「デカローグ 7~10」が、昨日6月22日に東京・新国立劇場 小劇場で開幕した。
「デカローグ」は旧約聖書の十戒をモチーフにした、クシシュトフ・キェシロフスキによる10編の連作集。作中では、1980年代のポーランド・ワルシャワのとある団地に住む人々の様子が描かれる。舞台版として、今年4月より「
“プログラムD・E”こと「デカローグ 7~10」では、
“プログラムD”の上演時間は約2時間20分、“プログラムE”の上演時間は約2時間15分。公演は7月15日まで。なお、7月8日には演劇の作り手と観客の交流を深めることを目的とした新国立劇場の企画「ギャラリープロジェクト」の一環として、小川、上村、そして舞台版「デカローグ」すべてのプログラムに出演する
「デカローグ7~10」の出演者のコメントは以下の通り。
吉田美月喜コメント
いよいよ新国立劇場の舞台「デカローグ」最後のシーズンが始まりました。
今までのデカローグ1~6の方々が繋げてきたバトンからはとても大きな重みを感じています。
私の出演するデカローグ7は母と娘の物語です。少し癖のあるキャラクター達が起こす行動は理解し難いこともあると思います。
ただ、私達人間なら誰しもが持っている内なるものは、きっと似たようなものなのかもしれないと日々稽古を通して気付くことができました。
皆様がどう感じてくださったか、感想を楽しみにしながら最後まで頑張りたいと思います。
章平コメント
大事に温めてきたこの作品がようやく皆様に観てもらえたことで一つの作品として昇華されました。
子供という1人の人間を介して、大人がいかに自分の人間性について向き合うべきかという作品かと思います。
私自身も2人の子の父として日々、自分と向き合い、子供と向き合っています。
子を持つ持たない関係なく、人間が他者と向き合う上で、失敗とどう向き合うべきか。
ヴォイテクを演じながら考えさせられます。
この問いを皆様と共有し、豊かな時間になるよう残り13公演生きていきたいと思います。
津田真澄コメント
初日の幕が開きました。
沢山の人に支えられて今日があることを感謝しています。
決して明るくはない物語なのに笑いの絶えない稽古場でした。
アニャ役2人のおかげです。
まだ幼いのに責任もってお芝居してる姿にその瞳に、しっかりせねばと自分に鞭打つ毎日です。
私たち7話の家族の、大きな苦悩と小さな前進がお客様の心に残りますよう、最後まで大切に演じていきます。
高田聖子コメント
ものすごいスピードで稽古が進み、振り落とされないようにと肩に力が入りっぱなしだったのですが、舞台から見える漆黒の闇を前にすると、そんな力みも無意味だと思いました。ゾフィアの台詞にもあるように、その先には空虚ってものだけしかなくて、もしそうだったら……でももしかしたら……(孤独だけじゃない、何かが始まる)と実感しています。舞台上には共に力んできた仲間がいて、漆黒にみえる客席には、心は前のめりのお客様がいる。私達は全然孤独じゃありませんね、是非劇場でお会いしましょう。
岡本玲コメント
いよいよ開幕です。
劇場での通し稽古を経て、あらためてデカローグ7と8を続けて観劇する面白さを感じています。
人物は違いますが、どちらも6歳の少女が登場します。
手放してしまったあの手と、再会しつながったあの手。罪、告白、救済、偽証、信仰...。
デカローグ8は他に比べ堅苦しい言葉が多い作品ですが、だからこそ奥に隠れている生身の「何か」を届けられるよう、最後まで作品に、目の前の人間たちに向き合いたいと思います。
劇場でお待ちしています。
大滝寛コメント
ついに最終章の幕が開きました。既に世に出た愛しい住人たちの列に加わることができました。舞台に立てた喜びもひとしおです。冷たい孤独感の中に体温や息づかいを感じる舞台です。キェシロフスキの世界を、説明しきれない割り切れない時間を、体中で感じたいと思います。今日まで様々なインスピレーションを与えて下さった共演者やスタッフの皆さんと全力で舞台を立ち上げます。美しく悲しく滑稽で不器用な住人たちに会いに来て下さい。
伊達暁コメント
