「石炭の値打ち」日本上映を受け、監督のケン・ローチからビデオメッセージ到着

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1977年に製作されたテレビ映画「石炭の値打ち」が日本で公開されることを受け、監督のケン・ローチが日本のファンに向けて送ったビデオメッセージが到着した。今回のビデオメッセージは、本作を配給するスモモからの依頼をローチが快諾し、実現されたものだ。

「石炭の値打ち」場面写真

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炭鉱の町を舞台にした本作は、イギリス皇太子の視察訪問に右往左往する人々をコメディ調で描く第1部と、労働者への人権軽視と管理体制のずさんさが引き起こす悲劇が淡々と描写される第2部で構成されている。ボビー・ナットリタ・メイが出演。日本では未ソフト化、未配信であり、2024年に開催されたイベント「サム・フリークス Vol. 27」で日本初上映された。

「石炭の値打ち」場面写真

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ビデオメッセージの中で、まずローチは「50年前に作られた作品が新しい観客に届くのは本当に私たちにとって喜びです」と感謝。続けて「この映画は脚本家バリー・ハインズ、プロデューサーのトニー・ガーネット、そして私との会話から始まりました。私たちは1966年~1968年に『ケス』という映画で一緒に仕事をしていてそれがうまくいったのでまた一緒に映画を作りたいと思っていました」と当時を回想する。

「石炭の値打ち」場面写真

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また映像では、本作の製作過程や撮影現場での様子、第1部と第2部で描きたかったことが解説されている。ローチは「古い炭鉱仲間たちにこの映画を見たか尋ねると『悪くなかった』と言いました。彼らが『悪くなかった』と言うときは本当は『良かった』と思っているのです」「彼らは決して『良い』とも『素晴らしい』とも『よくできた』とも言いません。ただ『悪くなかった』と言うだけ。それが炭鉱労働者の典型的なユーモアなのです」と述懐した。

「石炭の値打ち」場面写真

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さらにローチは「私たちの国は、気候変動や貧困、不安に直面しています」「私たちは今も戦争や災害を目の当たりにしています。私が皆さんに伝えたいのは、だからこそ炭鉱労働者たちの闘争と強さを忘れずに、連帯の重要さを再認識して継承していかなければならないということです」と日本の観客にメッセージを送った。最後は「楽しんでいただけることを願っています。そして、最善を尽くしましょう」と締めくくられている。

「石炭の値打ち」は11月14日より東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開される。

特別映像「ケン・ローチ監督『石炭の値打ち』を語る」

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©Journeyman Pictures

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