SUPER EIGHTと打首が合体した8人組バンド誕生!Perfume、石崎ひゅーい、いきものとの貴重コラボも

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テレビ朝日系で放送中のSUPER EIGHTの冠番組「EIGHT-JAM」発のライブイベント「EIGHT-JAM FES」が、6月21日から23日までの3日間にわたり埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。

左から、あ~ちゃん、かしゆか、む~たん、のっち、ま~たん。5人合わせてSUPER Perfumeだ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

左から、あ~ちゃん、かしゆか、む~たん、のっち、ま~たん。5人合わせてSUPER Perfumeだ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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同番組発のイベント開催は、2021年9月に「テレビ朝日ドリームフェスティバル」の一環として行われた「関ジャムFES」以来約3年ぶり。今回は3日間に規模を拡大し、各日ともさまざまなアーティストとの競演やコラボレーションで集まった観客を楽しませた。この記事では2日目となった22日の模様をレポートする。

「EIGHT-JAM FES」2日目の開会宣言をするSUPER EIGHT。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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22日のラインナップはSUPER EIGHTと、3年前の「関ジャムFES」に続いての出演となった打首獄門同好会石崎ひゅーい、台風の影響で中止になった2019年の「関ジャムFES」に出演予定だったPerfume、そしていきものがかりの計5組。転換中はステージの端に組まれたセットで、「出演者の誰かが来てくれる“誰トーク”」と題して出演アーティストをゲストに迎え、「EIGHT JAM」番組内でやってみたいことを語り合う企画会議なども行われた。

ライブレポート
ライブレポート

打首獄門同好会が解説「SUPER EIGHTっていい名前ですよね」

大澤敦史(打首獄門同好会) (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

大澤敦史(打首獄門同好会) (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

打首獄門同好会のライブは「筋肉マイフレンド」でスタートし、ヘビーなサウンドによるパワフルな演奏で開幕早々からオーディエンスを圧倒。「地味な生活」「部長ぷっちょどう?」と畳みかけるようにライブが進行し、曲に合わせてモニターに流れる映像に客席から笑いが起きる。MCで大澤敦史(Vo, G)は「我々の世代は、とてつもないパワーアップをしたときに使う、典型的な表現が『スーパー』なんですよ」とスライドを流しながら説明。超サイヤ人、スーパーマリオ、スーパーファミコンという例を挙げつつ、「SUPER EIGHTって、すごくいい名前ですよね」と観客に同意を求めた。

安田章大と横山裕を迎えた打首獄門同好会のコラボライブ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

安田章大と横山裕を迎えた打首獄門同好会のコラボライブ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

「EIGHT-JAM FES」の開催期間中、この日だけが晴れ予報だったことに触れた大澤は「晴れバンドとしての役割を果たしたと思ってるんですけど、その代わりと言ってはなんですが、すごく暑くなっちゃいましたね。これだけ暑いともう夏ってことでいいですよね」と語り、暑い時期にピッタリな「なつのうた」「BUNBUN SUIBUN」を連発した。安田章大がお気に入りだという「カンガルーはどこに行ったのか」を披露した彼らは、その安田と横山裕をステージに呼び込み、トリプルギターの5人編成で「島国DNA」を演奏。一段とラウドになったサウンドに乗せて、海鮮料理の名前を叫ぶ声がアリーナに響き渡った。そして最後にバンドはキラーチューン「日本の米は世界一」で会場のテンションを上げ、トップバッターとしての役目を果たした。

5人合わせてSUPER Perfumeです!