「デカローグ」合同制作発表は冬の寒さの残る3月でした。Eプロはまだ先だなんてのんびり構えていたのが、あっという間に季節は初夏を過ぎ、いよいよ最終話の初日を迎えることになりました。基本的な美術セットは各話共通だったので、9話の外科医ロマンもこの団地で暮らしているのか、などと先行プログラムを客席から観ておりました。この長い旅にこれまで関わってきた全てのキャスト、スタッフ、お客様への感謝と共に、粛々とゴールテープを目指します。
万里紗コメント
無事の開幕、関わった皆様やお客様に感謝いたします。稽古の中で印象に残ったのは、「人間は臆病だから」という絵梨子さんの言葉。一番大切な人に本心を伝えると言うのは、どうしてこうも難しいのでしょうか。孤独を知るすべての人の心に、この作品が蝋燭のような光を灯せたら、と願いつつ千穐楽まで励んで参ります。劇場でお待ちしております。
宮崎秋人コメント
無事に幕が上がったことに感謝です。初めて小川絵梨子さんとご一緒させていただいてるのですが、もっと稽古していたいと思う稽古期間でした。毎日の稽古がとても充実していて、小川さんや共演者の皆さんからもっと吸収したいと夢中になる日々でした。きっと本番期間はより一層夢中になってしまうと思います。デカローグの魅力は底知れないとやればやるだけ感じます。これからの俳優人生において間違いなく大きな点が打たれた瞬間だと感じてます。最後まで真摯に向き合います。
竪山隼太コメント
デカローグ プログラムE、初日が開きました。キェシロフスキさんが人を見つめ続けた作品群であるデカローグ。そのカバー範囲の広さに心躍り、演じる上で時に悩みながらも、約1ヶ月、心の底から尊敬できる小川さんと共演者の皆様とスタッフの皆様と共に、濃密で豊かな愛おしい稽古を重ねてきました。10話は最高にパンク!!! 14回アルトゥルとしてこのライブを楽しみます!!! ぶち上がりたい方はぜひ劇場まで!!!
石母田史朗コメント
「デカローグ」プログラムE、無事に初日を迎えることができました!
とても刺激的な稽古場で過ごした仲間たちとの時間を信じて、千穐楽まで精一杯生きたいと思います。関わった全ての人に感謝しかありません。
是非多くの方々に目撃していただきたい物語です。劇場でお待ちしております!
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2024年4月13日(土)~2024年5月6日(月) ※公演終了
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原作:クシシュトフ・キェシロフスキ / クシシュトフ・ピェシェヴィチ
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原作:クシシュトフ・キェシロフスキ / クシシュトフ・ピェシェヴィチ
上演台本:須貝英
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スタッフ
原作:クシシュトフ・キェシロフスキ / クシシュトフ・ピェシェヴィチ
翻訳:久山宏一
上演台本:須貝英
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2024年6月22日(土)~2024年7月15日(月) ※公演終了
東京都 新国立劇場 小劇場
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原作:クシシュトフ・キェシロフスキ / クシシュトフ・ピェシェヴィチ
翻訳:久山宏一
上演台本:須貝英
演出:小川絵梨子
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「デカローグ10 ある希望に関する物語」
竪山隼太 / 石母田史朗 / 鈴木将一朗 / 松本亮 / 伊達暁 / 宮崎秋人 / 笠井日向 / 亀田佳明
「<ギャラリープロジェクト>トークセッション 演劇噺Vol.15『4人で喋る「デカローグ」』」
2024年7月8日(月)
東京都 新国立劇場 小劇場
出演:須貝英、小川絵梨子、上村聡史、亀田佳明
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