ミヤが踊った!ムック×氣志團“同期”対バン

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ムックが8月9日に新木場STUDIO COASTにてライブシリーズ「SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争-」の第6弾「ARMAGEDDON」の東京公演を、氣志團を競演相手に迎えて開催した。

「One Night Carnival」のサビを歌うミヤ(左)。(撮影:木村泰之)

「One Night Carnival」のサビを歌うミヤ(左)。(撮影:木村泰之)

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全9公演からなる「ARMAGEDDON」は、各公演で異なるアーティストを招いて競演する企画。持ち時間はホストであるムックもゲストも70分というボリュームたっぷりの内容だ。8月6日に愛知・Zepp Nagoyaで行われた初日公演では、[Alexandros]との初競演が繰り広げられた。そして先日の東京公演では1997年結成という共通項を持つ、ムックと氣志團による同期バンド同士の対バンが実現した。

先陣を切った氣志團は黒い特攻服にハチマキという衣装でオーディエンスの前に姿を見せ、気迫に満ちた「房総スカイライン・ファントム」のセッションでフロアを圧倒。綾小路翔(Dragon Voice)と早乙女光(Dance & Scream)は威勢のいい掛け声とキレのあるアクションで、ムックファンである“夢烏”も惹き付けていく。エンタテインメント性の高いライブももちろんだが、MCも魅力的な彼ら。綾小路は氣志團のライブでは定番の「オーライ!」のコール&レスポンスで観客のハートをつかんでみせ、「ついについにこの日がやってまいりました! 『ARMAGEDDON』、最終戦争でございます。人生の最後にみんなに会えてうれしい」と喜びをあらわにし、台風が近付いている状況に触れつつ「俺たちとお前らとムックと死ぬには最高じゃね?」とニヤリと笑った。

氣志團(撮影:木村泰之)

氣志團(撮影:木村泰之)[拡大]

中盤では、氣志團の弟分・微熱DANJIをバックダンサーに従えての最新ヒット曲「喧嘩上等」のパフォーマンスや、綾小路の「今日みんなに会えてよかった! ムックと会えてよかった! 地球に生まれてよかった!」というシャウトが響いた「SUPER BOY FRIEND」がフロアにハッピーな空気をもたらす。そしてラストナンバー「One Night Carnival」では夢烏も氣志團ファン“KISSES”も大合唱し、氣志團のパフォーマンスは大団円を迎えると思いきや、綾小路は曲の途中でストップをかける。「俺たちにはこの曲しかない!」と切々と訴え、「歌ってくれなかったらミヤくんの家のポストにひどく弱った鳩を入れます」と、自分たちの対バンシリーズ「極東ロックンロール・ハイスクール 第弍章」ではおなじみとなっている競演相手のファンへの脅迫を始める。ミヤが鳩を家に入れた瞬間に、鳩が息絶えるようにすると述べ、「ミヤくんは繊細な人です。ギターが弾けなくなり、作詞も作曲もできなくなる。茨城に帰る。君たちがムックを殺すんだ! 『One Night Carnival』を歌うことはムックへの裏切りじゃないの! ムックを救うことなの」と叫び、半ば無理矢理オーディエンスを歌わせる。綾小路の脅しが利いたのかフロアに美しい合唱が響いた瞬間、ミヤ(G)が学ランにサングラスという出で立ちで登場。悲鳴のような歓声を浴びながら彼は氣志團とともにダンスを披露する。そのキレのある動きに、氣志團のメンバーも驚愕の表情を浮かべるほどだった。

「One Night Carnival」のセッション中の様子。(撮影:木村泰之)

「One Night Carnival」のセッション中の様子。(撮影:木村泰之)[拡大]

氣志團の熱演に感化されたのか、ムックも攻めのセットリストで激しいライブを70分にわたって披露。最新シングルにも関わらず、大きなシンガロングやモッシュを起こす「ENDER ENDER」をはじめ、骨太なバンドアンサンブルに逹瑯(Vo)の絶唱が轟く「Mr.Liar」などを次々とフロアに叩き込み、熱狂の渦を生み出していく。逹瑯は普段以上に激しいデスボイスを轟かせ、ミヤとYUKKE(B)も縦横無尽にステージを駆け回りながら観客を挑発する。また逹瑯が「お前らめちゃくちゃ声出てるじゃん。もっともっと声出していこうよ!」と煽ると、会場に響く歌声はどんどん大きくなっていった。

MCで逹瑯は氣志團の熱演を讃え、「すごかったね、氣志團! たぎった」「めちゃめちゃ勉強になるし、百戦錬磨だけあってすげえなと思いました」と感嘆する。さらに「One Night Carnival」に飛び入りしたミヤについて触れ、「リハでも楽屋でもあんなダンスの練習してなかったのに!」とメンバーの意外な才能に驚いていた。さらに「(氣志團が主催する)『極東ロックンロール・ハイスクール』にも『氣志團万博』にも誘いが来ないからこっちから誘おう、と」と今回の対バンに至った経緯を説明していた。

ムック(撮影:木村泰之)

ムック(撮影:木村泰之)[拡大]

ライブの後半ではYUKKEのアップライトベースとSATOち(Dr)の軽快なリズムの掛け合いが艶やかなムードを醸し出す「ピュアブラック」や、きらびやかな照明が彩りを添えた「ニルヴァーナ」、9月10日にリリースされるニューシングル「故に、摩天楼」などムックの多彩さを証明するナンバーが次々と披露される。いよいよライブもクライマックスへというとき、逹瑯は「『One Night Carnival』を上手に歌いやがってよ。ヤキモチ焼かせてくれるじゃないかよ」と氣志團に対するジェラシーをのぞかせる。続けて「最高に暴力的で、最高にパワフルで、最高に愛にあふれた形見せてやろうぜ。ひとつになろうぜ!」と叫び、天井からスモークが噴射される中で「MAD YACK」を投下した。フロアにはサークルモッシュが起こり、この日一番の盛り上がりを見せる。そして“同期”であるムックと氣志團との対決は、双方のファンを圧倒して終幕した。

なおムックは8月末まで「ARMAGEDDON」を行ったのち、9月23日に東京・国立代々木競技場第一体育館で「SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争-」の最終公演となる「THE END」を開催する。

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我妻修平 @azumaon

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