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「オーバー・フェンス」オダギリジョーの手紙を松田翔太が代読、観客の笑いさらう

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「オーバー・フェンス」初日舞台挨拶の様子。

「オーバー・フェンス」初日舞台挨拶の様子。

オーバー・フェンス」の初日舞台挨拶が本日9月17日に東京・テアトル新宿で開催され、キャストの蒼井優松田翔太北村有起哉満島真之介松澤匠、監督の山下敦弘が登壇した。

「オーバー・フェンス」は、「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」の原作者・佐藤泰志の同名小説をもとにしたラブストーリー。主演のオダギリジョー扮する白岩義男と、蒼井演じるホステス・田村聡の恋を描く。

キューバで新作を撮影中のため、オダギリ不在で行われた舞台挨拶。満島がオダギリのパネルを持って姿を現すと、客席からは歓声が巻き起こる。満島が「『パネル出そうぜ』って翔太さんが最初に提案して」と経緯を明かすと、松田は「劇中の画は4Kとかで撮ってるから大丈夫って言ってたけど、画質が粗い……」と述べ、苦笑いを浮かべた。

蒼井は本作について「この作品は、私が何を好きで何を好きではないのかを教えてくれた作品になりました。こういう小さな幸せのお話が好きなんだなと」と述懐。また、オダギリジョーの主演としての立ち位置に触れ「もし私が主演をやらせていただくことがあれば、こういう作品との距離感でいたいなと思いました」と感慨深げに語った。

山下が監督を務めた2015年公開作「味園ユニバース」にも出演した松澤。「『味園ユニバース』では大阪のチンピラ役で、監督から『歯を抜け』とか『金髪にしろ』という注文があったんですけど、聞こえないふりをして」と話すと、山下は笑みを浮かべる。松澤は「今回は眉毛を薄めるだけで済んでよかったです」と明かし、会場の笑いを誘った。

満島は「スタッフもキャストも全員同じホテルに1カ月泊まっていたんですよ」と函館で行われた撮影を振り返る。続けて「蒼井優さんとはまったく一緒のシーンがなかったんですけど、それに映画を観て気付くという。それぐらい密度の濃い日々を過ごしていました」と述べ、「撮影から1年経ってますけど、まだあのときの思い出を語り合えるほどです」と感無量な様子。

またイベントにはオダギリからサプライズメッセージが届けられており、事前にその存在を知らされていた松田が手紙を読み上げることに。松田が「公開初日に主演がいないというのは聞いたことがない。まさに前代未聞の状況で謝ることしかできません」「ある意味マンネリ化していた初日舞台挨拶の在り方に、新たな光を射したのかもしれません」と代読すると、会場には笑いの渦が巻き起こる。そして「この作品をこのスタッフ、このキャストでこのタイミングで作れたこと、そこに参加できたことに心から感謝します」と、オダギリの思いを伝えた。

最後に山下が「『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』という作品があっての『オーバー・フェンス』というか、そういう場を作ってくれた2人の監督、そして原作者の佐藤泰志さんに感謝したいです。映画として力のあるものになったと思いますので、ぜひともこの作品をよろしくお願いいたします」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。

(c)2016「オーバー・フェンス」製作委員会

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