「ピアノ・レッスン」公開30周年記念、4Kデジタルリマスター版が3月公開

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第46回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した「ピアノ・レッスン」の公開30周年を記念し、4Kデジタルリマスター版が3月22日に東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開される。

「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター」ポスタービジュアル

「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター」ポスタービジュアル

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本作は19世紀半ばのニュージーランドを舞台に、入植者に嫁ぐためスコットランドから渡ってきた女性エイダを主人公にした物語。“6歳で話すことをやめた”彼女にとって、自分の感情を表現できるピアノは大切なものだった。しかし、夫になるスチュアートはピアノを浜辺に置き去りにし、先住民との通訳を務めるベインズの土地と交換してしまう。エイダに惹かれたベインズは「ピアノ1回のレッスンにつき鍵盤を1つ返す」と提案。仕方なく承諾したエイダだったが、レッスンを重ねるうちに思わぬ感情を抱き始める。

監督を務めたのは本作で女性の監督として初めてパルムドールを受賞し、のちに「パワー・オブ・ザ・ドッグ」でアカデミー賞の監督賞に輝いたジェーン・カンピオン。言葉を発しないエイダを演じたホリー・ハンターは、カンヌ国際映画祭の最優秀女優賞やアカデミー賞の主演女優賞、娘フロラを演じたアンナ・パキンは映画初出演にしてアカデミー賞の助演女優賞を受賞した。「アイリッシュマン」のハーヴェイ・カイテルがべインズ、「ジュラシック・パーク」のサム・ニールがスチュアートに扮している。音楽はマイケル・ナイマンが担った。

このたび文筆家・映像作家・俳優の小川紗良、作曲家の服部隆之、シンガーソングライターの中川晃教からコメントが到着。小川は「海辺にピアノがある。たったそれだけのアイデアから始まった、あまりにもエキセントリックな試み。常識や理性を超えて、心の奥が見てみたいと願わずにはいられない。女性ならではの感性だなんて言わせない、荒々しい波のような名作」と、その魅力をつづっている。

YouTubeでは「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター」の予告編が公開中だ。

服部隆之(作曲家)コメント

主人公エイダの心情と全体的にモノトーンな世界観に寄り添うマイケル・ナイマンの音楽。
とりわけ映画そのものを雄弁に語るピアノによる主題曲は、四半世紀以上経った今も色褪せない。

中川晃教(シンガーソングライター)コメント

1人の女性とピアノの競演=デュエット
マイケル・ナイマンのThe Heart Asks Pleasure First (楽しみを希う心)の旋律から
眼前に1人の女性の住む“世界の最果て”が映る
彼女が奏でつづける沈黙という音楽 その深層より潮の満ち引きに争い渦巻いた情熱は 黒鍵を弾く指と鍵盤を決して離さない 一度見たらその音楽が耳から離れない

映画「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター」予告編

この記事の画像・動画(全2件)

(c)1992 JAN CHAPMAN PRODUCTIONS&CIBY 2000

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