映画「
同作は、東京のどこかに“爆発予定の爆弾”が仕掛けられたという前代未聞の事態を舞台に、取調室での尋問と現場の捜査が同時進行で展開する物語。ヘルシンキ国際映画祭ではアジア映画のショーケース部門Asian Cutsに選出された。
ワールドプレミアの会場となったビオ レックス ラシパラツィ(Bio Rex Lasipalatsi)には、現地の観客やフィンランド在住の日本人客が詰めかけ、415席に対して430人の観客が来場。初めて海外映画祭に参加した山田は大歓声に感激しながらレッドカーペットを歩き、佐藤とともに満面の笑みを見せていた。
上映前の舞台挨拶でフィンランド語での自己紹介を終え、温かい拍手を浴びた山田は「フィンランドの方がこれだけ日本の作品に高い関心を抱いて、こうして集まっていただけることが何よりうれしいです」と挨拶し、「日本には素晴らしい作品、素晴らしい監督、素晴らしい俳優がたくさんいます。『爆弾』はそれをもっと知っていただくための足掛かりになる作品だと思うので、ぜひぜひ楽しんでください!」と呼びかける。佐藤は好きなフィンランド語として「SISU」を挙げ、「フィンランド人の魂、不屈の精神ということで若い頃からこの言葉が大好きで、敬愛するフィンランドに来られて幸せです。今日はこの上映が終わったあと、サーモンスープを食べるのが楽しみです!」とコメントした。
上映後には、拍手喝采とスタンディングオベーションが沸き起こった。ティーチインで「スズキタゴサクという、気持ちが悪く卑しいキャラクターを演じるのどんな気分でしたか?」と質問が飛ぶと、佐藤は「まず原作の小説がすごく面白くて。とんでもないキャラクターだけど、俳優としては正直誰にも渡したくないなと思ったし、ぜひやりたかったんです」と答える。
劇中でメインの舞台となる取調室のシーンに関して「同じ部屋のシーンが連続しますが、どうやって乗り越えましたか? 寂しくはなかったですか?」という質問が寄せられると、山田は「そこに取り組まなきゃいけない撮影がある限りは、寂しさは感じないです」と即答し、「チームでがんばっているから寂しいと感じることはないけれど、僕はすごく集中しないといけない役だったので……。現場でも静かに過ごしていたんですが、もっとみんなでトークを楽しんだりしたかったなと思います。伊勢役の寛一郎くんには、最後『山田くん、もうちょっと心開いてくれたらよかったな』と言われちゃいました(笑)」とも語り、観客の笑いを誘った。
「この映画祭以外で、フィンランドで面白かったことは?」との問いがあると、山田が初めて食べた“トナカイ料理”を挙げて「トナカイはサンタさんのソリを引くイメージがあるんですけど、まさか食べるとは思わなかった」と述べる。佐藤は「そしたらめっちゃおいしかったんです!」と続けた際には、山田は「これからは、サンタさんとトナカイをまっすぐ見られないかもしれません……」とつぶやいた。
「爆弾」は10月31日より全国でロードショー。呉勝浩の同名小説を「帝一の國」「キャラクター」の永井聡が映画化した。
映画「爆弾」本予告
山田裕貴の映画作品
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【イベントレポート】「爆弾」山田裕貴、初の海外映画祭でフィンランドへ トナカイ料理に「まさか…」(写真19枚)
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