二階堂ふみ“東京弁の先生”は小津と成瀬!?「この国の空」トークイベント

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本日8月6日、「この国の空」のトークイベントが東京・月島ブロードメディア試写室で行われ、キャストの二階堂ふみ工藤夕貴、エッセイストの海老名香葉子が登壇した。

「この国の空」トークイベントの様子。左から工藤夕貴、二階堂ふみ、海老名香葉子。

「この国の空」トークイベントの様子。左から工藤夕貴、二階堂ふみ、海老名香葉子。

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二階堂ふみ

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脚本家としても活躍する荒井晴彦がメガホンを取った「この国の空」は、高井有一の同名小説を原作にしたヒューマンドラマ。終戦が近づく昭和20年の東京を舞台に、空襲におびえながら母親と暮らす19歳の里子と、妻子を疎開させて1人で暮らす隣人の市毛が互いに惹かれあうさまをつづる。

海老名香葉子(右)を優しげに見つめる二階堂ふみ(左)。

海老名香葉子(右)を優しげに見つめる二階堂ふみ(左)。[拡大]

「女性たちの目から見た戦争」をテーマに、広島に原爆が投下された8月6日に行われた同イベント。幼少期に経験した東京大空襲の様子をエッセイや絵本、講演活動を通して後世に伝えている海老名は「文芸作品のようだった」と本作を評す。「切羽詰まった戦争映画というよりも、戦時下の人間の生き方、感情を丁寧に描いている」と続け、「役者の方々は皆力演だった。特に二階堂さんの演技には驚かされた」と二階堂をはじめとするキャスト陣を絶賛する。

「この国の空」で親子を演じた工藤夕貴(左)と、二階堂ふみ(右)。

「この国の空」で親子を演じた工藤夕貴(左)と、二階堂ふみ(右)。[拡大]

里子を演じた二階堂は、「脚本を読んだとき、日本語、昔の東京弁がとてもきれいだなと思いました。それを壊さないように、口調や仕草をしっかりと作り込みました」とコメント。東京弁をどのように学んだかを聞かれると「私は沖縄出身なので、東京弁のイメージといえば母と一緒に沖縄で観た小津(安二郎)監督や成瀬(巳喜男)監督の作品のセリフなんですね。なので本作に入る前にそれらの作品を観なおして研究しました」と振り返る。1991年に公開された今井正の監督作「戦争と青春」で、戦時下の東京に暮らす少女を演じた工藤は「同じ時期の東京を舞台にした作品に出演できたことはもちろんですが、少女の役をふみちゃんが演じ、その母親を私が演じていることに感慨を覚えました」と告白した。

「この国の空」トークイベントの様子。左から工藤夕貴、二階堂ふみ、海老名香葉子。

「この国の空」トークイベントの様子。左から工藤夕貴、二階堂ふみ、海老名香葉子。[拡大]

劇中にも登場し、予告編では二階堂が朗読している詩「わたしが一番きれいだったとき」は、女流詩人の茨木のり子が終戦当時の心情をうたったもの。中学生の頃にこの詩と出会ったという二階堂は「『これが戦争というものなんだな』と茨木さんの詩を読んだとき強く実感したんです。本作の脚本を読んだときも、同じような気持ちになりました」と述べる。続けて「もし戦争映画のオファーをいただけるなら、茨木さんの詩みたいに、今の私と地続きだと感じられる作品に出たいと思っていた」と語り、同作の出演理由の一端に触れた。

「この国の空」は8月8日より全国ロードショー。

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tAk @mifu75

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