新人監督の入江祐斗による初長編自主映画「台風なんだって、明日」の完成に向けたクラウドファンディングが、8月29日までMotionGallery(モーションギャラリー)で実施中。本作が初主演となる三鈴晃幹のほか、
自殺と家族をテーマとする本作は、車による人身事故を起こしてしまった妻を支える29歳の千明雅也、実父から性加害を受けて家出をした17歳の撫川葉月、悲観的な思考を持ち公開自殺を決意した25歳の布往亮介による群像劇。三鈴が雅也、冨手が雅也の妻・千明弥梨、前田が亮介を演じ、オーディションで約100人から選ばれた永島楓月が葉月役に起用された。
目標金額は100万円。撮影はすでにクランクアップを迎えており、集まった資金は編集作業、映画祭への出品、劇場公開へ向けた資金として活用される。入江は「命の尊さや美しさ、生きることの大変さ、隣にいる人に手を差し伸べたくなる、隣にいる人に『助けて』と言えるようになる、人が生きるとは何かを考えるきっかけになるような映画を作ります」とコメントし、彼と約2年前から企画を進めてきた三鈴は「『家族』とは決して簡単に断ち切られない安心感とともに存在する関係で、正解も不正解もない綱渡りのような繊細さがあると、千明雅也を演じあらためて実感いたしました」と振り返った。
「台風なんだって、明日」は2026年の劇場公開を目指している。
入江祐斗 コメント
初めまして。監督の入江祐斗です。
今作は自殺をテーマに置いていますが、その行為を肯定、または否定することを目的に制作していません。
数年前、私の好きなアーティストが自ら命を断ちました。知名度が高い方ではなかったため、そのことはネットニュースに小さく掲載されただけでした。その数日後、誰もが知る人気俳優が自ら命を断ちました。ワイドショーやSNSで連日騒がれ、巷では悲しみに暮れる声で溢れていました。
私は命の価値に大小があるなんて考えたこともありません。今でもそう思っています。
ただ、その出来事が、この世界が、命の大きさを無理やり提示してきたように感じました。
そのことが悔しくてたまりませんでした。
その日を境に、私は命について、自殺について、考えるようになりました。
私自身は、自殺は良くないことだと思っています。ただ、声高々にそう発言することはできません。
貧困に苦しむ方、持病を抱える方、どうしようもない辛さに耐えられない方には、自殺というものが針の筵からの解放になってしまうのではないかと思うからです。
今作では、自殺を選択してしまう方だけでなく、その周りにいる人たちを密に描きました。そうしたら、自然とこの映画は、“家族”の物語になりました。
血のつながりだけではなく、さまざまな家族のお話しです。
命の尊さや美しさ、生きることの大変さ、隣にいる人に手を差し伸べたくなる、隣にいる人に「助けて」と言えるようになる、人が生きるとは何かを考えるきっかけになるような映画を作ります。
三鈴晃幹 コメント
この映画の企画は2年ほど前から監督と温めてきました。
監督から「一緒に映画を作りたいんです」と言ってもらった時の、絶対に素敵な作品にするという思いを今も鮮明に覚えております。
僕がこの作品に感じたのは「家族」です。様々な家庭の問題とそこに生まれるそれぞれの愛は時に温かく、時に冷たく歪な側面を見せます。「家族」とは決して簡単に断ち切られない安心感とともに存在する関係で、正解も不正解もない綱渡りのような繊細さがあると、千明雅也を演じあらためて実感いたしました。
実際の僕も近い関係性の人ほど気持ちに触れるのが小っ恥ずかしく素直に向き合うのを躊躇してしまう時も...皆様はどうでしょうか?
大切な人を大切に思うキッカケになればと思っています。
皆様の温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。
入江祐斗 @IRIEtty_NU
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