これが長編デビュー作となる
現代美術家の岡田裕子は「登場人物は苦しみの中、鳴けないウサギのように静かで、平地がゆえに隠れる場所もない。途方に暮れるほど平らな静けさの中、抜身のナイフのような緊張感と共に、いつしかわたしも愛を探していた」とコメント。また映画監督であり脚本家、俳優の
「平坦な戦場で」は、7月5日より東京の池袋シネマ・ロサ、7月26日より大阪・シアターセブンで公開。愛知・シネマスコーレでも上映される予定だ。
※「平坦な戦場で」はR15+指定作品
映画「平坦な戦場で」特報
岡田裕子(現代美術家)コメント
ウィリアム・ギブスンの詩の断片を思わせる“平坦な戦場で”、これは漫画「リバーズ・エッジ」(岡崎京子)でも引用された言葉だ。1990年代の岡崎の作品は、窒息しそうな若者の空気感を音楽と色で彩った。だが2020年代を映す遠上恵未監督の平坦な戦場は、それは空気もない宇宙のように静かだ。登場人物は苦しみの中、鳴けないウサギのように静かで、平地がゆえに隠れる場所もない。途方に暮れるほど平らな静けさの中、抜身のナイフのような緊張感と共に、いつしかわたしも愛を探していた。これはドラマではなくて映画。映画とはこういうものだったなと思い出させてくれた。
佐藤佐吉(映画監督・脚本家・俳優)コメント
「平坦な戦場で」は特別な出来事を描くわけではない。けれどもそこに映し出される光景は心をかき乱す。
すぐ隣にある違和感や息苦しさ、多くの人が気づかぬふりをしているその揺らぎをカメラは捉える。
櫻井成美と野村陽介は感情を押し出すでもなく感傷に流れるでもなくただその場に「いる」。
彼らの佇まいこそがこの作品の説得力になっている。
遠上恵未監督も登場人物たちの揺らぎに静かに寄り添う。その距離感はむしろ深い関心の裏返しだ。
この映画は誰かの物語ではなく観客自身の経験と向き合うための装置として機能している。
問いかけられるのは物語ではなくあなたの居場所そのものだ。
坪井篤史(「シネマスコーレ」支配人)コメント
「平坦な戦場で」とは自分が審査員をしていたカナザワ映画祭で出会いました。
審査しなくてはいけない立場でありながら、この作品は映画祭ではなく、映画館でこの作品にお金を払って観る観客からいろんな感想をもらうべき、と興行者の意見が浮かんでしまいました。
それはなぜか。
遠上監督はもちろん、キャスト・スタッフの皆さんが観客の顔を想像して演出できていること。
これは映画館で皆さん、体験して、「平坦な戦場で」を育ててほしいです。
もちろん、シネマスコーレでも上映します!
南阿豆(舞踏家)コメント
高校生の時、大好きで付き合えた彼と
セックスしたことを思い出しました
どうしようもない村木に呆れ笑い
面白い映画なのだと感じました
理性やお金を考え過ぎて、社会に閉じ込められて
生きるということ、真情の発露がない
何か自分という存在が殺されてどんどん曖昧になっていく感じ
そんな中でも、のぶえとホームレスの女性の
素敵な一夜の絵空事
布団で横になってただ泣いていた彼女の涙から目が離せなかった、
私の想いも彼女の涙の中にいた、
嬉しいのか、悲しいのか、口惜しいのか、惨めなのか…
私だけではない、村木やのぶえの感情も
彼女の涙の中で溢れ出したような、
私はあのシーンがとても好きです。
櫻井成美の映画作品
リンク
おおとも ひさし @tekuriha
日常が、人を殺す…10代の男女が性的搾取に遭遇する「平坦な戦場で」特報公開 -
"玉りんど、佐倉萌、竹下かおり、安藤チカラ、つかさ、山田荘一朗、上野山圭治、金子翔、大野やすひろ、大河原恵もキャストに名を連ねた。 https://t.co/DIGkwZWuh4