装に着替えた星野は、1stステージで初めて命名した“街角バンド”と共に息のあったパフォーマンスを見せる。中盤のバラード「Wish on a Starry Night」はギターとシンセストリングスのみをバックに歌い上げ、星野が作詞作曲を手がけたバラード「キライよ」では星野自身のピアノ演奏による弾き語りも披露された。TWEEDEESの清浦夏実（Vo）が作詞、沖井礼二（B）が作曲した「鏡の中の私」は、星野の「ついにこの曲をバンドでやるときが来ました」という期待の声に応えるように、街角バンドがテクニカルな演奏で観客を惹き付けた。

2ndステージ終盤の「腰抜け男子にアイラビュー」では、観客が恒例の「L・O・V・E ラブリーみちる ヘッポコ ポンコツ 腰抜け ラビュー！」コールを入れたが、星野は「ストップ！ ストップ！ 腰抜け男子たちのせいですみません」とバンドの演奏を止めてしまう。そして「みんなの顔が死んでいる。どうなってんだー。みんな生きてるかーい」と観客の士気を高めて演奏を再開し、一際生き生きとした“腰抜け”コールで盛り上がった。最後は「私の大好きな曲です」と「行きたい方へ」で締めくくり、ライブ本編は終了。アンコールでは11月19日に32歳の誕生日を迎えた星野へのサプライズが行われ、街角バンドと観客による「ハッピーバースデー」の大合唱と、VIVID SOUND代表・長野文夫氏からの花束とファン代表からのプレゼントが贈られた。星野は驚きつつも大喜びで「32歳という不思議な歳になりました。31歳も楽しく歌って来れたので、32歳も楽しく歌えたらいいなと思います。なかなか楽しく歌うって難しいんですよ本当に」と32歳の抱負を語ると、改めてアンコールに応え「マジック・アワー」を披露。ラストの「流れ星ランデブー」ではダンサーから大きな白い薔薇の花が贈られた。