「沈黙の艦隊」大沢たかお、玉木宏らと“暗いスタジオ”で撮影「地上がうらやましい」

映画「沈黙の艦隊」の初日舞台挨拶が、本日9月29日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、キャストの大沢たかお、玉木宏、上戸彩、ユースケ・サンタマリア、中村蒼、江口洋介、監督の吉野耕平が登壇した。

かわぐちかいじの同名マンガを実写化した「沈黙の艦隊」では、日本初の原子力潜水艦シーバットの艦長に任命された海江田四郎が、理想とする世界の実現へ向けて、乗員76人を伴い逃亡を図る姿が描かれる。大沢が海江田、玉木が海上自衛隊のディーゼル潜水艦たつなみの艦長・深町を演じた。

プロデューサーとしても携わった大沢は「楽しんでいただけたと信じてはいるものの、『この先どうなるんだ!?』と皆様思っていらっしゃるのも感じております」と上映が終わったばかりの客席を見渡し、「30年以上前にかわぐち先生が描かれた壮大な船出が、ここからまた始まると思っています。まず本作を第1弾として、この先も期待して待ってていただければと思います」と自信を込めて語る。玉木も「どの世代の方が観ても純粋に楽しめるエンタテインメント作品になっています。僕としても、次もできれば」と胸を張り、「ユースケさんとも撮影現場でそんな話しましたよね？」と確認すると、ユースケは「したした！」と大きくうなずいた。

ユースケは本日の会場であるTOHOシネマズ 日比谷で「多いときは“週8”で映画を観る」と言い、「ついこの間来たときも（本作の）予告編が流れて。自分が出てることを度外視して、イケてる映画だなと思いました」と手応えをうかがわせる。そして「確実に『2』あります、皆さん！ もっと言おうか。『5』までありますよ！ おそらくスピンオフも作られます！」と言い放って会場を沸かせ、監督の吉野は「それぞれの登場人物を僕ももっと見たい。スピンオフがあるといいなと思います」と期待を膨らませた。江口も「壮大なスケールには原作ファンも大喜びのはず。これは続きますね！」と声を弾ませていた。

映画オリジナルキャラのニュースキャスター・市谷裕美を演じた上戸は「吉野監督って現場でも癒やし系なんですよ。この監督がこんな力強い作品を作れるんだ！と思いました」と言及。ユースケからの「何様なんだよ！」というツッコミを受けながらも、負けじと「現場でグミを食べていたり、かわいい姿しか見ていなかったので」と吉野のギャップに触れる。中村は「潜水艦を動かすのも国を動かすのも人間なんだと、いち観客として思いました」と完成版の感想をしっかりと述べた。

自身の出演シーン以外で印象に残ったことを聞かれると、大沢は「皆さんが地上の光の中で芝居しているのがうらやましくて。僕や玉木くんはずっと真っ暗なスタジオに……。1カ月半のうちに7歩ぐらいしか歩いていません。それ以上は監督から『歩かないでください』と言われるので」と撮影を振り返る。緊張感が持続していたシーバットに対し、たつなみチームは「家族感があった」と話す玉木。「カットが掛かると外の空気を吸うのを繰り返していました。でもシーバットのほうが広くて近代的でしたね」とうらやましそうに回想する。大沢が「あまりにも差があるから、玉木くんにシーバットを見せないほうがいいんじゃないかと言っていました。（シーバットは）億を掛けているから。たつなみは5万円だっけ？ そのぶん人間の熱さで勝負していましたね」ととぼけると、玉木は「金額はもうちょっと掛かってますよ！」と言い返して笑いを誘った。

「沈黙の艦隊」は全国で上映中。

映画「沈黙の艦隊」ファイナルトレーラー