キース・ジャレットのライブを実現させたのは…18歳の女性プロモーターが主人公の映画公開

ピアニストのキース・ジャレットが行ったライブの舞台裏を、当時18歳だった女性プロモーターを主人公に据えて描く音楽青春映画「KÖLN 75」。同作が、「1975年のケルン・コンサート」の邦題で4月10日に公開されるとわかった。

ジャレットが1975年1月24日にドイツ・ケルン歌劇場で行った演奏は、のちにライブアルバム「ケルン・コンサート」としてリリースされ、400万枚以上を売り上げた。その伝説的ライブは開幕直前まで予期せぬトラブルの連続により中止寸前だったものの、18歳の女性プロモーターの機転や行動力・情熱で実現したという経緯が。このたびの映画では、そんなエピソードが史実にもとづいた劇映画としてつづられる。

物語の主人公は、ドイツ・ケルンに住む高校生ヴェラ・ブランデス。音楽やナイトクラビングが大好きな彼女は、厳格な歯科医の父親への反抗心もあり、ふとしたきっかけで来独ミュージシャンのツアーをブッキングするバイトを始める。そして仕事が軌道に乗り始めた頃、ベルリンのジャズフェスティバルに出向いた彼女は、キースの演奏を聴いたことで雷に打たれるほどの衝撃を受け、彼のケルン公演を実現させることを決意。そしていくつもの困難を乗り越えて当日を迎えるも、希望していたものとは違う種類のピアノが用意されていたことからキースに演奏を拒否されるのだった。

監督を務めたのは「The Ticket（原題）」を手がけたイド・フルーク。ドラマ「My Daughter Anne Frank（英題）」でアンネ・フランクを演じ、「そして明日は全世界に」でも知られるマラ・エムデがヴェラ役に起用された。加えて「ファースト・カウ」「パスト ライブス／再会」のジョン・マガロがキース役で出演したほか、マイケル・チャーナス、アレクサンダー・シェアーもキャストに名を連ねている。

「1975年のケルン・コンサート」は東京・新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開。配給はザジフィルムズが担う。なお「ケルン・コンサート」のリリース50周年を記念して「ケルン・コンサート 50周年記念限定盤 2LP」が本日12月12日にリリース。ユニバーサル ミュージック・ストアでは特典施策も実施中だ。