映画「
小説「陰陽師」シリーズを手がけた夢枕獏が全面協力した本作は、平安時代に実在した呪術師・安倍晴明が陰陽師になる前の学生時代を描く完全オリジナルストーリー。晴明が凶悪な呪いと陰謀に対峙するさまが描かれる。山崎賢人が晴明、染谷が晴明に事件解決を依頼する源博雅を演じた。奈緒は皇族の徽子(よしこ)女王役、板垣が帝役、安藤が陰陽寮の学生・平郡貞文(へぐりのさだふみ)役で参加している。
晴明が青龍を召喚するシーンについて尋ねられると、染谷は「現場は360°何もない、(グリーンバックの)板1枚の空間だったので2人で想像しながら演じました。大変でしたが楽しかったです」と述べ、山崎賢人も「すごく考えました」と試行錯誤があったと話した。博雅と徽子女王の多難な恋模様に関しては、奈緒が「すごく幸せな瞬間もたくさんあったんですが、切ない気持ちになりました。台本を読んで理解もしていたんですが、最後のほうで徽子女王から博雅に伝える、ある言葉を口にするのが苦しくて……」と寂しげにほほえみ、板垣は「その節は(帝が)本当に失礼しました」と申し訳なさそうに笑った。
山崎賢人と安藤は、寮のシーンで起こった出来事を振り返る。まず山崎賢人が「僕はセリフが少なかったんです。安藤さんは長ゼリフだったので、自分の短いセリフでミスれないなという緊張感がありました」と前置く。続く安藤は「監督からは『ワンカットで全部見せるから』と言われていました。1テイク目がすごくよくてOKだろうと思っていたんですが、監督からOKが出なかったんです。『監督、俺絶対今できてましたよ!』と思ったんですが、もう1回と言うなら受けて立たないとと。でもそこから失敗が続いて2時間半くらい掛かりました」と語った。また、当日は山崎貴が現場に来ていたと説明しつつ「(撮影後に)傷付きながら外で空気を吸っていたら、山崎(貴)さんがスーッと来て『嫁がすみませんでした』と(笑)。なので『俺が悪いんで』と言いましたよ」とエピソードを披露する。
また安藤は衣装についても少々思うところがあったそうで「ほかのキャストはきれいな服だったんですが、農民出身の貞文はボロボロの服という設定でした。みんなの服はきれいで美術もきれいなのに、俺だけ……と思ったらだんだん拗ねてきてしまって。『俺はどうせ汚い服だから』と話していたら、衣装さんから『馬鹿野郎! 何言ってんだ! お前の服が一番準備に時間が掛かったんだからな、わざわざ汚したんだぞ!」と言われてしまって。『すいません汚いって言っちゃって』と謝ったんですが、すごくいいやり取りでした(笑)」と裏話を明かした。
そして板垣は「中学生くらいのときはアニメをまねて、呪文を唱えたりお札を書いたりしていました。なので“厨二心”がくすぐられましたし、あの世界に入っている、という高揚感がありました。劇中で僕も晴明のように印を結びたかった」と感想を述べる。
イベント後半は、フリップトークのコーナーが展開された。作品にちなんだ「自分の原点は?」という質問に山崎賢人は「サッカーです。 個人プレーでもチームプレーでもあるので、今の仕事につながっていると思います。サッカーで培ったものが根っこにあります」、染谷は「ジャッキー・チェンを好きになって、映画も好きになったんです」と回答。「鑑賞2回目で注目してほしいポイントは?」というテーマでは、佐藤が「お花が飛ぶシーンです。今日友達からメールが来て『お花のシーンを観た瞬間に涙がバーッと出て浄化された。悩んでいたことがなくなった』と。この映画にはそんなパワーがあるんだと思って、 私ちょっと感動しちゃったんです」と思い入れたっぷりに語った。
フォトセッション後に登場した山崎貴は「うちでは相手から求められない限り、お互いの作品については一切ノータッチとしているんです。だから脚本も読んでなかったんですが、ある日映画を観せてもらって。よかったですね。彼女がこの作品を作りたくて長い間苦労していたのは見ていたので、思いが成就して、僕はすごく感動しました。本当によかった」と笑顔で思いを伝える。最後に山崎賢人は「ミステリー、友情、恋愛といろんな視点から楽しんでもらいたいです。僕は劇中の“今を生きる”“今しかないんだ”とったメッセージが好きなんですが、今自分が見ているものをポジティブに受け取って生きていく、ということを感じてもらえたら」とアピールしてイベントを締めた。
「陰陽師0」は全国で公開中。
※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
映画「陰陽師0」本予告
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