ドラマ「相棒」の新シリーズとなるseason23が10月に放送スタートするとわかった。杉下右京と亀山薫のコンビは今作で通算10シーズン目を迎える。
警視庁創立150年のアニバーサリーイヤーである2024年。今作の初回スペシャルは、右京が上層部の指令を受けて“警視庁150年史”の編纂に取り掛かることから始まる。そして警察黎明期に内務卿・大久保利通が暗殺されたという事件をなぞるかのように、大物政治家が殺害される事件が発生。特命係の前に立ちはだかるのは、現代日本で広がる“格差”の現実や、政界にはびこる権力者たちの野望と陰謀だった。
右京役の
水谷は長年タッグを組み続けてきた寺脇について、「特別、どういう関係にしようと話し合ったことはありませんし、計算してここまで来たわけでもありません。日々、“自分たちは今、何をすべきなのか”という試行錯誤の連続です。そう考えると、語り合わずともこういう空気を作る2人だった…ということに尽きるのだと思います」とコメント。「でも、スペシャルドラマとして誕生してからこんなにも長く続く作品になったことを考えると…彼との出会いはやはり“運命”だったんでしょうね」と言葉を紡ぐ。
そして寺脇は第1作目で「離れていた2人の“線”をいい距離感で重ねあわせることができたら、このドラマは成功すると思う」と水谷から告げられていたことを回想。「その後、撮影も終盤に差しかかったある日、豊さんが『このドラマ、いけるよ!』と手ごたえを伝えてくださって…。僕はその言葉がとにかくうれしかったんです。その1本目があってこそ、“今”があるんだなと思うと、非常に感慨深いですね」と思いを馳せた。
2クール放送される「
相棒 season23
テレビ朝日 2024年10月スタート 毎週水曜21:00~21:54
※2クール放送
水谷豊 コメント
撮影現場の様子
子どもの頃からそうなのですが、僕はなぜか夏の湿度の高い日でも、あまり不快感を覚えることがないんですよ。先日も「今日はさわやかだね~」とスタッフに話しかけたら、「えっ! 暑いですよ」って驚かれました。僕からすれば歴代の相棒、全員、暑がりで寒がりなので、みんながわがままに思えます(笑)。
杉下右京をどんな思いで演じているか
おそらく警察官になったときから右京の正義は一貫していて、僕自身もそれを貫いていこうという覚悟を持っています。また、「相棒」全体でいうと、社会的な作品でありながらエンターテインメントでもあるというバランスがうまくとれているのだと思います。視聴者のみなさんが楽しんでくださって、初めて番組は長く続くわけですから…。
「相棒」の社会性、時代性をどう考えているか
「相棒」は今の社会を切り取って描くドラマであり、そのスタイルは徹底して貫いていく。そういう矜持を、現場が持ち続けている作品です。僕らももちろんそれを望んでいますが、プロデューサーのみなさんの姿勢と、脚本家のみなさんの強い思いがあるからこそ実現しているのだと思います。
右京と薫の特別な関係性、演じている2人の関係性について
特別、どういう関係にしようと話し合ったことはありませんし、計算してここまで来たわけでもありません。日々、“自分たちは今、何をすべきなのか”という試行錯誤の連続です。そう考えると、語り合わずともこういう空気を作る2人だった…ということに尽きるのだと思います。
でも、スペシャルドラマとして誕生してからこんなにも長く続く作品になったことを考えると…彼との出会いはやはり“運命”だったんでしょうね。
撮影を通して感じていること
初回は“警視庁150年”という現実の節目とリンクした物語で、警視庁の成り立ちなども描かれていき、警察官のみなさんの誇りを背負ったような、やりがいのあるストーリーですね。
さらに、初回スペシャルでは過去シーズンの登場人物が再び右京の前に現れますが、僕にとっては非常に感慨深いものがあります。「相棒」でなければ、こんな再会を果たすことはできないと思うので…。
新シーズンに期待していること
「相棒」にはスタート当初から大きなテーマが2つありました。ひとつは、“テレビを見なくなった大人に楽しんでもらえるドラマにしたい”ということ。そしてもうひとつは、“顰蹙を恐れない”ということ。今、誰もが顰蹙を買うのを怖がって萎縮しているような社会になってきた気がするのですが、「相棒」は顰蹙を買うことを恐れずに、これからも挑んでいく…。新シーズンも、“相棒ワールド”はますます進化していきます。
寺脇康文 コメント
撮影現場の様子
いや、本当に暑いですね…。現場は全員、参っているのですが、暑さに強い豊さんはひとり涼しい顔で、汗もおかきになりません。「豊さん、暑いっすね」と話しかけると、「え? 今日って暑いの?」と返ってくるので本当に驚きです。豊さんは、“ミスターサマー”ですね(笑)。
通算10シーズン目となる現在の心境
先ほど、豊さんと「もう3年目なの?」という会話をしていたのですが、僕も豊さんもついこの間、復帰が決まった感覚のままなんです。だから10シーズン目といわれてもあまりピンときません。
先日、ポスター撮影で2人で並んだときに「なんだか新鮮だね」と言いあったのですが、これだけ長いこと一緒にやってきたのに、また新鮮だなと感じたぐらい、まさに新鮮が真空パックされているような状態なんですよ。もちろん2人とも年齢は重ねていますが、長く続いても色あせないのは、僕ら作り手側が“今”を大事にすることを続けてきた結果なのかな。シリーズの長さについては視聴者のみなさんが感じてくださればいいことであって、僕らはワンシーンワンカット、1つのセリフにベストを尽くす…その連続しかないと思っています。
水谷との10シーズン、薫から見た右京との10シーズンはどのようなものだと感じるか
“初代相棒”を卒業した「season7」シーズンから14年を経て復帰しましたが、その間に僕自身が一役者としてやってきたことが生かせればいいなと思って帰ってきました。亀山薫としても、サルウィンという異国の生活で得たものが出せればいいなと思いながら演じています。右京さんの内側にもまた、薫が不在の間、3人の相棒と過ごしたことで生じた微妙な変化があるはずなので、それを感じつつ自分の成長を見せられたらいいなという思いで現場にいます。
右京と薫の特別な関係性、演じている2人の関係性について
今でも覚えているのが、連続ドラマになる前、2時間ドラマの第1作目の現場で豊さんがおっしゃった言葉です。第1作では2人が対立しながら捜査が進んでいき、途中で意見が一致する瞬間が訪れるのですが、豊さんが「離れていた2人の“線”をいい距離感で重ねあわせることができたら、このドラマは成功すると思う」って話してくださったんですよね。
その後、撮影も終盤に差しかかったある日、豊さんが「このドラマ、いけるよ!」と手ごたえを伝えてくださって…。僕はその言葉がとにかくうれしかったんです。その1本目があってこそ、“今”があるんだなと思うと、非常に感慨深いですね。
新シーズンに期待していること
もちろんドラマなのでフィクションではあるのですが、「相棒」は今、リアルに起こっていることだと思いながら見ていただきたいドラマです。
新シーズンは、これまで以上に何が飛び出すかわかりません!驚きや感動など、いろいろな種類の“相棒ワールド”が見られることと思います。僕らは脚本をいただいてからの“表現”で勝負するわけですが、僕自身、いかに薫として生きられるか、いただいたセリフを“生きた言葉”にできるか、そういう思いを持って撮影に臨んでいきます。
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