同作は、深夜に義父の容態が急変し、それぞれの妻に呼び出された“三姉妹の夫”たちが、1台の車に乗って地方病院を目指す様子をつづったロードムービー。彼らは自分の“男らしさ”でマウントを取り合うが、各々知られたくない秘密を抱えている。
飯塚は長女の夫・オギノを演じ、「鯨の骨」「熱のあとに」の
飯塚は「ずっと車内で3人きりで延々と会話するシーンが多くて、しかもその内容もすごく軽快で面白かったので、ドラマというより普段のコントの延長みたいな感じで楽しくやらせてもらえました」とコメント。そして「実際の車の中だけど背景は全部LEDという最新の撮影方法で、今こんな時代なんだ!?と興奮しきりでした」と撮影時を振り返った。
“らしさ”への呪縛と格闘し、同作を作り上げた30歳の脚本家・武田雄樹は「己を男らしく見せたい男たちが繰り広げる不毛なやり取りを楽しんで頂けたら幸いです」とメッセージを送る。演出の佐藤玲衣は「知らぬうちに植え付けられている呪縛の芽を摘んで、ふっと心が軽くなる……そんなドラマを目指しました」と思いをつづった。
特集ドラマ「高速を降りたら」
NHK総合、NHK BSプレミアム4K 2024年3月19日(火)22:00~
※BSプレミアム4Kでは2024年3月26日(火)18:15~にも放送
飯塚悟志 コメント
最初に台本を読ませてもらった時にびっくりしたぐらい、ずっと車内で3人きりで延々と会話するシーンが多くて、しかもその内容もすごく軽快で面白かったので、ドラマというより普段のコントの延長みたいな感じで楽しくやらせてもらえました。高速道路を車で走るシーンは演者は実際の車の中だけど背景は全部LEDという最新の撮影方法で、今こんな時代なんだ!?と興奮しきりでした。僕もまだ出来上がりは観てないのですがきっと面白いドラマに仕上がってると思いますので皆様ぜひご覧ください!
武田雄樹 コメント
例えば大人数の飲み会で、自分の知らない話題で場が盛り上がっている時。僕はよく知ったかぶりをしてしまうことがあります。全然分かってないのに「はいはいはい」と適当な相槌を打ったり、誰かが笑うタイミングで一緒に笑ったり、自分にバトンが回ってこないようにそっと息を潜めたり。ただ一言「あんま詳しくなくて……」と言えればいいのに、それが出来ない。弱さをさらけ出せない男であり、大人になった今も男らしさの規範から降りられずにいる男の一人です。だからこそ今一度「男らしさ」について考えたいと生まれたのが本作です。高速を走る一台の車、その車内で、己を男らしく見せたい男たちが繰り広げる不毛なやり取りを楽しんで頂けたら幸いです。
佐藤玲衣 コメント
「男の子なのにこんな抜け殻も触れないのか」小学生の頃、帰省していた祖父の家で私の双子の兄が言われていた言葉です。祖父の手の中には大きなセミ
の抜け殻。兄は黙っていました。情けない、と笑う祖父。なぜかこの瞬間のことが、頭にこびりついています。よく「お兄ちゃんも背が低いの?」と聞かれます。答えると「双子で小さいのがレイちゃんの方で良かったね」と言われます。その度に「もし兄も身長が低かったら何が“良くない”んだ?」と思っていました。でも、それを口に出したことはありません。適当に流したら一瞬で終わることだったからです。
企画を立ち上げたとき、初めて兄のことを考えました。私が流してきたことを直にくらってきた兄。全てを正面から受け取っていたら……兄は間違いなく、あの時の祖父になってしまうと思いました。
このドラマは決して「男性だって大変なんです!」と訴えたいわけではありません。ただただ、“私たちっていったい何に縛られているんだろう……?”ということを言ってみたいと思いました。知らぬうちに植え付けられている呪縛の芽を摘んで、ふっと心が軽くなる……そんなドラマを目指しました。ぜひお楽しみください。
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東京03飯塚悟志がドラマ初主演、“男らしさ”の呪縛を描く会話劇「高速を降りたら」放送 - 映画ナタリー
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