コーラス隊を交えたXmas仕様のパフォーマンス
「ももいろクリスマス」、通称「ももクリ」は2010年に初開催されて以降、毎年この時期に行われている恒例の大型ライブ。感染症対策の“声出し制限”がない環境で開催されるのは、2019年以来4年ぶりだ。これまで何度も「ももクリ」が開催されてきたおなじみの会場、さいたまスーパーアリーナには巨大な歯車のセットが存在感を放つメインステージと、アリーナ中央の円形ステージが設置された。本公演のサブタイトル「PLAYERS」には「今年結成15周年を迎え、メンバー1人ひとりがソロとしても活躍する中、4人がそろったときにはそれぞれが”PLAYER”として絶妙なバランスでももクロの一員になる」「4つの“LAYER”が重なることで最強の“PLAYER”になる」という意味が込められている。そして、今回のステージを彩る歯車はももクロの4人が、世の中やモノノフたちを動かしているという暗示になっている。
ABEMAによる生中継も行われる中、ステージにはまずコーラス隊を務めるDreamers Union Choirが登場し、「We Wish You a Merry Christmas」を響かせる。麗らかなハーモニーにより場内にクリスマスらしいムードが漂ったかと思えば、次の瞬間には「ももクリ」お決まりのオープニング演出である、格闘技大会「PRIDE」のテーマソングが爆音で響き渡り、場内のボルテージが急上昇。ステージ上で噴出する火花、レニー・ハートの勇ましいコール、コーラス隊の厚みのある歌声がモノノフ(ももクロファンの呼称)のテンションを引き上げた。
ブラックとゴールドを基調としたドレス衣装で登場したももクロは、バックバンド・DMB(ダウンタウンももクロバンド)の盤石な演奏をバックに、打ち込みからバンドサウンドにリアレンジされた「momo」でライブの幕を開ける。つんざくようなギターソロが炸裂する中、4人はクールかつ力強いステージングで観客の視線を釘付けに。さらに、ライブで披露されることの少ないレア曲「LOST CHILD」や、BLUE ENCOUNTが制作したロックチューン「Re:volution」と続き、場内をレーザー照明が行き交ったり、豪快な火柱が上がったりと、今年の「ももクリ」も序盤からフルスロットル。昨年の「ももクリ」のテーマソング「L.O.V.E」ではメンバーがトロッコに乗り込んでセンターステージへ。360°全方位へ歌声を届けた。
とにかく明るい安村&小林幸子の登場に大喝采
「この日(クリスマスイブ)を待ちわびてました!」とはしゃぐ
その後の幕間映像では、4月13日と14日に行われる「ももクロ春の一大事2024」の会場が、京都・亀岡運動公園に決定したことが告げられた。「ももクロ春の一大事」は全国の自治体からオファーを募集し、地方都市とタッグを組む形で毎年開催されているライブイベント。このほか、本日の公演では新曲「Brand New Day」が日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」1~3月度クールのテーマソングに決定したこと、番組に高城が“旅人”として出演することも告知された。
「れにちゃんのぉ↑↑ ちょっといいとこ 見てみたい」という歌詞に合わせ、高城がマジックやかくし芸を披露するのが恒例のクリスマスソング「サンタさん-ZZ ver.-」。この曲では今年イギリスの公開オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出演して大きな注目を浴びた
観客が一斉にペンライトをオフに
ライブ終盤も、百田が「走れ!-ZZ ver.-」ラストのサビ前のソロパートを歌ったあと、「まだまだ盛り上がっていきましょう!」と呼びかけるなど特別な瞬間が続く。ウインターソング「空のカーテン」では曲が始まる前、ペンライトをオフにするように促す文字がスクリーンに。場内が一気に暗くなり、厳かなムードが充満する中、ももクロはスクリーンに映し出されるオーロラの映像をバックにセンターステージから繊細で伸びやかな歌声を響かせ、聖夜にふさわしいステージを届けた。堂本剛(KinKi Kids)の提供曲「桃色空」でも観客は一斉にペンライトの光を消し、4人の儚い歌声にじっくりと聴き入った。
ブラス隊のサウンドを前面に押し出した「ロードショー」をもってライブ本編は終了。おなじみの出囃子「overture~ももいろクローバーZ参上!!~」でスタートしたアンコールでは、前山田健一(ヒャダイン)が作詞作曲し、布袋寅泰がギターで参加した「MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰」が披露された。モノノフの「うりゃおい」や「NIPPON! PO PON!」という声を一身に浴びつつ、4人は巨大なうちわを持って歌唱。そのうちわに、ライブのオープニングムービーに登場した4人の各キャラクターの“技名”が映し出された。
続いてももクロは、モノノフからの人気が高いウインターソング「白い風」を昇降式のセットの上で熱唱し、芯のある歌声で観客を虜にする。最後に披露されたのは、2022年発表のアルバム「祝典」に収録された尾崎紀世彦「また逢う日まで」のカバー。2日間にわたる「ももクリ2023」が大団円へと導かれた。ラストのMCでは、
終演後には、2024年にリリースされることが告知されていたももクロの7thアルバムの発売日が5月8日、タイトルが「イドラ」に決定したことを告げる告知映像が上映された。この“クリスマスプレゼント”を受け取ったモノノフたちは、来年のももクロに対する期待感を膨らませながらさいたまスーパーアリーナをあとにした。なお、ABEMAでは1月7日18:00より「ももクリ2023」のライブ映像の完全版が配信される。
セットリスト
ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス2023 PLAYERS」2023年12月24日 さいたまスーパーアリーナ
01. momo
02. LOST CHILD
03. Re:volution
04. L.O.V.E
05. PLAY!
06. 誓い未来
07. ゲッダーン!
08. ショービズ
09. BLAST!
10. HAND
11. 真冬のサンサンサマータイム
12. サンタさん-ZZ ver.-
13. 泣いちゃいそう冬
14. 走れ!-ZZ ver.-
15. 空のカーテン
16. 黒い週末
17. 今宵、ライブの下で
18. 桃色空
19. ロードショー
<アンコール>
SE. overture~ももいろクローバーZ参上!!~
20. MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰
21. 白い風
22. また逢う日まで
ライブ情報
ももクロ春の一大事2024
2024年4月13日(土)京都府 亀岡運動公園
2024年4月14日(日)京都府 亀岡運動公園
太田忠司 @tadashi_ohta
1日目を高い席で観てたのだけど「白い風」を歌う前にスタッフが定位置についたメンバーをハーネスで繋ぐ作業をしてたのでリフトするんだなと思ってた。でも作業が妙に滞っている様子で、結局リフトされることはなかった。どうやら1日目はトラブルで出来なかったみたいだね。 https://t.co/0tv3hmmNuB