「その花は夜に咲く」監督登壇のワールドプレミア開催決定、門脇麦らの感想コメントも届く

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「第三夫人と髪飾り」のアッシュ・メイフェアが監督・脚本を担った映画「その花は夜に咲く」のワールドプレミア記念舞台挨拶が、3月22日に東京・シネマート新宿で開催決定。あわせて、同作を鑑賞した著名人からコメントが到着した。

「その花は夜に咲く」ポスタービジュアル

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「その花は夜に咲く」場面写真

「その花は夜に咲く」場面写真[拡大]

「その花は夜に咲く」場面写真

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同作は、1998年のベトナム・サイゴンを舞台に、望まぬ性に生まれた歌手サンと、闇の地下ボクシングに手を染めるナムの愛の軌跡を描くラブストーリー。チャン・クアンがサン、ヴォー・ディエン・ザー・フイがナム、「侍タイムスリッパー」の井上肇がミスター・ヴーンに扮した。

ワールドプレミア記念舞台挨拶には、メイフェアと井上が登壇する。チケットは3月14日21時30分にシネマート新宿の公式サイトで発売され、残席がある場合のみ、3月15日の同館オープン時より窓口でも取り扱われる。

俳優の門脇麦は「傷跡からも孤独からも目を背けず、はち切れそうな魂を常にフレームの真ん中で捉え続ける監督の眼差しが胸に刺さりました」と感想を寄せる。文筆家、映像作家、俳優の小川紗良は「この映画で、サンの美しさに目を奪われない者はいないだろう」、「片袖の魚」「老ナルキソス」を手がけた映画監督の東海林毅は「アッシュ・メイフェア監督がなぜ演技経験のない19歳のトランスジェンダー女性に主演を託したのか、答えは映画を観れば明白だろう」と思いをつづった。

「その花は夜に咲く」は、3月21日よりシネマート新宿ほか全国で順次ロードショー。

※「その花は夜に咲く」はR15+指定作品

映画作品情報

「その花は夜に咲く」ワールドプレミア記念舞台挨拶

2025年3月22日(土)東京都 シネマート新宿
12:10の回上映後
<登壇者(予定)>
アッシュ・メイフェア / 井上肇

門脇麦(俳優)コメント

傷跡からも孤独からも目を背けず、はち切れそうな魂を常にフレームの真ん中で捉え続ける監督の眼差しが胸に刺さりました。
愛し合う者同士が当たり前のように祝福される世の中になることを祈り続けた120分でした。

はるな愛(タレント)コメント

人を想う力は果てしなく大きく、時には狂気ともなりうる。
人は自由に生きているから、悲しい決断も潔くできる。
この映画は同じ時代に生きる私達に幸せとは何かを問いかけた。

ミス・インターナショナル・クイーンベトナム大会に挑戦したクァンちゃんは大会で素晴らしい経験をされたと思います。
世界中のトランスジェンダーにあなたの映画は大きな共感、感銘そして勇気を得ることでしょう。

サヘル・ローズ(表現者)コメント

愛する事は「罪」ですか? 他人のために「愛」は存在していない。
目の前にいる相手が「愛」を教えてくれる。今作は繊細で儚い。
だが突き刺さる美しい世界観に魅了される。
あの眼差しに潜む社会への叫びが木霊し、美しい歌声として響き渡る。
言葉は時に無力だが、こうした「芸術」が現代社会を変える、そんな希望がみえた作品。
アナタは誰をなんのために「愛」しますか?

岩井志麻子(作家)コメント

多くの人、いや、すべての人は「望まない何か」に生まれつき、
「望む何か」を求め続ける。それは苦闘でありながら、快楽にもなり得る。
この映画のように、悲恋こそが一番美しい恋愛なのだから。

小川紗良(文筆家、映像作家、俳優)コメント

この映画で、サンの美しさに目を奪われない者はいないだろう。
それでも「私って醜い?」と問う彼女の心のもだえが、ベトナムの光と湿度のなかに、焼きつくように映っていた。

東海林毅(映画監督「片袖の魚」「老ナルキソス」)コメント

ままならない人生を、肉体を、ベトナムの湿った夜にぶつけあうサンとナム。
ふたりの放つ火花の瞬きがサイゴンの路地裏にクィアネスを浮かび上がらせる。
トランスジェンダーの役は必ずしも当事者が演じなければいけないわけではない。
だがアッシュ・メイフェア監督がなぜ演技経験のない19歳のトランスジェンダー女性に主演を託したのか、答えは映画を観れば明白だろう。

ブルボンヌ(女装パフォーマー)コメント

夜に咲くのは、そこでしか生きる術がないから。
トランス女性や貧しい若者たちは闇の中で血を流しながら愛し合い、権力者はその美しさを冷酷に摘み取る。
いまだ明けない夜に、せめて一筋の光を。

水上文(文筆家)コメント

女性たちを対立させる社会に抗して、「その花は夜に咲く」は決して女性同士の絆を手放さない。トランスの女性とシスジェンダーの女性、立場の異なる女性たちがそれでも育む親密性は、今こそ凝視されるべきだ。

ミヤタ廉(LGBTQ+inclusive director)コメント

チャン・クアンの凛然としたその存在感はまさに圧巻。
美しく切り取られた映像美のフィルター越しでなければ直視できないほど哀切な世界がそこにはあり、
それもメイフェア監督が見た一つの現実なのだ。
ステレオタイプでもあり、新しくもあり、ないまぜの気持ちと共に大事な人と議論したくなった。

よしひろまさみち(映画ライター)コメント

90年代ベトナムの物語だが、社会は少ししか変わっていない。
理不尽に苦しむ人々が対峙する闇を、この作品から感じ取ることができれば、世界は変われるのに。

児玉美月(映画文筆家)コメント

チャン・クアンは、ときに翼をもがれたカナリアのように、
ときに生まれたまま世界に投げ出された胎児のように、サンの生を一身に引き受ける。
その身体性、実在性はたやすく代替できるものではない。
「その花は夜に咲く」のように、彼女でなければ決してその役を演じられなかったと観客に確信させられる作品が、もっと必要なのだ。

この記事の画像・動画(全11件)

©An Nam Productions, Đông A Films, Akanga Film Asia, Bitters End, Mayfair Pictures

映画「その花は夜に咲く」予告編

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