村田沙耶香の小説をもとにした同作の舞台は、人工授精で子供を産むことが定着し、夫婦間の性行為はタブーとされる近未来の日本。恋や性愛の対象は家庭外の恋人か2次元キャラが常識になり、“両親が愛し合った末”に生まれた子は異常とみなされる世界だ。
予告編には、主人公・雨音が学校で「お前、人工授精じゃないの? 気持ち悪い」といじめられ、母親にも「なんで普通じゃない方法で私を妊娠したの?」と嫌悪感を抱く姿が映し出される。そんな雨音は2次元キャラのラピスに恋をして“普通”を求め、同級生の水内とも特異な性関係を持つようになる。大人になった雨音は性愛を持ち込まない結婚生活を望むも、夫からの性行為の要求に耐えられず離婚。やがて朔と再婚し、恋愛や性のない実験都市・楽園(エデン)で穏やかな生活を送るが、人工授精による妊娠が2人の関係を揺るがす。映像に乗せて
蒔田が雨音に扮し、
雨音が恋をするアニメキャラクターの少年・ラピスのキャラクターデザインを手がけたのは、ずっと真夜中でいいのに。やEveのミュージックビデオで知られるアニメーション作家・Waboku。ラピスについて「デザインに取り掛かる前に、宙を見つめて小一時間思案していた」と明かし、「普通のアニメキャラにはない奥行きが少しでも生まれ、誰かの心に届く事を願っています」とコメントしている。監督の
「消滅世界」は11月28日に東京・新宿シネマカリテほか全国で公開。
映画「消滅世界」予告編
Waboku(アニメーション作家)コメント
この世界のアニメキャラが持つ存在感は、言うまでもなく現実のアニメよりも大きいです。
空想の産物である彼らと、フィクション越しでしか関わる事ができない私たち。
その壁が取っ払われたとき、果たしてどんな関係性に変わるのか、お互いがどう見え始めるのか。
デザインに取り掛かる前に、宙を見つめて小一時間思案していた記憶があります。
「キャラひとり生み出すなら、本来それくらい考えなきゃダメ。」と諭されている気がして猛省もしました。
そんな気持ちで描き上げたラピス。
普通のアニメキャラにはない奥行きが少しでも生まれ、誰かの心に届く事を願っています。
川村誠(監督)からWabokuへのコメント
Wabokuさんの退廃的で独特な作風・世界観に
「消滅世界」との親和性を感じ
主人公が愛するキャラクター・ラピスのデザインを
お願いしましたが、作品のコンセプト、
物語に強く共感いただいて
作画いただけたことが何よりの喜びです。
次第に漂白されていく人間の世界とは裏腹に
色彩が失われた世界で色を取り戻していくラピスの造形は、
主人公の葛藤と希望を象徴するものとなりました。
Wabokuさんによる劇中アニメイメージと
もう一人の主人公ラピスが
作品を牽引してくれているので
是非劇場の大スクリーンでご覧いただきたいです。
蒔田彩珠の映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
蒔田彩珠と栁俊太郎が夫婦になり“エデン”へ、「消滅世界」予告編
アニメーション作家・Wabokuが手がけた2次元キャラも登場
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