映画ナタリー

園子温が綾野剛を「8年でここまで来たか」と称賛、「新宿スワンII」撮影現場レポ

942

「新宿スワンII」撮影現場の様子。

「新宿スワンII」撮影現場の様子。

園子温がメガホンを取り綾野剛が主演を務めた「新宿スワン」の最新作、「新宿スワンII」。映画ナタリーではその撮影現場の様子をレポートする。

和久井健の同名マンガを原作とする「新宿スワン」は、東京・新宿歌舞伎町を舞台に、女性に水商売を斡旋するスカウトマンたちの争いを描いた物語。「新宿スワンII」では、新宿のスカウト事務所・バーストと横浜のスカウト事務所・ウィザードの抗争がストーリーの軸となる。

この日の撮影は神奈川・横浜の象の鼻パークにて行われた。ほぼ快晴の空の下でスタッフが準備を進める中、園とキャスト陣が続々と登場。主人公・白鳥龍彦を演じる綾野、ウィザードを率いる滝マサキ役の浅野忠信、「II」からの出演となる上地雄輔北村昭博桐山漣栗原類高橋メアリージュンらが一堂に会する。キャストの演技、60名のエキストラの動きや位置などを確認していく園とスタッフ。スカウトに精を出す龍彦たちが、滝率いるウィザード軍団と遭遇するシーンの撮影が始まる。龍彦と桐山演じる鼠賀信之助のスカウトは首尾よく進むが、滝たちが登場したことで状況は一変。滝の背後にバースト社員であるはずの洋介がいることに気付いた龍彦は思わず声をかけるが、滝に殴られてしまう。

滝役の浅野と対峙した際の印象について、綾野は「一言で言うと、“怖い”です」とコメント。「龍彦って自分より強い人間や大人数の敵を相手にしてもひるまないんです。極端に言うと馬鹿正直なことが龍彦の強みなんですが、滝に対しては本能から恐怖を感じる。そんな滝を演じる浅野さんを目の前にすると、見えない拳銃を突き付けられているような気持ちになりました」と話す。そして「浅野さんご自身のアイデアがすごい。滝のスーツが紫色なのも浅野さんのアイデアなんですよ」と明かした。

撮影が進む中、時折キャスト陣がモニターの前にやってきて、園と一緒に映像を確認する。綾野が再びカメラの前に戻っていくと、園が「(綾野が脇役で出演した)『愛のむきだし』から8年でここまで来たか、あいつも」とつぶやく。「『新宿スワン』以降に作った映画は、編集過程で不安になったら綾野くんを家に呼んで観てもらってました」と明かし、2人の信頼関係をうかがわせる園。綾野は「僕が観てるとき、園さんは僕の斜め後ろにいるんです。観終わったら『あそこ面白くなかったの?』とおっしゃって。『そんなことないですよ』と答えたんですが、園さんは僕の背中が休憩してるところとしてないところを見てるんです。休憩してたところが面白くなかったわけではないんですが、よく観察されてるなと思いました」と話す。

昼近くになると、今作のヒロインである借金まみれのキャバクラ嬢・小沢マユミ役の広瀬アリスが姿を見せた。従来のイメージとは異なる役柄に挑戦するにあたり心がけたのは「とにかく現場の空気になじむこと」と語る広瀬。園が「彼女が現場に現れるとまぶしくてたじろいじゃいましたよ」と語ると、綾野が「現場を照らす役割は自分が担ってるつもりでしたけど、広瀬さんが来た瞬間『俺は太陽じゃなかった』と思いました」と苦笑する。

現場には、今作でアクション監督を務めた谷垣健治も登場。「龍彦と滝のシーンでは『こんなところには絶対居合わせたくない』と思わせる怖さを見せつつ、集団のシーンではプロレス的なエンタテインメント性を意識しました」と説明。綾野の印象を聞くと「実は体育会系のすごく男っぽい人」と話す。さらに「今回、僕に声をかけてくれたのは綾野くんなんですよ」と明かし、「『やりたいけどさー、監督次第だよね』って返事をしたら『監督にもプロデューサーにもプレゼン済みです』と言われて」と笑った。

「新宿スワンII」は1月21日より公開。

※桐山漣の漣はさんずいに連が正式表記

(c)2017「新宿スワンII」製作委員会

映画ナタリーをフォロー