Perfume (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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二番手として登場したPerfumeは、飛び交うレーザーの中で「ポリリズム」「エレクトロ・ワールド」と初期からの人気曲を連発。肌を震わせるような低音のビートで、会場の空気を一変させた。さらに現在アジアツアー真っ最中の彼女たちは、このアジアツアーに向けてリリースされた最新シングル「The Light」を日本のライブで初披露。昨年のイギリス・ロンドン公演でお披露目された「ラヴ・クラウド」へと続け、海外仕様な最新モードのPerfumeもオーディエンスに見せつけた。

Perfume (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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一瞬の暗転ののち、ステージ上に新たに2人のメンバーが加わった。“む~たん”こと村上信五と、“ま~たん”こと丸山隆平だ。どよめき混じりの大歓声の中、ロングヘアのウィッグをかぶった村上と丸山を加えた5人は、見事にシンクロした動きで「ワンルーム・ディスコ」をダンス。村上と丸山の歌声にもオートチューンがかけられ、作り込まれたコラボパフォーマンスが1曲フルサイズで披露された。曲が終わると彼女たちは「5人合わせてSUPER Perfumeです!」と自己紹介。村上は「初めてツインテールにしたの~」、丸山は「ちょっとチーク入れてみました~」と裏声でトークし、客席から「かわいい!」という声が上がっていた。2人が帰ったあとで、あ~ちゃんはリハーサル時の彼らについて「本当に死にそうになりながら練習してくれて」と、その真面目でストイックなところを絶賛。Tシャツに半ズボンという姿でやって来た村上が「ああ……リハ着を忘れてもうた……」と言っているのを見て「それリハ着じゃないんだ……」と心の中で思ったこと、そしてスタッフが買ってきた半ズボンに目の前でおもむろに履き替えたことを明かして客席の笑いを誘った。

Perfume (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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観客との一体感を高めるためにリズムに合わせて一緒に声を出す、Perfumeのライブでは恒例となっている「P.T.Aのコーナー」では、2020年末の「NHK紅白歌合戦」でPerfumeが踊って楽しかったという、SUPER EIGHTの「前向きスクリーム!」をみんなでダンスすることに。客席にはたくさんのeighter(SUPER EIGHTファンの呼称)が来ていることもあってオーディエンスの多くが完璧な振りで踊り、Perfumeは会場中に人々の心をぐっとつかんでいた。なお、のちにSUPER EIGHTのメンバーが語ったところによると、Perfumeが「前向きスクリーム!」を踊ることを知らされていなかったメンバーは、裏手でこの一部始終を見て感動していたという。Perfumeはその後、ハードなダンストラック「Party Maker」と代表曲「チョコレイト・ディスコ」でフロアを沸かせてライブを終えた。

ペンライトに感動した石崎ひゅーい、色を注文

石崎ひゅーい (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

石崎ひゅーい (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

石崎ひゅーいのライブは「さよならエレジー」でスタートし、疾走感あふれるバンドサウンドで会場の熱気は上昇。目の前の観客に「歌える?」と問いかけて石崎がマイクから離れると、オーディエンスによる合唱が沸き起こった。客席で光るカラフルなペンライトを物珍しそうに見ながら「きれいだなあ……」と何度もつぶやく石崎。彼がサポートメンバーに「何色が好きですか?」と聞くと「青」と答えたことから、観客は機転を利かせてペンライトを青色に変え、夜空のような青い光に包まれながら石崎は「宇宙百景」とバラードナンバー「花瓶の花」を歌い上げた。

左から安田章大、石崎ひゅーい。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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曲が終わると「超気持ちいいです。みんなにも味わわせたいな」と言ってオーディエンスに感謝した石崎。ふと思った「白とかってあるの? というかこれって注文するものなの?」という疑問を彼が口にすると、笑い声とともにペンライトが一斉に白く変わった。そして今度は白い光の中、白いチューリップを歌ったデビュー曲「第三惑星交響曲」を歌唱。「夜間飛行」が始まる前にはオーディエンスと心を交わし合うようにコール&レスポンスを繰り広げ、星空のような光の中で歌声を響かせた。聴く者の胸を打つようなエモーショナルなライブの最後の曲は、安田章大とのコラボによる「虹」。バンドメンバーは退場して、2人が弾くアコースティックギターだけのシンプルな音の上で、彼らはい美しいハーモニーを響かせた。曲の終盤には観客も含めての大合唱になり、会場は感動で包まれた。

