さくらしめじ「言葉で表せないくらい楽しい！」2度目のワンマン

さくらしめじが昨日4月23日に千葉・千葉県文化会館にてワンマンライブ「菌唱-KINSHOW-」を実施した。

この公演は、彼らにとって2度目のワンマンライブ。舞台にはスタンドマイクが2本立てられた切り株型のミニステージが設けられ、会場に集まった1700人のファンはスクリーンに映し出される映像を観ながら開演を待つ。開演時刻を少し過ぎた頃、ドラマーのカウントで1曲目の「せきがえのかみさま」がスタート。バックバンドの面々が賑やかな演奏で会場を盛り上げる中、高田彪我と田中雅功が駆け足で登場すると観客は大きな拍手で彼らを迎えた。高田は首にかけたタンバリンを軽やかに叩きながら歌声を響かせる。田中は「皆さん、今日は僕たちのワンマンに来てくださり、ありがとうございます！ 最後まで楽しんでいってください！」と呼びかけた。

「いくじなし」で2人は息を合わせて繊細なアルペジオを奏で、客席のすぐそばまで歩みを進めて会場を見渡す。4曲目の「きみでした」では田中の甘い歌声に高田がノスタルジックなギターの音色を重ねた。続く「ふうせんはなび」では一転、バンドのエネルギッシュな演奏に乗って2人は楽しそうに体を揺らし、オーディエンスも彼らのさまざまな表情を笑顔で見つめていた。

転換中にはライブのリハーサルの様子を記録した映像がスクリーンに映し出され、この中で高田の身長が1年で10cm以上伸び、田中の背を抜いたことが明かされるシーンも。VTRを受けて、高田は「毎朝お母さんが作ってくれるおにぎりを食べていたおかげです！」と大喜び。悔しげな表情の田中は「やられたらやり返す。倍返しです！」と、1年で身長を20cm伸ばすことを誓った。

中盤には全国を回るフリーライブツアー「菌活の旅」を再現するようなコーナーが展開。彼らは「菌活の旅」で、訪れた都道府県にゆかりのあるアーティストの楽曲のカバーを披露しており、この日は神奈川で演奏したキンモクセイ「二人のアカボシ」と奈良県で歌ったJITTERIN'JINN「夏祭り」がプレイされた。カバーコーナーのあとには「菌活の旅」での編成と同様2人だけの弾き語りで新曲の「またたび」が届けられる。2人は優しいハーモニーを響かせ、田中は「こんなに大勢の方の前で弾き語りをすることはなかなかないので、楽しいです！」と思いを語った。

ライブがクライマックスに差し掛かると、高田は「次は初めて披露する曲です。今までの曲とはひと味違う曲となっております！」と客席に呼びかけ、「ということで、『いーでぃーえむ』！」とタイトルを叫ぶ。曲名を聞いたファンのざわめきの中2人が披露したのは枝豆をテーマにしたナンバー「いーでぃーえむ」で、ドラムの刻む4つ打ちのパワフルなビートに乗せ、2人は枝豆の栄養価の高さや枝豆料理のバリエーションの豊富さを情熱的に歌い上げた。続けてプレイされたのは、高田の強い“たまごかけごはん愛”を歌にした「てぃーけーじー」。語りのパートでは高田がニワトリの被り物をして客席へ飛び出し、かごに入ったタマゴ型のおもちゃを配り歩く。高田に代わってマイクを握った田中は、客席の中を急いで移動する高田の様子を実況中継してムードを盛り上げた。本編のラストナンバー「はじまるきせつ」では観客も手拍子で演奏に参加し、会場がひとつに。2人は目を合わせながらギターをかき鳴らし、晴れやかな表情でこの曲を歌い上げた。

アンコールではさわやかな新曲「だるまさんがころんだ」が披露され、演奏を終えると田中は「楽しい……。楽しい！」と喜びをあらわにする。高田も「これ以上楽しいことって、この世に……いや、一生……。もう、言葉で表せないくらい楽しい！（笑）」と続き「このメンバーで、またいつかワンマンライブをやりたいですね！」とバンドメンバーに感謝した。この日最後に演奏されたのは、「みちくさこうしんきょく」。2人が「よかったら一緒に歌ってください！」と呼びかけるとファンは大合唱でこれに応じ、田中は「最高！」と笑顔を弾けさせた。

※高田彪我の「高」は、はしご高が正式表記です。

さくらしめじ「菌唱-KINSHOW-」
2016年4月23日 千葉県文化会館 セットリスト ※カッコ内はオリジナルアーティスト

01. せきがえのかみさま
02. かぜいろのめろでぃー
03. いくじなし
04. きみでした
05. ふうせんはなび
06. ぎふと
07. 二人のアカボシ（キンモクセイ）
08. 夏祭り（JITTERIN'JINN）
09. またたび
10. こんこんずし
11. きのうのゆめ
12. まよなかぴくにっく
13. さんきゅう
14. いーでぃーえむ
15. てぃーけーじー
16. はじまるきせつ
＜アンコール＞
17. だるまさんがころんだ
18. みちくさこうしんきょく