第61回ギャラクシー賞の贈賞式が本日5月31日に東京・セルリアンタワー東急ホテルで行われ、テレビ・報道活動・ラジオ・CM各部門の受賞者が出席した。
ギャラクシー賞とは、放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するため1963年に創設した賞。テレビ部門では、416本の対象作品の中から「連続ドラマW フェンス」が大賞に選ばれ、プロデューサーの高江洲義貴と北野拓、脚本を手がけた
同作は、東京から来た雑誌ライターのキーこと小松綺絵と、沖縄で生まれ育ったブラックミックスの大嶺桜が、米兵による性的暴行事件の真相を追うクライムサスペンス。米軍基地を抱える沖縄の問題や女性の苦悩、ミックスとしての葛藤などが複雑な事情が絡み合いながら、2人がとある真実にたどり着く様子が描かれる。松岡茉優がキー、宮本エリアナが桜を演じた。
沖縄出身であるWOWOWの高江洲は「本当に困難な題材に一緒に挑戦してくれた松本(佳奈)監督をはじめとするスタッフの皆様、キャストの松岡さん、宮本さん、ご協力いただいた沖縄の方々に、心から感謝申し上げたいと思います」と、言葉を詰まらせながら真摯に伝える。NHKエンタープライズの北野は「新人時代、沖縄県で記者をしていました。事件や事故が起こっても日本側が思うように捜査できなかったり裁けなかったりと、沖縄の人が犠牲になるのを目の当たりにして、いつかドラマにしたいと考えていました。野木さんと一緒なら挑戦できるんじゃないかと思い、企画が始まりました」と本作への強い思いを口にした。
野木は「今回ドラマで扱った題材以外にも沖縄が抱える問題は本当に多い。あまりにも背負うものが大きすぎて実は最初断ったんですが、北野さんに説得されました」と打ち明ける。彼女は脚本を執筆するにあたり、沖縄で100人以上に取材したことに触れ「なかなか苦しい作業だったんですが、私は脚本家として、エンタテインメントをお届けすることに集中しました。たくさんの方に協力していただいたので、今回大賞をいただけたのは本当に本当にうれしい」と感慨深げに語った。
なお志賀信夫賞は、1987年10月から今年3月までの36年6カ月にわたって報道番組「サンデーモーニング」の司会を務めた
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
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野木「今回ドラマで扱った題材以外にも沖縄が抱える問題は本当に多い。あまりにも背負うものが大きすぎて実は最初断ったんですが、北野さんに説得されました」