いきものがかりがeighterに感謝「皆さんの愛する人たちのパワーのおかげ」

吉岡聖恵(いきものがかり) (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

吉岡聖恵(いきものがかり) (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

2日目の最後のゲストアクトは、リーダー・水野良樹が「EIGHT-JAM」の番組収録にコメントゲストとして頻繁に出演しているいきものがかりだ。「ブルーバード」でライブの幕が開くと、吉岡聖恵の貫禄すら感じるパワフルな歌声が一瞬で会場を掌握。「気まぐれロマンティック」ではアリーナを揺らすようにオーディエンスが飛び跳ねながら盛り上がった。そして「じょいふる」で、吉岡は広いステージを隅から隅まで縦横無尽に動き回って熱唱し、客席では無数のタオルが回る。のちのMCで水野が「安心してください、いきものがかりのCDを持ってない人でも、なんとなく知ってる曲が多いです」と語った通り、そのキャリアを通して発表されたヒット曲の数々が、この日は惜しみなく次々に披露された。

大倉忠義と村上信五を迎えた、いきものがかりのコラボライブ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

大倉忠義と村上信五を迎えた、いきものがかりのコラボライブ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

「このあとにSUPER EIGHTの皆さんが来ますので、今すごくプレッシャーなの(笑)」「さらにプレッシャーを自分たちにかけようということで、2人だけで演奏したいと思います」という水野の振りで始まったのはデビューシングル「SAKURA」。自分たちの原点に戻るようにアコースティックギター1本で行われた2人のパフォーマンスに、観客はペンライトを桜色にしてじっと静かに聴き入っていた。ここでゲストとして呼び込まれたのは大倉忠義と村上信五。大倉はカホンとシンバルとツリーチャイム、村上はエレクトリックピアノで演奏に参加し、優しい音色を重ねながら「笑顔」でセッションをした。

水野良樹(いきものがかり) (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

水野良樹(いきものがかり) (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

吉岡はこのコラボを振り返って「いつも自分たちのバンドでやってるから、今日皆さんと特別な場を過ごせて本当にうれしかったです」と感慨深げにコメント。水野も「番組に出させていただくと、SUPER EIGHTの皆さん優しいんですよ。音楽の話を大事に扱ってくれて、僕らを優しく迎えてくれて。そのパワーで番組に出させてもらったり、今日のステージに立たせてもらっています。皆さんの愛する人たちのパワーのおかげだと思います」と言ってeighterたちに感謝を捧げた。最後に吉岡は「コイスルオトメ」を熱唱し、いきものがかりのライブを締めくくった。

SUPER EIGHTの多彩な魅力を見せつけた2日目のステージ

SUPER EIGHTのライブの様子。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

SUPER EIGHTのライブの様子。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平[拡大]

そしていよいよこのフェスの主役、SUPER EIGHTが登場。それぞれの楽器を手にした5人が「High Spirits」でソロを回すと、待ってましたとばかりに大歓声が上がる。床からスモークが吹き上がるド派手な演出で「象」をプレイしたあとで、横山裕が「まだ僕らのことを知らない方もたくさんいらっしゃると思います」と語り、ほかの出演アーティストのファンに自己紹介するための名刺代わりの曲として、彼らは「ズッコケ男道」を披露。さらに「生きてる僕ら」「未完成」と続け、オーディエンスが力いっぱいに振るペンライトの動きに呼応するように、5人の演奏もどんどん熱を帯びていく。MC中に思い出したように「あ、マルありがとう」とつぶやいた横山。彼は誕生日プレゼントとして丸山隆平からビンテージのテレキャスターをプレゼントされたという。横山はそのギターを弾きながら「次は僕たちが昔から大切にしている曲です」と紹介し、それぞれの思いを噛みしめるように5人は「Baby Baby」を熱唱した。

「EIGHT JAM」初日のSUPER EIGHTのライブは全編バンドセットで行われたが、2日目となったこの日、彼らはここで楽器を下ろして横一列に立ち、まずはバラードナンバー「オモイダマ」を歌唱。続けてPecori(ODD Foot Works)が作詞、SHUN(FIVE NEW OLD)とMONJOE(DATS)が作・編曲した全編ラップの「大再生」でマイクリレーを繰り広げ、SUPER EIGHTの引き出しの多さと多彩な魅力を見せつけていく。「T.W.L」で観客が一斉にタオルを振り回すと、それを見たメンバーは笑顔に。最後に5人で「T.W.L」の決めポーズをした瞬間、Wを担当した安田章大のパンツが勢い余って少し破れるというハプニングもあった。

SUPER EIGHT×打首獄門同好会の8人編成バンド誕生

再び5人が楽器を構えると、安田が「このグループはこれまでもいろんな歴史がありまして。その中で、これからどうやってやっていこうかというときにWANIMAの皆さんが作ってくれた曲です」と紹介し、彼らにとって6人体制初のシングルとなった1曲「ここに」がスタート。さらに、SUPER EIGHTに改名したことを受けて冒頭のコールが変更になった「勝手に仕上がれ」というグループの転機を象徴するような曲が続き、会場はこの日一番の盛り上がりになった。そしてついにライブ本編はラストに。メンバー5人の音楽への愛が爆発した1日の締めくくりに、彼らは「愛でした。」をオーディエンスに届けた。

SUPER EIGHTと打首獄門同好会のコラボライブ。 (c)EIGHT-JAM FES / Photo by 岸田哲平

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客席から沸き起こるアンコールの声に応えて再びそれぞれの定位置に戻ったSUPER EIGHT。彼らはアンコールの1曲目として、ステージから火柱が吹き上がる中、熱気あふれる演奏で「NOROSHI」を披露した。さらに彼らは打首獄門同好会の3人をステージに呼び込み、トークを展開。打首獄門同好会の大澤敦史は2組の出会いのきっかけについて「うちのメンバー(junko)がeighterで、絶対に好きになるから観るべきと言われてライブに行って、想像以上にノックアウトさせられまして」と振り返った。こうして始まったのは2組のコラボによる、打首獄門同好会が楽曲提供した「ハライッパイ」。ツインドラム、ツインベース、トリプルギターとキーボードという8人編成によって、ラウドなバンドサウンドはますます厚みを増してアリーナに響き渡った。丸山とjunkoは互いのベースを交換して演奏したため、鎖をストラップにしたピンクのベースを丸山が低めのポジションで弾くという、なかなか観ることができないひと幕も。最後はオーディエンスも含めて全員で「ハライッパイ!」と叫び、ステージから客席に金テープが発射された。

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セットリスト

テレビ朝日開局65周年記念「EIGHT-JAM FES」2024年6月22日 さいたまスーパーアリーナ

打首獄門同好会

01. 筋肉マイフレンド
02. 地味な生活
03. 部長ぷっちょどう?
04. なつのうた
05. BUNBUN SUIBUN
06. カンガルーはどこに行ったのか
07. 島国DNA with 横山・安田(SUPER EIGHT
08. 日本の米は世界一

Perfume

01. ポリリズム
02. エレクトロ・ワールド
03. The Light
04. ラヴ・クラウド
05. ワンルーム・ディスコ with 村上・丸山(SUPER EIGHT)
 P.T.A.のコーナー
06. Party Maker
07. チョコレイト・ディスコ

石崎ひゅーい

01. さよならエレジー
02. ワスレガタキ
03. 宇宙百景
04. 花瓶の花
05. 第三惑星交響曲
06. 夜間飛行
07. 虹 with 安田(SUPER EIGHT)

いきものがかり

01. ブルーバード
02. 気まぐれロマンティック
03. じょいふる
04. SAKURA
05. 笑顔 with 大倉・村上(SUPER EIGHT)
06. コイスルオトメ

SUPER EIGHT

01. High Spirits
02. 象
03. ズッコケ男道
04. 生きてる僕ら
05. 未完成
06. Baby Baby
07. オモイダマ
08. 大再生
09. T.W.L
10. ここに
11. 勝手に仕上がれ
12. 愛でした。
<アンコール>
13. NOROSHI
14. ハライッパイ with 打首獄門同好会

※記事初出時、本文に誤字がありました。お詫びして訂正します

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